松井大輔は今

  • viva
    2012年11月27日 04:58 visibility173

10年南アW杯ベスト16の立役者のひとり、MF松井大輔(31)は今、ブルガリアリーグでプレーしている。04年から欧州4大リーグのひとつ、フランスで戦ってきた松井にしてみれば「辺境の地でサッカーボールを追い掛けている」イメージかもしれない。欧州の片隅から見た日本代表、欧州組はどう映ったか? まだ欧州にこだわるのか? Jリーグ復帰はあるのか? ブルガリアの松井を直撃した。

――まさか新天地がブルガリアとは……。
「フランスのディジョンを離れることになり、ウクライナやメキシコからオファーもあったのですが、家族の意見も聞いてブルガリアの首都ソフィアを本拠地とするスラビアに移籍しました」

――ディジョンでは不遇の時代を過ごしました。
「移籍してすぐケガをしたのですが、その間に監督が若手中心のチームに切り替え、在籍後半は二軍で4部に相当するアマチュアリーグでプレーする屈辱も味わいました」

――ブルガリアリーグの現状を教えて下さい。
「スラビアの選手もそうですが、技術があって練習ではうまい。でも、試合になると発揮できなくなる。不思議ですね。ボク自身、前線で自由に攻撃に絡む仕事をチームから要求されている。ずっと試合に出ていなかったので、体に染み付いていたはずの《1週間に1回、試合をこなすこと》から遠ざかってしまった。再び《本当の松井大輔》を呼び戻す作業をやっているところです」

<まだまだ「レベル差はある」>

――10月の日本代表の欧州遠征フランス戦はテレビで見ましたか?
「それがビックリするくらい大変でした(笑い)」

――どうしたんですか。
「ブルガリアのテレビはチャンネルが100くらいあるのに、日本―フランス戦を放送しないことが分かり、慌てて外に飛び出してスポーツカフェに行ったら、同時刻にブルガリア代表戦をやっていたのでチャンネルを変えられない。すっ飛んで自宅に戻り、フランス在住の知り合いに『テレビにスカイプ・ビデオを向けてくれ』と頼み、何とか見ることができました」

――ご苦労さま(笑い)。
「終了間際の香川君のゴールで勝ったけど、『やはりレベル差はあるな』が正直な感想。世界トップ級選手はリベリ(バイエルン・ミュンヘン所属)くらいなのに『あのレベルのフランスと対等に戦えないとは……』と悔しい気持ちでした。黒人選手とのフィジカルの差も歴然としていましたね」

――01年に同じサンドニでフランスに0―5で大惨敗した時は、全盛期のジダンやアンリたちのいた強力チームでした。
「当時は代表に欧州4大リーグの得点王が勢ぞろいしていたようなスーパーチーム。今は国内リーグ所属選手も多い。それでも日本は局面で抜かれると対応できない場面も目立った。残念に思いながら見ていました」

――結果的には勝利しましたが、チームとしての戦い方に問題があったのでしょうか? 
「香川君や長友君みたいに欧州の最前線でプレーすれば、個人能力が上がる可能性も高まるけど、それでも限界はある。1対1で後手を踏んでしまうレベルの高い相手にはザッケローニ監督の『イタリア流の組織的な守備』を徹底してやるべきだと思いました」

 

せめてトップ10に入らなければレベル云々の話はできないね

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