悲運のエース鹿児島樟南高校「福岡真一郎」

第76回選手権大会の決勝は九州勢の対決となった。

佐賀県代表の佐賀商業と鹿児島県代表の樟南高校が勝ち上がってきた。

 

佐賀商業は浜松工業、関西、那覇商業、北海高校、準決勝で佐久高校を3対2で破り勝ち上がる。

樟南高校は秋田高校、双葉高校、長崎北陽台、準決勝で柳ヶ浦を10対2の大差で破り勝ち上がってきた。

 

佐賀商業は田中公士監督、一方樟南高校は枦山智博監督である。

勝ち上がり方と試合数そして投手の安定感から福岡→田村がいる樟南有利と見ていた。

佐賀商業はエースが2年生の峯であ。

甲子園の経験値から言っても樟南に一日の長ありだ。

 

試合は2回3点を先制した樟南が有利に進めた、しかし6回表に佐賀商業が8番吉田が二塁内野安打から始まりバントを挟んで三連打でとうとう3対3の同点に追いつく。

 

しかし樟南もその裏スクイズで1点勝ち越し、これで逃げ切りか?と思った。

 

9回表福岡は四球とヒット2本のランナーを出し満塁となるが佐賀商業もすでに二死。

バッターは2番西原正勝。

 

あと一人で鹿児島へ深紅の大旗が渡るのである、桜島も歓迎しているであろう。

 

福岡と田村のバッテリーは初球内角低めに直球を投げたが、狙いすましたように西原がその球を打ち込む。

心地よい金属音「カキーン」。ボールは左中間スタンドへ吸い込まれた。

満塁ホームランだ。

 

マウンド上で項垂れる福岡「痛恨の一球」はこのことであろう。

 

その裏樟南にその一点を跳ね返す力は残っていなかった。

 

甲子園の経験値や選手層の厚さ勝ち上がり方を見ても圧倒的に樟南有利の下馬評が覆った瞬間であった。

枦山監督からすれば全国の頂点をとる最初で最後の挑戦であった。

 

 

                                    以上です。

 

 

 

 

 

 

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