いつかこの世界で起こっていたこと

”いつかこの世界で起こっていたこと”  黒川創著  新潮社
筆者の作品は初読み。
3.11で別々に被災した家族を描いた「波」
 漂流していく中、互いを思いやる会話などが描かれる。
他には廃墟となったハンフォード核施設、チェルノブイリ、
 ボスニア空爆(その後各地で使われた)での劣化ウラン弾など
ある時世界で何かが起こり、起こし、その影響力は続いていく。
 東日本大震災と福島原発、
誰もが世界観、人生観を揺すぶられる状況の中、
 作家としてこの問題に真摯に取り組む姿勢が良い。
大正時代にあった関東大震災に関しても
 当時鎌倉に住んでいた作家・厨川白村の
  津波による死を描いている。
今現在問題となっているコロナや洪水に対して
 天災でもあり、人災でもあるこれらの問題を
  果たして筆者はどのように書くのだろうか?

 

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