いそぶえ

”いそぶえ”  谷村志穂著  PHP

筆者の作品は久々だが、良かった。

本作は志摩半島を舞台にした一人の女性の人生を描く長編物。

海女の家に生まれた孝子は、幼い頃に母親を亡くし、

 恵まれない環境の中で逞しく生きていく。

女性が一人で生きていくのが、まだ難しい時代に、

 厳しいながらも連帯感を持ち、自らの手で生きていく海女たち。

  しかし孝子は海女としての才能はそれほどではなかったようだ。

叔母・良子に知恵遅れの息子・竜太を押し付けられるのは

 何ともいえないが、同級生の新助には救われた。

農家の嫁としては必ずしも上手くいかなかったが、

 最後は娘の美福と共に幸福な人生を歩んで欲しい。

 

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。