阪神タイガースのお先真っ暗予想(岡田元監督の談)

  • 虎男
    2022年05月07日 20:15 visibility630

今日、youtubeで岡田元阪神監督と川藤阪神タイガースOB会会長の対談を聴いてなるほどなと思ったことがある。まず、岡田元監督と川藤会長の間に今のタイガースを見ていて、彼らの視点の違いの大きさに驚かされた。

川藤会長が言った「今のタイガースって戦力的には将来楽しみな選手が沢山おるやろ。」とコメントしたら、即座に岡田元監督は「いや、今の戦力が将来には不安だらけですよ。」川藤会長は驚いた顔をして「なんでそう思うんや?」

 

岡田氏は「今の阪神、高卒でレギュラー取った野手は過去を遡ってみても、関本と濱中以来いないんですよ。これって二軍の鍛え方が足りないのと高卒選手を指導できる人がいないってことなんですよ。さらに言うと、他のチームとの比較をしてみてください。巨人は坂本、岡本と言う高卒の野手が中心選手として育っている。ヤクルトも村上、山田って中心野手が高卒でしょ。阪神だけですよ。しかも中野、木浪、糸原って大学卒でさらに社会人まで行ってから入団してきている。プロで5年経ったら、もう30過ぎるわけでしょ。こんなのばかり取ってきて内野手に据えていたって、長くて5年。そのサイクルで回していけないですよ。」彼の頭の中には、将来のタイガースの弱体化が見えているようだ。しかも、高卒の期待値が高い「井上広大外野手」に関して岡田氏は「あいつは無理ですわ。あんなの一軍に上げられるようになるのに、どれだけの時間がかかるか。無理でしょ。」と一刀両断だった。

 

この時に頭の中に浮かんだのが、掛布二軍監督だ。彼が二軍監督を3年くらいで辞めたのはファンなら皆知っている。非常に若手の指導も理論的で、熱心と言う掛布氏であったが、契約満了を持って延長は無かった。もし、掛布氏があと3年二軍監督をやっていたら、どうだったろう。掛布氏自身、高卒野手でスーパースターの座にまで駆け上がった選手である。その掛布氏の熱心なる指導を高卒選手達が受けて、それを実践し一軍に上がってレギュラーを取ったとしたら。もう、夢の夢になる話である。

 

 

野手が一軍に上がってレギュラーを取るまでに、どれだけの成長が必要なのだろうか。おそらく素人のファン目線ではわからないとてつもない競争を勝ち上がって来なければ、途中で遡上してくる鮭が力尽きるような形で退団をしなければならないような厳しい世界なのだろう。一見華やかに見える世界ではあるが、ほんの一握りの選手だけが輝ける楽園とは似ても似つかないような世界であることは間違いない。

 

私は岡田氏が言ってることがすごく自然であり、納得できる説明をしてくれるので非常に好きな評論家の一人なのだが、阪神に対して忖度しないでものを言う阪神育ちの評論家で彼と江本氏は非常に信頼置ける評論家だと言える。関西では阪神命みたいな人たちが山ほどいるが、私は東京と言う敵地からタイガースを55年見続けてきている視点から彼らの発言が「極端な阪神忖度」な意見でないことが心地よく。また、さらに阪神を思うからこそ、苦言を呈している姿勢に「嘘」が無いと感じるのである。私は、べんちゃら言うような評論家は嫌いで、阪神ファンの中には「阪神を神と崇めるような意見を聞きたい連中」って言うのが五万といる。そういう人たちの単純指向な頭は、私の考え方とは異なる。

 

岡田氏の言う「阪神の将来は不安しか見えてこない。」は確かな話である。

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