巨人の状況と阪神の状況

　阪神も巨人も，若手が伸び悩んで成績もじり貧という共通の課題を抱え，共に監督が替わり，阪神は「超変革」，巨人は「一新」と内容は同じテーマで臨んだ今シーズン．前半は，共に5割程度を維持しながら，「一新」にはほど遠い選手起用をする巨人に対し，「超変革」にふさわしく，新たな選手をどんどん起用する阪神．「後半は，むしろ阪神が伸びてくるぞ！」と思っていたが，ここにきて，阪神の不調ぶりが目立つようになってきた．

この差は何だろう？

　思いつくのは，阪神の選手が混乱しているのではないかという事だ．個々の選手が，監督と直接（時間をかけて）話をするという機会は少ないから，選手は監督の采配をみて監督の意図を把握しようとする．金本監督の，矢継ぎ早の采配や選手起用は，「超変革」にふさわしいものとは思うが，阪神の選手がその意図をつかみ切れていない可能性がある．

　まあ，巨人の前監督も同様の傾向があったので，それから推定しているに過ぎないけど・・

　他方，高橋監督は，固定的な選手起用をするので，選手にとってその意図は理解しやすい．若手でもベテランでも，起用する場合は，同じ打順で結構長い期間起用する．そういう中で坂本や村田が復活してきたということだろう．4番としての長野は，はなはだ心許ないが，引き続き，4番として起用されている．

　分かることは，「若手の起用と成績の両立」というのは，実に難しいということだ．