あえて宮國を擁護する.

原さんも川口コーチも宮國に対して厳しいので,ちょっとへそを曲げて宮國を擁護して見る.まず,宮國の去年の成績と今年の成績を比べてみる.投球回数の1回未満は切り捨て,三振率と四死球率は9回換算である.

2012年 17試合97回 6勝2敗 防御率1.86 54三振31四死球 三振率:5.0,四死球率:2.9
2013年 17試合87回 6勝7敗 防御率4.93 50三振37四死球 三振率:5.1,四死球率:3.8

 防御率が3点悪くなって,四死球率も悪化している.確かに去年と比較してなにやってんだという感じではある.宮國は今年で3年目だが,昨年1軍にデビューしたので1軍の実働は2年目.すっかり2年目のジンクスにはまった観はある.でも,高卒ルーキーで2年目に著しく成績を落とした投手は他にもいる.楽天の釜田投手とソフトバンクの武田投手である.


釜田投手(楽天)
2012年 20試合112回 7勝4敗 防御率3.28 77三振45四死球 三振率:6.2,四死球率:3.6
2013年   7試合  12回 1勝2敗 防御率11.37 10三振10四死球 三振率:7.3, 四死球率:7.3

武田投手(ソフトバンク)
2012年 11試合 67回 8勝1敗 防御率1.07 67三振27四死球 三振率:9.0,四死球率:3.6
2013年 17試合 93回 4勝4敗 防御率3.48 56三振74四死球 三振率:5.4,四死球率:7.2

3人に共通するのは勝敗・防御率の悪化に加えて,四死球率の悪化である.短絡的だが,
「飛ぶ統一球」の影響を考えたくなる.去年は打ち取っていた球が打たれる→よりコーナーを狙う,あるいは,力む→四死球が増えるという構図である.当然,ランナーがたまって長打を打たれるケースが増えるから防御率も悪化し勝敗も悪化する.若くて経験が少ない分,ごまかしが効かないから結果の出方も極端になったのではないだろうか.結果が悪ければ,悩み出すし,力みに悩みが加わればフォームだっておかしくなるだろう..

加えて宮國に話を限ると以下の追加要素があった.本来は,4番手以降の先発で気楽にやれる筈が,WBCで,上3人(内海・杉内・澤村)が抜けたので開幕投手に指名されてしまった.本来内気な性格なのに,前に出されて,過剰な期待をかけられることになってしまった.そのストレスも大きかったと思う.

まあ,本人も「1からやり直す」といっているように,今オフにじっくり自分を見つめ直せばよいのではないだろうか.開幕時の期待が大きすぎたが,高卒3年目でローテーションの一角を支えて6勝なら立派なものである.

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