星野真澄は山口鉄也になれるか (12/28,204277,野球19,総合38)

今年,育成から支配下登録された左腕:星野真澄(26才)の成績は以下の通りです。

星野(2010)34試合34回1/3,0勝0敗0S1H,32安打7本塁打19四球24三振,防御率3.93

星野が目標とする山口の育成から支配下登録になったばかりの年(2007年,24才)の成績は

山口(2007)32試合24回,2勝0敗0S2H,24安打2本塁打17四球21三振,防御率3.91

 ですから似ています。使われた役割も,主に左打者に対するショートリリーフです。ただ,山口の被本塁打が2に対し星野が7というのが気になります。
 
これは二人のタイプの差に由来すると思います。山口はスライダー投手でした。ストレートに
自信がなかったこともあって,困った時は,ひたすら低めにスライダーを投げていました。こ
れだと,四球は多くても長打は打たれにくいですね。

 他方,星野は頼りになる球はストレートしかありません。山口とは対照的に変化球に自信がないので困った時はストレートを投げます。それで長打(本塁打)を打たれたのでしょう。

 山口は2008年になって,ストレートの速さが増し,チェンジアップを自分のものとしました。スライダーに加え,ストレート・チェンジアップでも勝負ができるようになり飛躍的に成績が向上しました。

山口(2008)67試合73回2/3,11勝2敗2S23H,61安打3本塁打13四球69三振,防御率2.32

 試合数が倍増,投球回数が3倍になっているにも関わらず,被本塁打は3で1本しか増えず四球はむしろ減っています。球威に自信がついたので,コースぎりぎりを狙う必要がなくなり
四球が減ったのでしょう。この成績で山口は巨人のリーグ優勝に貢献し,新人王を獲得しました。

 星野のスライダーは率直にいって切れが悪くコントロールも悪いです。むしろチェンジアップの方がよいですが,この球は抜く球ですから,右打者へのアウトコース左打者へのインコースに行く球であり,死球を考えると左打者には投げにくい球です。星野が山口のように飛躍するためには,左腕として左打者に有効な変化球を自分のものにすることにかかっていると思います。スライダー(またはカーブ)の切れと制球を上げるか,左打者の内角にくいこむシュートを習得するかのどちらかでしょう。

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