大学野球関西オールスター5リーグ対抗戦

  • Mr.black
    2016年06月28日 13:31 visibility3578

ここで何度か書きましたが、関西には大学野球のリーグが5つあります。

毎年6月に神宮と東京ドームで行われる「全日本大学野球選手権」には各リーグの優勝校がそのまますんなり出場出来ますが、秋の明治神宮大会はそうではありません。関西は5校中2校しか出られないのです。


その代表決定戦が神宮大会の直前に行われるわけですが、ここで問題になるのは5校という少々中途半端な数。そこで考案されたのが「スーパーシード制」。まず4校でトーナメントを行い、勝ち上がった1校とスーパーシード校が戦い、勝った方が第一代表になるというシステムになっています。つまりこのシード校はたった1勝すれば神宮に行けるという非常に優遇されているわけです。


「このシード、どういう基準で選ぶんだ?」、と以前から疑問に思っていましたが、ある時判明しました。それがタイトルになっているオールスター5リーグ対抗戦に繋がります。

この対抗戦、各リーグごとに選抜チームを構成して戦います。そして優勝したリーグが秋の代表決定戦でスーパーシードを得られるというシステムです。

これには「オールスター戦をただの親善的な対抗戦ではなく、シード権の懸かった真剣勝負の場にする」という意図もあるのでしょう。


随分前説が長くなりましたがようやく本題です。(汗)

昨日はこの5リーグ対抗戦を初めて観戦しました。



場所は西京極球場(現:わかさスタジアム京都)。

大会が始まった頃には日生球場で行われていたそうです。いかに日生がアマチュア野球界にとって貴重な球場だったかが理解できる事実ですね。




入場料は1,000円。パンフレットは500円でした。


パンフの写真の説明。

上段左より近畿大(関西学生)、奈良学園大(近畿リーグ)、花園大(京滋リーグ)、大阪体大(阪神リーグ)、下段は京都産大(関西六大学)。



この日は大会最終日。第一試合では決勝戦が行われました。

決勝に進んだのは近畿リーグと関西学生リーグ。

写真は1塁側:近畿リーグ。

ここは3部制。行く前に私は「メンバーは1部リーグだけで構成されているのかな?」と思っていたのですが、そんなことはなく下部の選手も選抜されていました。チームとしては下部に居ても選手個々のレベル・ポテンシャルが高いケースがありますからね。納得しました。

(2部の大阪大谷大、大阪府大、阪南大、3部の兵庫県大、などの選手が居ました。)



3塁側:関西学生リーグ。

関関同立近京が加盟する関西一メジャーなリーグです。

驚いたことにこちらは対抗戦専用に統一されたユニとヘルメットを着用していました。



デザインはこんなタイプ。

濃紺(あるいは黒?)基調の縦じま。胸には筆記体で「Kansai」。その下に赤で「BIG6」。

このリーグには「関西ビッグ6」という別名があります。





一方は各大学それぞれのユニを着用したバラバラのデザイン。

もう一方は別注文した統一ユニ着用。

判官びいきの私がどちらに肩入れしたかお分かりでしょうね。もちろん近畿リーグを応援しました。特に近畿リーグには国公立大が多く加盟しており、潤沢な資金で運営されている野球部ばかりではありませんからね。

以下にそのほんの一部をご紹介。



神戸大。春は1部で4位。



和歌山大。こちらは春は1部の3位。


この他に今回見かけなかったものの、リーグには大阪教育大なども加盟しています。国公立大の試合が多く見られる貴重なリーグなのです。

(ただ、私の休みと試合日がなかなか合わないのが泣き所。汗)



朝の通勤ラッシュは避けたかったので少し遅い目に出発。到着時点では3回表まで進んでおり、何と2-0で近畿リーグがリードしていました。



ただ、先日の大学野球選手権で近畿リーグの奈良学園大(上の写真)が準優勝したように今期はこのリーグに風が吹いている気がします。



中盤関西学生が反撃して5回終了時点で2-2の同点に追いつきます。

「早めに突き放さないとやられる」と思っていたところ、6回表試合が大きく動きます。

この回、近畿リーグは集中打が出て4-2と勝ち越し。更に続いた満塁のチャンスで走者一掃の左越えツーベースが出て7-2と一気に差が広がりました。この一打が試合展開上で非常に大きかったです。まさかの状況にスタンドの観客からは「おお~!」とどよめきが。

応援していたものの私自身予想外の展開でした。



(↑ 手前のキャッチャーは兵庫県大、中央の二人は和歌山大、後方は大阪大。)




9回裏反撃されましたが振り切って近畿リーグが優勝しました。

オールスター対抗戦や神宮大会代表決定戦など関西の5リーグによる対戦では過去やや劣勢になることが多かった近畿リーグ。その鬱憤を晴らす見事な優勝でした。おめでとうございます。(この大会は23回目ですが、近畿リーグは3度目の優勝。)


<参考資料>

優勝8回 関西学生

優勝7回 阪神リーグ

優勝3回 近畿リーグ、関西六大学

優勝1回 京滋リーグ

優勝決定なしが1回あり。(←雨天で決勝戦の実施なし)





リーグのプライドを懸けた対抗戦。優勝してそれぞれの顔には笑顔がありました。普段は敵味方ですが、この時だけは同じリーグの仲間です。貴重な機会ですね。

これで秋のシード権は近畿リーグに与えられます。せっかく手にしたシード権なので代表決定戦で取りこぼさないように頑張ってください。(連敗したらメリットが吹っ飛びますので。)




普段のリーグ戦ではあまり起こらない接触プレー。(ファーストと打者走者の接触。)

決してわざとではなく偶発的に起こった負傷ですが、各自注意してプレーしてください。

反面そういうプレーが起こること自体、この対抗戦に賭ける選手達の気持ちが強いということでもあると思います。


なお、この後第二試合が行われました。それは次回で。

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