福井レポート（3）　球団の運営

Mr.black
2008年08月20日 10:51 visibility387

ここでは福井ＭＥの運営を見聞した限りの中で紹介したいと思います。

1．試合会場への観客誘導・・・・・これについては会場の立地条件などにより変動しています。前回の三国では三国駅から球場まで球団バスで観客を運んでいました。これは三国球場が山手にあるので上り坂を10〜15分歩くのが大変なのでサービスとして運営していたようです。バスは行きだけで帰りは歩きになりますが、帰りは下り坂なので楽でした。この時、帰り道が分らないのでスタッフに尋ねたらちゃんと周辺の地図をコピーしたものが用意してあり、これをいただいたので迷わずに帰れました。
今回のフェニックスではこのバスは出されませんでしたが、立地条件を考えるとここでも出して欲しいですね。マイカーだとビールが飲めませんし、タクシーだと往復4，000〜5，000円かかりますので。観客動員に関わる問題だと思います。

2．売店の充実度・・・・・三国では場外にテントで数箇所の売店が出されました。飲食物・球団グッズなどある程度充実していたと思います。フェニックスでは場内にスペースがあったのでそこに売店を仮設で作っていました。場内にある方が便利ですが、やはり限られたスペースなのでやや種類・品数とも貧弱でした。真夏で食べ物が傷むことを恐れたのか今回は特に数が少なく、すぐに売り切れになりました。周囲には全く何も無いのでこの点をどうするかは最重要課題でしょう。（お盆で人員も確保できなかったのかあきらかに人手が不足していて販売がもたもたしていました。ボランティアさんなのでこの点は仕方がないのかもしれません。）
野球は試合時間が長いので食べ物・飲み物で不足が生じると観客の不満・クレームになりますので早期の改善が必要でしょう。でないとリピーター確保に関わってきます。

3．イベント・ファンサービス・・・・・これは独立リーグではどの球団もかなり力を入れていると思います。勿論限られた予算ですのでそんなに豪華にはできませんが、各球団とも知恵を凝らして様々な方法で運営しています。やはり子供が参加出来るものというのが多いですね。子供が喜んでまた試合観戦に行きたい、と思えば親も連れて行くでしょうから。ストラックアウトやベースランニングなどお金がかからなくとも楽しめる方法をいろいろと取り入れています。

4．野球教室・・・・・これは試合が無い時でも時々行われますが、試合終了後にその球場で行われることがあります。主に少年野球教室ですが、大人も参加できる時もあります。選手と直接触れ合えるので、ファン獲得に役立ちますし、何よりＢＣリーグの目的の一つ「地域貢献」でもありますので。

5．ファンフラブ・・・・・自分も福井のＦＣには入っていますが、球団が新しく考案したのは「後期限定会員」です。ＦＣは通常年間一万円なのですが、シーズンが進むと割高感がでて途中加入がしにくいのでこれを作りました。後期限定で会費6，000円、無料招待券4枚と帽子・マフラータオルなどグッズ一式プレゼントです。（グッズだけでも5，000円相当なので高くはないと思います。）

6．エコ・プロジェクト・・・・・7月より始まりました。球場内でのゴミの分別収集をしています。これで今回目を引いたのは「ジェット風船プレゼント」でした。ラッキーセブンで飛ばされるジェット風船、盛り上がりには一役買うとはいえ、飛ばした途端にゴミになってしまいます。グランドに落ちたのは整備員と選手たちが拾うのですが、問題はスタンド内に散らばった風船を拾うのが大変だということです。ＮＰＢのように場内係員が大勢いれば問題ありませんが何しろ限られた人員の独立リーグではこれを拾うのは大変です。そこで考案されたのが「お客さんを利用する」ということです。風船のゴミを10個拾って係員に渡すと新品の風船が1個プレゼントされるのです。これはナイスアイディアで、現に子供たちが競って風船を拾っていました。たくさんあった風船ゴミがあっという間に無くなりました。
いずれこれを発展させてゴミ拾いをしてくれたら何かプレゼントするなどという企画もやって欲しいと思いました。（ＮＰＢでもこんな風にすれば場内のゴミが少なくなるのでは？）

以上長々と書いてしまいましたが、この他にも球団は様々に工夫して運営しています。まだ福井は一年目ということで不備も多いのですが、今後改善はされていくと思います。
今回のレポートはこれで終了です。また遠征の機会がありましたら報告します。（今年はもう厳しいかもしれませんが。）