ノーヒット・ノーラン!〜岡山大会

  • 仲本
    2015年07月14日 00:00 visibility1046




(いよいよ9回裏。岡山城東、いまだノーヒット)

球場で観戦するときにスコアをつけはじめて6年近くなる。社会人野球だったと思うが、7回途中までノーヒットという試合を見たからだ。ここで日記を書くときにも何かと便利、という理由もある。



いつか球場で快記録達成のゲームを見てみたい。一生に一度でいい。つねづねそう思っていた。



高校野球岡山大会一回戦は岡山朝日と岡山城東の対戦。城東は甲子園にも何度かやって来たことがあり、この夏もシード権を獲得した実力校だ。対する岡山朝日は県下一の伝統校。岡山県勢として、はじめて夏の全国大会に足跡を記したチームでもある。



いかにもマニア好みのカード。朝日がどれだけ食い下がれるか、というのが戦前の予想だった。



先手をとったのは朝日。2回、ノーアウトからヒットの走者を出すと、続く5番がレフトオーバーのタイムリー二塁打。

この走者も返したい朝日は2球バントファウルの後スリーバントを敢行する。これが悪送球を誘って1、3塁。次打者併殺崩れの間に2点目を取った。



これで試合が面白くなったと思った。



4回の裏、城東の攻撃。二死走者なしから三塁線へのゴロ。サードの手前でバウンドが変わり、グラブの下をすり抜けてレフト線へ転がる。



二塁打、っと…、



ところがスコアボードの安打数は「0」のまま。記録はエラーだった。これがあとあと大きな意味を持ってくるとは、このときは誰も思わない。



朝日のエース・岡本投手は次の打者に四球を出すが、後続を断つ。



グラウンド整備が終わって6回。城東の攻撃は先頭打者がサードゴロ。ダッシュよくさばいたいいプレーだった。



7回。城東は先頭打者が投手の足下へ打ち返す。ヒット性か、と思った低いゴロをスルスルっと打球のコースに入ったショートが拾い上げて一塁へ。



というか、ショートどこ守ってた?



結局三者凡退。このへんになるとスタンドははっきり意識しはじめた。



8回の表、朝日は四死球でつかんだチャンスに送りバント、これがこの日3つ目の送球エラーとなって追加点をあげた。城東は自滅とまではいかないが、この日は何かリズムに乗れなかった。



試合前半はやや荒れ気味だった岡本投手だが、後半になってまとまり、真っ直ぐと縦の変化球、どちらでも空振りが取れていた。



しかしこういう展開のときこそ、初めてのヒットからガタガタっといくのを恐れなければならない。なにしろこれは高校野球だからして。



連打浴びてもびびるなよ、4点差だぞ。



ここからは、一つ一つのアウトが重かった。



8回。三直、三振、四球、二ゴロ。

9回は3番から。ポイントとなる先頭打者を外の球で空振り三振に退ける。

次の打者は遊ゴロ。これでツーアウト。

ここで代打を送った城東だが、初球見逃し、2球目空振りとあっという間に追い込まれた。これは三球勝負もありうるとあわててカメラを構えた。




三球目、空振り三振。
(打者=城東・渡辺、足=朝日・岡本。あわてて撮るからこういうことになる)


朝_日_020_100_010/4

城_東_000_000_000/0



三振11、内野ゴロ9、内野フライ3、外野フライ4、四球4、失策1。



165センチの小さなエースが、シード校を向こうに回してとうとう最後まで投げきってしまった。












































































































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