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読んでみた〜延長50回の絆

第60回全国高校軟式野球選手権は兵庫県明石・高砂両球場で5日間にわたって行われ、能代を2−0で降した作新学院が全国最多の9回目の優勝を果たしました。

…と毎年これくらいで片付けられてしまう軟式の部ですが、去年は違いました。準決勝の中京−崇徳戦が延長50回という長い試合になったのです。


(『延長50回の絆』中 大輔/竹書房/2015)

絆とつければ売れるだろうというタイトルはともかく、この試合を巡る両チームの歩みが一冊の本になっていました。

一読して思ったのは、やはり日本一を狙うようなチームはモノが違うということ。脚光を浴びた両投手も少年時代から名の通った選手でした。なぜ軟式、などと野暮なことは問いますまい。

敗れた崇徳の石岡投手の背番号は6でした。あれ、そうだったっけ?(最終日に見に行ったはずなのに覚えていない)。背番号1の重松投手は190cmはあろうかという剛球派。しかしこの夏は予選を前に傷めた肘に不安がのこりました。それに、ハートの強さは小さいときから強豪チームで揉まれた石岡投手のほうがありました。

もうひとつの武器は俊敏なフィールディング。「中京さんがどんな当たりを転がしてきてもなんとかしてくれるだろう」、二枚看板で全国大会にやって来た崇徳、中京戦の先発は石岡投手に決まりました。とんでもない長い試合になるとはまだ誰も知りません。

さすがに決着がつくだろうと思われた3日目も両軍ゼロ行進。鍛えに鍛えてきた中京・松井投手も言葉が出ません。

なぜ点を取ってくれないんだ。
どうやったら点が取れるんだ…、
崇徳の連中はどうしてああ笑っていられるんだ?

王者・中京危うし。

そして、最終日の朝を迎えます。

とまあ、そんな感じです。

硬式の試合なら、過去の名勝負といったVTRが何度も流されるので、例えばわたしならリアルの記憶がほとんどない「箕島ー星稜戦」でもポイントとなるシーンは知っています。しかしこの試合は最後の5イニングはともかくそれより前の映像はまず残っていないでしょう。

こうしたまとまった形で記録が残ってくれるのはよいことですが、例えば5年後10年後、さてそこからどうたどっていけばよいのか…、空前にして幻の試合になってしまうのでしょうか。


(最終日当日、現地撮影。近所のおばさんもびっくり?)

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