放浪記〜中京大中京おまけ「選抜大会発祥の地」

  • 仲本
    2010年02月28日 12:44 visibility231

【結果的に、300回特別篇です。】

さて、放浪記で訪れた中京大中京、校歌の歌いだしはこうだ。
♪ここ八事山 東海の 大都名古屋の 東(ひんがし)に…



1924年(大正13)年の春、第1回の「全国選抜中等学校野球大会」が開催された。今に続く「春のセンバツ」である。
いまや高校野球の代名詞となった阪神甲子園球場の完成と同じ年だが、甲子園球場のHPによると、こちらは3月に起工式を行い、夏の全国大会開催前々日の8月11日に竣工式を迎える(突貫工事だ!)。したがって甲子園球場はまだ存在していなかった。
記録をみると、第1回大会の開催地は、愛知・山本球場。名古屋の八事にあった。
中京大中京の校歌にある「八事山」、このあたりである。



幸いにも、中京大中京高校(めんどくさいので以下、中京高校)は今も八事界隈に建っている。ただ、山本球場自体はすでになくなってしまっている。その後名古屋の鉄道管理局の野球チームが練習場に使っていた関係で、「国鉄八事球場」とも呼ばれたこともあったらしいが、なにせ昔の球場でサイズが小さい。周辺は宅地なので拡張もままならず、JRとなってからしばらくして土地を売り払ったのだとか。もちろん国鉄の莫大な借金を返さないといけないという事情もあっただろう。



今は選抜大会発祥の地として、石碑とモニュメントが建っているということだけは伝え聞いたのだが、なくなった球場が地図に載ってるはずもなく、場所がどこなのかはいまひとつよくわからない。いろいろ調べると「中京高校よりも東」「中京大学より西」「国道153号(地下鉄鶴舞線)より北」だということがわかった。



あとはもう、現地に行って歩くしかないのである。中京高校と中京大学の間の通りをいろいろ歩いてみた。ちょっとした公園とみればひょっとのぞきこむ。ママーあやしいおじさんがいるー。



…、何本目かの急坂を登った先にそれはあった。



詳細はあえて省くが、マンションの一角の広場スペースに建っている。住民とおぼしき親子たちがプラスチックバットとボールで遊んでいる。モニュメントの下になにやら刻んだプレートがあるようなのだが、いい感じで子供たちの遊びの一塁ベースになっていた(笑)
少し離れたところ、広場の隅にベンチがあったのでとりあえず座ってみたが、さすがに携帯で撮るわけにもいかず、歩いているうちに買った缶コーヒー一杯飲んで立ち去ることにした。



もう一回行けと言われればなんとかたどりつけるだろうが、この土地にかつてあった球場のことなどなんにも知らずに遊んでいる子供たちがたくさん走り回っているのをそっとしてあげたほうがいいんじゃなかろうか。サッカーじゃなくて野球してたし。



というわけなので、みなさんはマネしないほうがよろしいかと。「いや、探し当てる」というなら止めませんけど…。

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