長い夏の終わり〜北北海道代表・武修館

  • 仲本
    2014年08月17日 23:13 visibility358

「遠来のチーム」という言葉を聞かなくなったのはいつ頃からだろう。交通手段が発達して、遠いところほど飛行機でひとっとびになってしまい、遠路はるばるという雰囲気がなくなったところへ、最近は選手の方がはなから県外へ移動しており、「甲子園出場は年に一度の里帰り」というありさまになっている。

それでも北北海道代表の武修館はざっと見たところ北海道出身者(釧路だけとは言わないが)で固めている。地方大会を勝ち抜き、初めて甲子園にやってきた。

雨で日程が延びたおかげで、甲子園の初戦を見られることになった。相手は八戸学院光星。主力はどちらかといえば甲子園への里帰り組で、近年は強豪校として名を馳せている。大差の試合にならなければよいが。今回は行きがかりで珍しく武修館側アルプス席で見ることにする。


スタンドの応援団はそろいの緑の帽子とTシャツ姿。チアリーダーさんが動きからして即席っぽいのがいかにも初出場らしくてよろしい(よく見てるなあ(´д`))。

1回の表、光星の攻撃。外野手が二つのダイビングキャッチを見せて立ち上がりを三者凡退に打ち取った。これに限らずこの日の守備はなかなかよかった。

攻撃のほうはエラーで出塁した走者を盗塁と悪送球で三塁に進め、犠牲フライとノーヒットで1点先制。打順が投手に回ればさっさと代打を送って早めの継投。光星にとってはキツネにつままれたような試合展開で1−0のまま終盤までやってきた。

7回裏、武修館はノーアウトからこの試合初安打(!)が二塁打となり、追加点のチャンス。しかし送りバントを試みるも二塁走者三封、結局得点ならず。

8回表、光星は無死一塁から一番打者がセーフティ気味のバント。三塁手二封を狙うが送球がそれてオールセーフ。さらに二番もバント、投手とって三封を狙ったが今度は足が速く、無死満塁の大チャンスを迎えた。


(前進守備をしく武修館)

ここまでお膳立てしてもらえば甲子園常連校が逃すはずはなく、この回4点をとって逆転する。

武修館は8回裏、一死2、3塁のチャンスも内野ゴロ間の1点にとどまった。

7回裏のバントが決まってランナー三塁にしていれば、
8回表のバント処理で無理せず一塁に投げていれば、
8回裏にもう1点返していれば…、

たらればはたくさん出てくるが、負ける試合というのはそういうものだろう。


(試合終了後。地方大会決勝から約1ヶ月、初めての長い夏をくれた選手たちに拍手)





























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