すき家でそこまで感動すな!

うちの会社のGM(ゼネラルマネ-ジャ-)、
この業界では海外にも名を馳せてる偉い人です。

家が近所という事もあり、私の事もよくかわいがってくれてます。

あの地震があった日、電車が止まってしまい会社から自宅までGMと徒歩で帰りました。

長時間歩いてさすがに腹が減ってきたところに

「あれ、何の店?」

とGMが指差した先には「すき家」がありました。

「え? すき家知らないんですか? 牛丼屋ですよ」

「牛丼屋か、うまいの?」

「ま、それなりにうまいですよ」

「おごるから付き合ってよ」

という訳で二人ですき家に入りました。

「お薦めは何? 任せるから頼んでよ」

と言うので私がすき家に入ると大抵頼む「ねぎ玉牛丼」を注文しました。

ねぎ玉牛丼が運ばれてくるとGMはどう食べていいか分からない様子。

ねぎ玉牛丼はねぎ牛丼と生玉子が別々になって出てくるので、

「この牛丼に玉子をかけて食べるんですよ」

「この容器は何?」

「それは玉子の白身だけ落とすやつです」

「へぇ、詳しいね～」

・・・。

別に普通だろ、と内心思いつつ食べ方を教えてあげました。

食べ始めたら

「お! うまいじゃん!」

と喜んでくれました(笑)

仕事に関する知識や行動力など尊敬する事ばかりのGMですが、日本人としての基本的な知識には欠けていたようです(笑)

食べ終わったあと

「いや～ うまかったわ、今年の忘年会はすき家でいいんじゃない? みんな喜ぶでしょ」

とふざけた事を言うので、しっかり否定しておきました。

喜んでくれたのは良かったけど、すき家にそこまで感動すな!

帰り際には

「また誘うからすき家付き合ってよ」

と言ってきました。




すき家くらい一人で行け!




ご馳走さまでした。





終