ウ―ゴ・ルイスvs長谷川穂積

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    2016年09月23日 08:39 visibility334

WBC世界ス―パーバンタム級タイトルマッチ


ウ―ゴ・ルイス―長谷川穂積


バンタム級とフェザー級で世界タイトルを獲得した長谷川が、3階級制覇を賭けス―パーバンタム級で世界に挑む試合です。


2年前、一度ス―パーバンタム級で世界挑戦して跳ね返された長谷川。すでに35歳、かつての躍動感も薄れ、限界説も囁かれる長谷川が執念で辿り着いたラストチャンスです。


負けたら引退を広言して臨む長谷川の挑戦を受けるチャンピオンはメキシコのウ―ゴ・ルイス。かつてルイスもバンタム級で戦っており、日本で亀田興毅に判定負けした過去を持つ。その後、一階級上げてアメリカで世界タイトルを獲得し、再来日を果たしました。この長谷川戦が初防衛戦になります。


ルイスはまだ若く、長身から繰り出す長い右ストレート、左フック、左アッパ―はいずれも一撃必倒の威力を持つハ―ドパンチャ―です。ボクシングも粗く、また意外な脆さもあり、決して難攻不落のチャンピオンではないですが、2人の近年の勢いから比較すると、やはりルイス有利と言わざるを得ない試合でした。


1ラウンド、長谷川はステップワ―クを使ってリズムをとっている。ここ数戦の打ち気に早った長谷川とは違い、バンタム級時代の様なきちんとしたボクシングをしようという意図を感じさせる立ち上がりです。


この日の長谷川はスピ―ドがあり、よく足も動いている。パンチへの反応も丁寧。自分が左ストレートを打ったら必ずウィービングしてルイスに的を絞らせない。熱くならず冷静に戦う長谷川を前に、思うようにいかないルイスが次第に焦って来ているのがテレビ画面からもはっきり分かる様でした。


長谷川のパンチをコツコツと貰い、徐々に消耗しているルイスですが、長谷川とて被弾が無い訳ではなく、我慢比べのまま9ラウンドへ。


先にチャンスを掴んだのはルイス。長谷川が左ストレートのカウンタ―を合わせた所に怯まず、左アッパ―を放つ。それが長谷川のアゴに逆にカウンタ―気味にヒットしてしまい、長谷川がたたらを踏んで後退する。


ここぞと攻め込むルイスに長谷川はクリンチ出来ずロ―プ際まで押されるが、ここから凄まじい打ち合いが始まった。


ロ―プを背負いながらルイスの強打にさらされるも、長谷川も負けじと打ち返す。危険なタイミングでパンチを交錯する両選手、どっちかのパンチが1発でもカウンタ―で入れば試合はそこで終わってしまいそうな打ち合いで、打ち勝ったのは気迫で勝った長谷川だった。


チャンスを掴み、最後の打ち合いに出たルイスを跳ね返した長谷川の前に、ルイスはみるみる消耗していく。限界が来たルイスはこのラウンドが終わってギブアップ。


古い表現ですが、長谷川が気迫、根性で勝ち取った5年ぶりの世界タイトル獲得ですね。


この後、感動的な場面があった。


かつてバンタム級時代に防衛を重ねていた長谷川は、まだ小さな息子君を抱っこしながらリング上で勝利者インタビュ―を受けるのが恒例だった。5年前、世界チャンピオンから陥落した長谷川が久しぶりに世界戦で勝利したこの日


「約束やったんで、息子に抱っこして貰って良いですか?」


そう言って、今や自分より大きくなった息子君にリング上で逆に抱っこされるという、感動的な場面でした。





子供が身長で自分を追い越した5年間を無冠で過ごした長谷川。ボクシングの世界で5年という期間は果てしなく長い年月ですが、地道に鍛練を重ね、辛抱し続けた5年間だったと思います。しかも世界レベルを保ったまま・・・


長年のボクシング生活で身体は相当傷んでいるはず。
ゆっくり静養して、ご家族と一緒に幸せな時間に浸って貰いたいなと思いますね。


















spa















































































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