古豪・長岡高校

マイヤキューの長野さん（歴戦さん）が最近書かれた「全国大会で勝利しているが、甲子園球場で未勝利の学校は13校ある」というレポート。非常に勉強になりました。

個人的に興味を引かれたのは13校の中の1校、新潟・長岡高校でした。

県屈指の古豪で夏は第4回大会から4年連続で新潟代表になっています。（当時は長岡中学。）

その後長い間全国大会から遠ざかりましたが、第59回と第61回に2度復活出場しています。

写真は第61回大会のもの。この時の長岡の試合を偶然ながら球場で観戦しました。

相手はこちらも古豪の山口代表・豊浦（とよら）高校。伝統校同士の一戦でした。（当時はそこまで詳しく知りませんでしたが。苦笑）

試合は2回表に長岡が2点先制。しかし中盤豊浦に逆転されて2－5と劣勢になります。

9回表、追い詰められた長岡は相手守備のエラーでランナーが出ます。ここで同校伝統の「三尺玉打線」が爆発。一気に3点奪って同点になり、試合はそのまま延長に突入。

しかし悲願の甲子園初勝利はスルリと逃げていきました。

10回裏、ランナーを2塁に背負った場面でサードにゴロが転がります。これをサードが悪送球。ファーストが飛びつきましたが止められずサヨナラ負けでした。

長岡高校はその2年前の第59回大会も初戦3－4で惜敗。結局甲子園初勝利は掴めませんでした。

ところで偶然ながらその時も対戦相手は山口代表（柳井商業）でした。時々こういった奇縁が甲子園では起こります。

写真の守備側が長岡高校。袖とサイドの二本ラインが特徴あります。マークは見えませんが「NAGAOKA」です。

豊浦は無地のシンプルなユニ。胸マークは「TOYORA」。

その後、豊浦はセンバツ出場がありますが、長岡はこれ以降甲子園出場はありません。もう33年以上も遠ざかっているわけです。

甲子園では敗れた学校がグランドを去る時、「また戻って来いよ！」と声がかかることがあります。その言葉通りに同校が戻る日がいつかやって来るでしょうか？

そして甲子園での初勝利を掴むことが出来るのかどうか？その日が来るのを待っていたいです。

なお、長野さんの記事の内容でひとつ面白いことがあります。長岡高校の全国出場は6回ですが、戦績は1勝5敗なんですね。（←この1勝は鳴尾球場での勝利）。

全国優勝歴が無いのですから本来ならば1勝6敗になっているはずです。

これは第4回大会（大正7年）が米騒動で中止になったからです。予選が行われ、各地区の代表が決まった後で全国大会が中止になったので「代表回数は6回」ながら、実質全国大会は5大会しか戦っていないということなのです。この第4回大会に代表になった学校は出場回数と戦績（敗戦数）が合いません。面白い豆知識です。

＜追記＞

敗者復活戦導入時に1大会2敗した明善は偶然数が合います。これも面白いエピソードですね。