「おおきく振りかぶって」の舞台訪問　その1　朝霞球場

先日ハシゴ観戦した野球場は埼玉の朝霞（あさか）市営と川越初雁（はつかり）の2箇所でした。

 

既にピンときている方もいらっしゃるかもしれません。今回の遠征の目的はマンガ「おおきく振りかぶって」の舞台になった球場の訪問だったのです。なのでいつもとはちょっと球場レポートの書き方が違います。

まず最初の朝霞市営球場から。

 

ここは同マンガで主人公たち西浦高校ナインが夏の大会初戦（2回戦）を戦った場所として描かれています。←「西浦ー桐青（とうせい）」戦。桐青は前年優勝校という設定。いきなり初戦でキツイ相手と当たったわけです。

 

 

正式名称は球場最上部にある通り、「朝霞中央公園野球場」です。

茶色の塗装がモダンな雰囲気を出しています。外壁が直線的なのも印象的です。

 

 

アニメではこのアングルで選手の後方に球場が描かれていました。

 

 

両翼90ｍ、センター120ｍ、とグランド面積は狭いです。

照明は6基あり。

スコアボードは右中間寄り。バックスクリーン後方に茶色い大きな建物が写っていますが、大学のようです。

「おお振り」の中ではキャッチャー目線からマウンドのピッチャーが描かれるシーンが多いですが、ピッチャーの後方にはこの茶色の建物がちゃんと描かれています。

 

球場の描写はほぼ実際と同じになっているので現地に行くとまるで自分がマンガの世界に入ったかのような気分になりました。

 

 

スタンドの様子。バックネット裏には小さいながらも屋根があります。炎天下や雨の中で観戦する時には争奪戦でしょうね。

内野は全て長イス。外野は芝生席です。収容は6，000人。

この辺りの内野フェンスは低めなので視界良好ですが、バックネットの支柱が前にあるので死角が出来る席があります。

 

このバックネット裏スタンドは主人公・三橋（みはし）の従妹、瑠璃（るり）が群馬から駆けつけるシーンで描かれています。

 

 

これは1塁側の応援団席。今回は観客が少ない春季地区大会だったので応援の父母会はベンチ上に陣取っていましたが、夏はここに座るのでしょう。

ちなみにバックネット裏スタンドと応援団用の1・3塁スタンドは分離されていて直接行き来は出来ません。

上述の三橋瑠璃は最初バックネット裏に入ってしまったのでおそらく一旦場外に出てからこちらへ移動したのでしょう。

 

この部分のスタンドはグランドレベルになっているので選手は近くに見えますが、フェンスが高いので少々見づらいです。

 

原作では写真の左端辺りに野球部専用私設応援団、浜田たちが陣取っていました。一方、選手の母親たちは最上段に。上の方が見やすいからでしょうか？

試合は雨の中で行われた設定だったので傘をさす親・雨合羽着用の親・そのままぬれっぱなしの親や生徒など色々でした。（父母会は傘をさす為に最上段に行ったのかもしれません。）

 

 

スコアボードは磁気反転式。

 

最初は「原作と得点表示部が違う」と書きましたが、その後確認し直すと原作の描写はこの写真とほぼ同じでした。違っていたのはアニメの方。アニメでは得点表示がデジタル時計風の数字で電光式になっていました。また、スコアボードの色もアニメではブルーでこの点も実際（グレー）と違っています。

 

マンガとアニメ、両方見ているので記憶がごっちゃになっていました。お詫びして訂正いたします。（これ以外にもマンガとアニメの混同箇所があるかもしれませんが、ご了承ください。なお、日記内で「原作」とあるのはマンガ・アニメ両方を含みます。）

 

 

面白いのはこれ。1塁ベンチの横にある草野球用の得点盤。

原作ではこれもしっかり描かれていました。

 

 

照明塔は支柱3本式。あまり見かけないスタイルです。

原作ではこの照明塔、そして後方の高圧鉄塔まで正確に描かれています。恐れ入りました。

 

なお、この球場の欠点は外野スタンド後方が柵だけなので外から試合が丸見えになること。「有料試合の時にこれはどうよ？」という感じです。（笑）

 

 

 

対桐青戦に勝った後で選手たちがクールダウンしていた1塁スタンド場外。試合時は雨が降っていたのでここでしかダウン出来なかったのですね。

負けた桐青の河合キャプテンから西浦・花井キャプテンへ千羽鶴が託された場所としても描かれています。試合後の感動シーンです。

 

 

 

試合後、電池切れになったエース・三橋廉（みはし　れん）がのびていた場所。ここも原作の描写はほぼ実際と同じです。1塁側場外すぐのところにあります。屋根があるので寝転がったまま爆睡した三橋君。

 

 

時系列では逆戻り。これはスタンド最上部から見た球場外側の様子。（正面口あたり。）

西浦ナインがやって来て写真の位置から球場を見上げるシーンがあります。そのシーン（アニメの方）ではこの広場は実際よりも広く描かれています。

夏の大会ではトーナメント表が球場外に掲示されているようです。実際にはどのあたりに出されるのでしょうか？これは見ることが出来ません。残念。

 

最後になりましたが、ここへの交通アクセス。

東武東上線「朝霞駅」から南西に徒歩10～15分程度。道は分かりやすかったです。

駅前にはコンビニやスーパーがあったので、そこらで飲食物を調達してから行くといいでしょう。（夏は球場周辺に仮設売店でも出るでしょうか？これは不明です。）

立地条件としては便利な球場です。ただ、キャパが少ないので埼玉大会では初めの方でしか使われていないようです。

 

 

高校野球・球児への愛情がいっぱいな「おおきく振りかぶって」。

その現地で観戦出来たのは嬉しかったです。

 

次回は川越初雁球場を。