天守閣に向かって打て! (伏見桃山球場)

  • Mr.black
    2010年12月06日 15:43 visibility2430

 

京都市伏見区に「伏見桃山城」というお城があります。大天守と小天守の立派なお城です。

しかしこの天守閣、ちゃんとした歴史のあるお城のものではなく、模擬天守なのです。

かつてここには「伏見桃山キャッスルランド」という遊園地があり、その目玉施設として造られたいわば作り物なのです。今日で言えば東京ディズニーランドのシンデレラ城みたいなものですね。


しかしながら当時(昭和39年 1964年)日本は高度経済成長を突っ走っている時代。遊園地の模擬天守閣と言いながらもかなり立派な建造物です。実は子供の頃、親に連れてきてもらったことがあります。

その時にはてっきり本物のお城だとばかり思っていました。

 

しかし昨今のレジャーの移り変わりはこのキャッスルランドも直撃し、平成15年(2003年)に閉鎖されてしまったのです。

最初は遊園地の閉園にともないこの模擬天守閣も取り壊される予定でしたが、地域の名物になっていたので反対の声が多く、結果的に残されることになったそうです。

 

そして取り壊されて広大な空き地になった遊園地スペースに現在は野球場と多目的グランドが造られました。

その名も「伏見桃山城運動公園」です。

 

 

野球場はご覧のような状態です。


内野が土、外野が天然芝。

両翼は97.5m、センター121.9m、というかなりの広さを誇ります。

アマチュア専用球場ですが軟式だけでなく硬式利用もOKだそうです。


実はこの野球場の存在を知ったのは「社会人クラブチーム」の京都ブロック大会でした。また、京都の高校野球でも利用されているようです。(非公式戦?)


いろいろ調べると非常に面白い施設だと思ったので今回見分に出かけたわけです。

 

 

バックネット裏にはほんの少しですが、座席が造ってあります。一部屋根もあり。


また、1塁側とレフトポール際にも木製のベンチがあり、お天気が良くて気温が適切であれば野球観戦には絶好の場所でしょう。

 

 

以前、兵庫県の明石第一球場を「お城の見える野球場」と紹介しました。

ちゃんとした歴史のある点では明石の方がランクが上なのですが、あそこは天守閣が無く、隅櫓だけです。それに比べると作り物とはいえ右中間のすぐ後方に天守閣があるこの伏見桃山球場は絶景です。


まさに「天守閣に向かって一発打て!」と言いたくなるような野球場です。逆に力み過ぎないようにすることが大事ですね。(笑)

 

少し前に偶然見つけた面白い野球場。

利用してみたいと思われる方は京都市体育協会管理課まで。


http://www.kyoto-sports.or.jp/

 

交通アクセス

JR奈良線「桃山駅」徒歩約20分。

近鉄京都線・京阪本線 「丹波橋駅」から約20~25分。


ただし道が分りにくく、往路は登り坂が比較的きついです。

駐車場があるので車の方がいいでしょう。 


 

ここがかつて遊園地であったことを示すキップ売り場の跡。

入場ゲートは城門を模してあります。

 

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