女子プロ野球界のスーパースター川端友紀選手、引退

  • Mr.black
    2019年01月10日 17:25 visibility3435

昨年の末近くに電撃的に発表された「女子プロ野球の川端友紀選手、現役引退」。

これには大変驚きました。なのでブログ休止中にも関わらず急遽これを書いた次第です。

 

昨年度の成績(※)を見る限り特段衰えたということもなく、夏場に行われた第8回女子野球W杯でも日本代表の中心選手として活躍し、日本の6連覇に貢献していました。そして今年2019年が女子プロ野球の創設10周年目なので「最低でも2019年いっぱい迄はプレーする」と思っていましたので。

 

(※)昨年度は打率.339 リーグ全体の4位

 

 

↑ 昨年観戦時の写真。

(京都アストドリームス→埼玉アストライア)

 

 

それにしても川端選手は掛け値なしの「女子プロ野球界のスーパースター」でした。

実兄がヤクルトの川端慎吾選手で、女子プロ入団時には「史上初の兄妹プロ野球選手」として大きな話題を集め、更にそのルックスも相まって開幕前から人気者に。

そして開幕してすぐに「単なる話題集め・人気集めの選手ではない」ということを多くの人々に実証。私も初めて実際のプレーぶりを見た時には「間違いなくスターだ」と認識しました。

 

以来、もう一人のトップ選手である小西美加投手と共に女子プロ野球の「投打の二枚看板」の役目を務めました。

 

川端選手と小西選手は奇しくも入団時には京都アストドリームスと兵庫スイングスマイリーズに分かれて入団。以降この二人はリーグ内では同じ球団に所属することは一度も無く、ずっとライバルとして対決しました。

観戦に行ってこの二人が勝負する時にはいつもワクワクしたものです。

 

リーグのスーパーバイザーである太田幸司氏がかつて「小西は調子が悪い時でも川端を打席に迎えるとスイッチが入る」と語っていましたが、私も本当に「女子プロ野球最高のライバル対決」と思っていました。

 

今期からそれが見られなくなるのは大変残念です。

 

 

↑ 投げる小西、打つ川端。私的「女子プロ野球最高の対決」

 

 

この両者で対照的だったのはプロ入り前の経歴。

小西選手は高校から短大まではソフトボールプレーヤーでしたが、卒業後はクラブチームで硬式野球をしており、女子野球W杯にも日本代表として出場。プロ創設前から有名な選手でした。

 

 

↑ 力投する小西投手。

(兵庫スイングスマイリーズ→大阪ブレイビーハニーズ→京都フローラ)

 

 

一方の川端選手は中学から社会人まではずっとソフトボール。社会人時代にいろいろあって退職し、その後は自分の将来を模索していた状況。なので「女子野球界では全くの無名」でした。

それがタイミングよく女子プロ創設の報に接し、トライアウトに参加。その時のプレーぶりで周囲を驚かせ文句なしの合格。まさに「シンデレラのように突如現れた選手」だったわけです。

 

まだまだ余力を残しながらの惜しまれる引退劇。今月下旬頃にはその経緯や心境が発表される予定です。はたしてどのような言葉が出て来るのでしょうか?

 

何はともあれ個人的には「長い間感動をありがとう。お疲れ様でした」という言葉のみ湧いてきます。

第二の人生が幸多いものであるように祈っています。

 

 

それにしても今期埼玉のスタメンから「4番・川端」の名前が消えるのはやはり寂しい。

次代のスターの登場を待っています。

 

<追記>

川端選手の着けていた背番号「23」は埼玉アストライアの永久欠番となりました。

女子プロ野球全体としても初めての永久欠番。それだけ偉大な選手だったという証しですね。

(川端選手はヤクルトの青木選手に憧れてこの背番号を着けていました。)

 

<再追記>

川端選手はその後クラブチーム「エイジェック」の選手兼ヘッドコーチに就任しました。背番号は「32」。なお、同チームの監督は吉田えり氏(投手兼任)。

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