女子プロ野球、所属選手ゼロに
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Mr.black
2021年09月08日 10:47 visibility652
書くのが随分遅くなりましたが、今年の7月下旬に女子プロ野球の所属選手がゼロになりました。
リーグとしては引き続き選手の募集を行う考えのようですが、一昨年からの状況を見ているとプロを目指して応募してくる選手がいるのかどうか?かなり疑問です。
リーグ戦を行う為には最低でも18人必要。しかし選手の交代(代打・リリーフ・怪我や体調不良による離脱)を考えれば24~30人は必要です。現在選手がゼロなのですからこれだけの人数を一気に集めないといけません。
将来違う形(運営母体が変わるなど)で再開する可能性はゼロではないでしょうが、現状では相当厳しいと思います。
今から思えばこの兆しが出たのは6年前2015年のシーズン後、半田渚投手がプロを去った時では?と。
当時女子プロ野球のリーグ戦には一定数の観客が詰めかけていました。特に同投手の居た埼玉アストライアの関東でのホームゲームには多くの観客が来ていました。
女子プロ野球はまず関西で始まり、やがて関東にも進出したのですが、その頃は関東の方が賑わっていました。そんな時期にチームのエースだった半田投手が突然退団し、発展途上のクラブチームに移籍したのです。
当時「プロはある程度形が出来上がったが、クラブチームがまだまだなので将来の女子野球のことを考えて移籍した」と噂されており、私もそういうブログをここに掲載しました。
ただ、内心ではこの頃からプロの行く末について少々不安も抱き始めました。
その不安が一気に大きくなったのは2018年シーズン終了後の川端友紀選手の退団です。女子プロ創設時からのスター選手であり、リーグの顔になっていた選手です。プロ最終年の成績は衰えなど全く感じさせないものだったので、同選手の退団は衝撃的でした。この川端選手もクラブチームに移籍し、コーチ兼任で現役を続けました。
そして翌2019年のシーズン終了後に選手の大量退団。
更に2020年にはコロナ禍による無観客→オフに再び選手の大量流出→人数不足による2021年のリーグ戦断念と続きました。
最後に残ったのは岩谷美里(みり)・西山小春・柳理菜の3選手。
その3名もとうとうプロを去ったのです。
リーグ戦スタートから12年。いろいろありました。
女子のプロ化については肯定派だけでなく否定派もかなりいたと思います。しかし今日の女子アマチュア野球の発展はプロが創設されたことが追い風になったことだけは確かです。(そもそも女性が野球をやることすら否定する人もたくさんいますからね。)
在籍していた選手達全員を称えたいですし、個人的に感謝もしています。いいことだけでなくツラいことや苦しいことも多々あったでしょうがね。
ところで最後の3名のその後ですが、岩谷選手と西山選手は来年広島に創設予定のクラブチーム「はつかいち(廿日市)サンブレイズ」に所属することが決まったそうです。
岩谷選手は監督に就任、西山選手は現役を続けるとのこと。
柳選手は今のところどうなっているのか不明です。プロに入ってまだ年数が浅い選手なのでどこかで野球を続けて欲しいものです。
↑ 岩谷美里選手。
プロ1期生です。当初は内野手でありながらクローザーも務めた二刀流。
野手に専念後、打撃では3冠王(リーグの成績基準では4冠王)を達成し、ギネス入りしたことも。
どんな指導者になるのか期待しています。
↑ プロ入りした時、ルーキーを代表して挨拶した西山小春選手。
感極まったのか途中で詰まってしまい、スタンドから激励が飛んでいた思い出があります。まだまだ現役で頑張って欲しいものです。
なお、柳選手は所属年数が短かったので写真がありません。(実働2020年の1年間でしたので。)
残念ながらプロは事実上消滅してしまいました。
そしてアマの試合は現時点でほとんど無観客。球場で観戦するのは不可能です。でも来年以降、どこかで観戦したいと思います。いつになるかはかなり不透明ですが。
そしてどれほどの年数を要するかわかりませんが、いつかプロが復活することも願っています。
いろいろな声がありますが、私は女子プロ野球を作ってくださった「わかさ生活」に感謝しています。
プロが無ければ女子野球に接する機会は皆無だったかもしれませんから。
ありがとうございました。
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