おそらくは不本意な改修工事（豊中ローズ球場）

 

 

先日訪れた「豊中ミュージアム」は豊中ローズ球場の1塁側に作られました。

「→」の先にあります。

 

前回触れましたように、このミュージアムはローズ球場大改修工事の一環として新設されたもの。

では本来の目的である野球場の改修工事はどうなったのか？、について少々。

 

そもそも今回の改修工事最大の目的は「収容数の拡大」でした。

ローズ球場は高校野球の夏の大阪大会で使用されますが、キャパが僅か2，000人しかありませんでした。

それが原因で、ある時の大会で私学強豪同士の対戦が抽選でローズ球場になったものの、混雑や事故回避の為に他球場での開催に変更されたのです。（※）

 

（※）当時、大阪大会ではシード制が採用されていなかったので、初戦や大会初期で私学強豪同士の対戦が時々発生しました。（現在は大阪もシード制を採用）

 

 

これが大きな引き金になったと思われます。改修工事による収容数の拡大が計画されました。

上の写真の赤で囲んだ部分は芝生席ですが、この周辺をコンクリートで立ち上げて座席を作り、収容数を約3，300人にアップさせるのが当初の計画だったのです。

 

ところが工事の入札で何か不手際があったようで、そのやり直し等でゴタゴタしている内にあのコロナ禍になってしまったのです。

以降、工事の人手不足・人件費高騰・資材費高騰などで当初の計画を見直さざるを得なくなり、結局スタンドの増設は中止となりました。工事の時期も当初予定よりズレ込んだのです。

 

実現したのは

 

1．グランドの環境整備（土の入替・芝生の張替え等）

2．既存の座席の入替（座席の色をダークグリーン1色に統一）

3．ミュージアムの新設

4．スコアボードの改修（磁気反転式→LED式へ変更）

5．正面口周辺のタイルを貼り替え

 

でした（その他の細かい部分は省略）

 

 

 

スコアボードも当初の絵図ではセンター正面に移設となっているようでしたが、従来の右中間寄りのままで表示スタイルをLEDに変更しただけになっています。

 

あと、当初の計画では「屋内ブルペン」や「トレーニングルーム」が作られることになっていましたが、これがどうなったのかは不明です。

 

あくまでも私の推測ですが、これらは増設されるコンクリートスタンドの内部（デッドスペース）に作られる予定だったと思われるので、中止になった可能性があります。

今回は球場内に入れなかったので、いつか観戦時にチェックするつもりです。ブルペンが従来通りファールゾーンのままならば中止になったのでしょう。

 

 

↑　3塁側芝生席の外観（ビフォー）

 

 

↑　3塁側芝生席の外観（アフター）

上部（緑の部分）を少々改修、あるいは塗装上塗りしているだけに留まっています。

 

 

↑　正面口のビフォー

 

 

↑　アフター

この周辺だけタイルが変わっていますね。おそらく昔の「豊中グラウンド」の赤レンガ壁をイメージさせる為でしょう。

 

 

↑　これは以前の磁気反転式スコアボード（2012年撮影）

 

 

野球場の新設・移転・改築・改修などでは時に「タイミングの良し悪し」や「運不運」が発生します。

堺市の原池球場（くら寿司スタジアム堺）はギリギリセーフでしたが、ローズ球場はタイミングが悪かったのですね。不本意な結果になってしまったと思います。

 

でもまあ個人的には好きな球場ですし、将来遠征出来なくなったら度々お世話になると思っています。

「またいつか観戦に来ます。その時はよろしくお願いします」

 

 

最後に。

先日発表されたノーベル生理学・医学賞の会見の場で坂口志文氏の周辺でやたらと目に付いた「ワニのぬいぐるみ（及び着ぐるみ）」。

「あれ、何だ？」と思っていましたが、大阪大学の公式キャラクターらしいですね。昭和39年に大学の豊中キャンパスで見つかった化石の「マチカネワニ」がモチーフになっているとのこと。

 

ところで豊中市もこんなキャラクターを使用しており、最初見た時は同一なのか、似て非なる物なのか分かりませんでした。後々比較すると若干違いがあり、名前も異なるので、似て非なる物なんですね。

 

大阪大学の方は名前が「ワニ博士」で、豊中市の方は「マチカネくん」です。

 

 

 

ワニってキャラクター化するとカワイイのですが、実物は・・・。この点は熊も同じく・・・。大汗。