天網恢々疎にして漏らさず(2014-11-20 12球団合同トライアウト2回目観戦記。)












































































11月20日、むぎゅうさんとジャイアンツ球場へ向かいました。
12球団トライアウト二回目、加治前さんや岸敬祐君、そして今年幾度と無く見たフューチャーズやイースタンリーグの選手達を応援する為です。
10時30分開始の時点で客席は満員でした。
僕等と同じ思いを抱えたファン達で溢れていました。
前々から言っていますが、球場に来る機会が多いファン程、目の前の選手に思い入れを持ちますからね。
どこぞの球場で見た事ある方達がいっぱいいましたよ。






































































この日、僕の心に一番響いた場面は第3打席、加治前さんが初球を力んで空振りした後でした。
第1打席選手ツーベース、そして第2打席レフト前ヒットと最高の結果を残した加治前さん。
しかしながらトライアウト2回目という、殆ど、どの球団でも来季の陣容が固まりつつある厳しいこの環境化ではより派手な活躍が求められます。
出来れば3本、4本とヒットが欲しい。
そんな事は勿論本人、当事者の加治前さんが一番わかっています。

だから・・・・・・力んで空振りしてしまった。
わかってるからこそ力んでしまった。
力んじゃいけないけど、力まずにはいられない。
それがトライアウト2回目という厳しい現実なのでしょう。

加治前さん、絶好球を力んで空振りしてしまった後、無表情、ポーカーフェイスのまま”落ち着くんだ、落ち着け俺”と自分に言い聞かせるように打席から捕手の周りを一周しました。
球場で見ててもこの場面を覚えている人なんて殆どいないでしょう。
でも僕にはトライアウト二回目という厳しい環境化を象徴する、絶対的に追い込まれた緊張感が最も感じられた、胸に突き刺さるシーンに思えました。






































































そんな厳しい環境化で、前ロッテの岸敬祐君がマウンドから降りてきてから見せた表情が実に最高でした。





































































もうね、ホント実に良い顔してるでしょう。
これだけ厳しい環境でこんな笑顔を見せた岸君に救われた気持ちになりましたよ。
どこか彼を拾ってくれないかなぁ。
こんな人格者の選手ホントなかなかいませんからね。





































































動画は最初岸君と加治前さんだけ作ろうと思ったのですが、ずっとトライアウトを見ている間に全部作らなくてはいけない使命感が生まれてきました。
だってここに参加した選手の最後のユニフォーム姿になるかも知れませんからね。
彼らの子供達が大きくなった時に”お父さんは立派な野球選手だった”という事をわかるように綺麗に残してあげなくてはいけないかなと思いました。
だからね、時間はかかりましたが全部作りました。
これが僕が出来る唯一の事ですから。







































































最後になりますが、今でも忘れられない2012年シーズン最終戦での岸君の名スピーチを舎人さんの日記から引用させて頂きこの日記を締めたいと思います。
今回参加した選手に一つでも多くの吉報が届きますように・・・・・。




































































イースタン最終戦後の岸敬祐あいさつ(平成24年9月29日) 

「えーファンの皆さん、一年間たくさんの応援をいただき、本当にありがとうございました。えー、今日の試合に限らず、練習日でも毎日球場へ足を運んでいただいた方々や、遠方の試合にでも応援に来ていただいた方々に、暖かい励ましの言葉をいただきまして、本当にありがとうございました。僕の好きな言葉の中に「天網恢々疎にして漏らさず」という言葉があります。えー、この言葉の意味は、悪い行いをすれば、必ず誰かに見つかってしまうという意味です。えー、この言葉を良い意味に換えて、些細な努力でもきっと誰かが見てくれていると僕はいつも信じて練習をしています。えー、今年は残念ながらファームでは優勝できませんでしたが、まだ一軍では残り4試合、そしてクライマックス・シリーズ、そして日本シリーズと残っています。えー、この中から一人でも多く日本一に貢献できるように、これから良い準備をして行きたいと思っています。えー、来シーズンも一人でも多くの方に感動を与えられるように、頑張って行きますので、ぜひ応援の方よろしくお願いします。ありがとうございました。」

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