pyr

この手の話は昔からあったのだろうが、最近というか、ここ何年か特に多いように思う。

例えばバーやクラブ、その他の飲食店など(この業界に限ったことではないが)が顧客獲得のため、常連客として店に定着させるために、本来のサービス以上に気を遣ってくれたり、様々な便宜を図ってくれたり、こちらが感心するぐらいのクオリティのサービスを提供してくれる。その結果、その客がリピートしてくれたり、常連として定着したりするやいなや、今までの気遣いは陰を潜め、扱いもぞんざいになり(他店に比べれば良いのだが、サービスレベルが下がれば、そのような印象をこちら側は持つものである)、本来のサービスのクオリティまでも下がることがある。客が入るようになったので、設立当初を支えた顧客でも、大して儲けにならない客は切り捨てるようなことをする。当初の目的を果たしたから安心し、さらに目先の利潤を追い求め始めるのだろうか?



しかし、下手くそな商売だね。そもそも、これくらいのことすら出来ない企業で溢れ返っている日本であるが、困ったことに優良店(企業)の多くがこの体たらくである。客を人としてではなく、単なる利潤追求の対象としてしか見てはいない。こういう連中に限って、口先では聞こえの良いことばかりを言うものである。



結局のところ、有形無形の消費財と金銭の交換という形ばかりの商業行為の繰り返しで、客が店を育て、店も客を育てることがあるなどということは理解し得ないし、有形無形の消費財と金銭のやり取り以外の人間関係を作ることも維持することも出来ない、無能な人間がこの日本を支配した結果が、ここ何年も続く不況が代表する閉塞感の原因のひとつである。



昔、「バカだって生きていていいでしょ?」と宣った女教師がいたが、勿論、何人にも彼らの命を奪う権利も資格もないが、確実に、先のような商業行為しか理解出来ない人間は存在してもらっては困る存在である。



そして、真に実力のある人間は、消費財と金銭のやり取り以外に前述したような人間関係を築き上げ維持して行くことが出来るのである。更に悪いことには、このような人材の海外流出は、もはや止めることが困難なところまで来ている・・・・

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。