我的愛球史 第43話 「我が思い出の野球映画」

 1997年の阪神タイガースや高校野球の話を書こうと思ったのですが、1997年といえば、もう20代にどっぷり突入していました。

 と、なると、回想していても、もう10代の思い出を書くことがないな・・・と思いました。

 そこで、10代の頃、僕が大好きだった野球映画について書きたいと思います。

 まず、小学校6年の7月に一度だけテレビで見たきりだったのに強烈な印象を残した「瀬戸内少年野球団」。

 敗戦直後の日本、小豆島。

 進駐軍と島の小学生の野球の試合で、犬が外野に転がったインプレーのボールをくわえて走り去ってしまった場面が妙に記憶に残っています。

 難しいことはよく分からなかったのですが、味わい深く、きれいな映画だと思いました。

 それから、中学3年の頃、レンタルビデオで見た「打撃王」(Pride of the Yankees)。

 ルー・ゲーリッグを演じたゲーリー・クーパーとその妻を演じたテレサ・ライトの演技が素晴しいということは中学生の僕にも十分伝わってきました。

 映画の最後の方で、病を自覚し引退と遠くない死を受け入れたゲーリッグと妻の仲睦ましい会話のシーンが涙が出るほど美しかった。

 このビデオ、少ないお小遣いから何回も何回も借りて見ていました。

 そしてケビン・コスナーの「フィールド・オブ・ドリームス」。

 僕はトウモロコシ畑の中の球場で、古き佳き時代のユニフォームを着た選手達が野球をするシーンが大好き。

 シカゴ・ホワイトソックスやニューヨーク・ジャイアンツ、アスレチックスのユニフォームの選手も駆け回っていた・・・当時のアスレチックスのフランチャイズはどこだったんだろう?

 僕はその頃、自分でニューヨーク・ジャイアンツの帽子を手作りして被っていました。

 すると

 「お前のヤンキースの帽子、変!ちゃんと買えよ!」

 とよく言われました。

 最初は

「ヤンキースじゃねえよ!ニューヨーク・ジャイアンツだよ!」

 と言い返していましたが、あまりに多くの人から言われたので面倒になって、

「僕だけが満足できればいいんだ」

 と、思い笑っていました。

 ケビン・コスナー作品では「さよならゲーム」も最高!

 高校フェンシング部の先輩(中学時代はエースで3番だった憧れの方です)に勧めてもらいビデオで見ました。

 物語としては「フィールド・オブ・ドリームス」よりも好きかも。

 アメリカの匂いがプンプンするような映画ですね。

 それからこれもビデオで見たんですが「ナチュラル」もよかった。

 ちょっと物語が非現実的だけど。

 最後のホームランが当った球場の照明が落ちて砕けるシーン(だったような・・・違ったかな?)も漫画みたいで、もうひとつだったかな・・・。

 映画館で見たのは「ミスター・ベースボール」。

 アメリカ映画ですが舞台は日本の中日ドラゴンズ。

 トム・セレック演じるエリオットというヤンキースの強打者がトレードで中日に来て大活躍する話です。

 競演は何と日本の誇る名優高倉健さん!!

 見ていて楽しい映画でした。よく言えば、エリオットは阪神に入団し、健さんは阪神の監督を演じて欲しかった。

 僕は、高校時代はアメリカの野球映画に影響されて、メジャーリーグに憧れていました。

 僕は高校の英会話の授業で自己紹介のときに

「僕の将来の夢はマイナーリーグ球団のオーナーになることだ」

 と、ムチャクチャな英語で言って、先生に笑われました。

 でも、あの頃は本気だった。

 あの頃はサントリーがバロンズというマイナーチームを買収したりして、ちょっとマイナーリーグが日本で脚光を浴びていました。

 僕も大金持ちになって、アメリカに移住し、自分のチームを持つことを夢みていたのです・・・。

 今でも、もし使い切れないほどの大金を手にしたら・・・。

 今夜もオーナー席で自分のチームの試合を見る夢を見て眠ることにします。


 

 

 

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