尊敬する桑田真澄さんについて残念だったことと未来への希望
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こじっく
2010年09月17日 18:47 visibility1279
前の日記のサインボール、勝手ながら調査の結果、桑田真澄さんのサインボールと認定させて頂きます。
このボールの由来なんですが・・・あれは1992年の2月頃の日曜日の午後。
僕はフェンシング部の練習を終えて、仲間と通学路を駅へ向かっていました。
その時、仲間の一人が学校が通学路美化のために設置したゴミ箱にジュースの缶を捨てようとした時、このボールをゴミ箱から拾い上げてくれたのです。
ボールは野球好きの僕へ直ちにわたりました。
「誰のサインやろ?」
「18やて・・・桑田?」
「桑田ちゃうかな。」
と、僕らは話し合いました。
そのボールは、ジュースにまみれて汚れ、赤い糸の色素がボールの革に滲むほど状態が悪かったのですが、僕はそれを拭いて大切に保管しました・・・18年も。
今となっては、誰があのボールをゴミ箱に入れたのか?
故意なのか、突発的な事故だったのか?分かりませんが、とにかく僕が大事に持っています。
桑田真澄さんは僕が尊敬する野球人のひとりです。
阪神ファンの僕ですがいわゆるKKコンビのお二人は特別な存在です。
桑田さんについてはあまりに有名な逸話が多く、その多くが野球界の伝説と化しているので、今更僕が書くことでもないのですが、桑田さんほどファンを残念な気持にさせた選手もいなかった・・・と僕は思っていて・・・でも、そのほとんどが桑田さんに帰責するものでないことが余計に悔しく思われるのです。
それはどういうことかと言うと・・・
まず、あれだけの人格者なのに、巨人入団以降事あるごとにマスコミに叩かれ続けたこと。
スタート時点から「密約」の汚名を着せられ理不尽なバッシングにあってしまう。
不動産にまつわるスキャンダルもあった。
90年なんて登板予定を外部に漏らしたとか何とかいうわけの分からない事件で開幕後しばらく投げられず・・・。
週刊誌に桑田さんの悪い記事が出ない週はない位のひどい取り上げられ方。
並みの精神力では乗り切れない人生の荒波だったことでしょう。
しかも、今の自分よりずっとずっと若い年齢で桑田さんはあの苦難。
それなのに野球では素晴しい成績を残しているのですから、桑田真澄という野球人は、とてつもない精神力を持っておられたということ。
バッシングが一段落すると94年に大活躍でMVPに選ばれていよいよこれから全盛期と思っていた矢先の95年に右肘故障。
97年に感動の復活をとげ、98年に前年を上回る勝ち星と故障後初の完封勝利まで挙げるも翌99年から01年まで不振で中継ぎに下がることも。
02年に古武術の身体操作法を取り入れた投球で復活!防御率1位のタイトル獲得!
「自分のスタイルを確立した」
「コーチ兼任みたい形でも50歳まで現役を続け、相手の1番から9番まで一回り完璧に抑えるなんてカッコいいでしょ」
謙虚な桑田さんからこんな言葉が出るぐらい好調なシーズン。
この時の桑田さんの活躍はファンとして本当に嬉しかった。特に古武術なんて素敵だと思った。野球と古武術の融合・・・考えるだけでワクワクした。新しい野球の可能性が見えたと思った。まさに革命。
それが、翌年から本当に勝てなくなって・・・06年に巨人退団。
07年にピッツバーグ・パイレーツ入団。しかし、春に不運な足の怪我。
それでもメジャー昇格し、中継ぎとして一時期は活躍を見せるが、やがて打たれることも多くなり・・・・翌08年春に引退。
日本通算173勝141敗11セーブ 防御率3.55 1980奪三振
長々と書いてきましたが、僕が思うのは桑田さんがプロ入り直後から5年目ぐらいまでの間バッシングに遭うことなく野球に専念でき、95年の怪我が無く、00年の前後にリリーフに回ることが無ければ軽く200勝を越えたのではないかということです。
いや、上に3つ条件をあげてしまいましたが、2つが現実の通り起こったとしても、1つそれがなければ200勝に届いたかも。
そんな残念な気持が、桑田真澄さんを思うたびに胸に湧き上がってきます。
しかし、桑田さんは現役を引退されても野球人としてさらに走り続けておられます。
早稲田大学大学院を修了。
優れた本を世に出され、野球の指導法について世に問われています。
そして桑田真澄さんは自分のことを今なお「大器晩成」と言われています。
と、言うことはこの先にさらに大きなことを成し遂げようとされているのでしょう。
それは監督業でしょうか?それとも、もっと違うものなのでしょうか?
これからも桑田真澄さんと言う野球人から僕はますます目が離せません。
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