我的愛球史 第21話 初めて見たホームラン

 僕が生まれて初めてプロ野球を球場で観戦したのは・・・・

 1990年3月の近鉄−阪神、オープン戦、西京極球場でした。

 その試合は、山崎慎太郎投手がピッチャーライナーを好捕したり、岡田彰布選手の打ったファールが僕の頭の上の看板を直撃したり、入団したばかりの野茂英雄選手が満員のお客さんに応えてブルペンで投げてくれたり、そして我が阪神が山脇光治選手のサヨナラヒットで勝つと言う生涯忘れられないものになりました。

 しかし、なにより嬉しかったのは、プロの打つホームランが見られたことです。

 ブライアント選手の打球はすごかった。

 一塁側スタンドの僕らの目の前を水平に飛んで行った打球がライトの芝生席に突き刺さった。

 「これが弾丸ライナーか・・・」

 ため息が出ました。

 そして、当時の僕は、あの4打数連続弾を思い出すのでした。

 1989年 近鉄−西武 24回戦

近  0 0 0 1 0 4 0 1 0 =6
西  1 3 0 0 1 0 0 0 0 =5
 
勝 加藤哲 6勝5敗1S  S 吉井5勝5敗20S
敗 渡辺久 15勝11敗
近 高柳、佐藤、池上、加藤、吉井−山下
西 郭、渡辺久、石井−伊東、仲田
本 辻3号(高柳)、ブライアント46号(郭)、47号(郭)、48号(渡辺)

 25回戦

近  2 0 4 3 3 0 1 1 0 =14
西  2 0 0 0 0 0 0 2 0 =4

勝 阿波野 19勝8敗 
敗 高山 5勝4敗
近 阿波野、木下−山下
西 高山、西本、工藤、松沼博、山根−伊東、仲田、大久保
本 ブライアント49号(高山)、リベラ24号(高山)、鈴木19号(西本)、20号(工藤)、清原35号(木下)

 重圧のかかる大一番にダブルヘッダーで行われた2試合にまたがる4打数連続弾。

 第1試合の4回、6回、8回、そして第2試合に敬遠四球を挟んで3回にホームラン。

 集中力のなせる業なのでしょうか。

 今だに翌日の新聞にのったブライアント選手の写真を思い出します。

 豪快なスゥイングで身体をひねってバットの先は地面、視線はスタンド。

 カッコよかった。

 そして、ブライアント選手はその後長く日本で活躍してくれました。

 95年まで実働8年で259本塁打。

 僕は球場でプロ野球を見たことは残念ながら多くなく、それだけに全てのホームランを覚えているつもりですが、ブライアントのホームランを越えるすごい弾道はいまだ見たことがないのです。

 

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