野球読書日記 映画編「さよならゲーム」

この映画は、私が高校生の時に部活の先輩に存在を教えて頂き、レンタルビデオで観ました。

あれから30年以上の時間が経ってしまいました。

今観るとさすがに古さを感じてしまうし、決してきれいな映画ではないと思うですが、市井のアメリカの人々の夢や暮しが伝わってきます。

そして何より作品の端々から野球の匂いが漂っています。

今日久しぶりに観て気付いたのは実在の「野球道化師」マックス・パッキンさんが台詞がありケビン・コスナーと一緒に堂々と演技している。まさに一流のエンターテイナーだな、と思いました。人から見られることに慣れているとカメラの前でも自然なお芝居ができるのですね。感激しました。 

主人公であるマイナーリーグを渡り歩くベテランキャッチャー、クラッシュを演じるケビン・コスナー。撮影時は32才位でしょうか。若々しい。眼だけで全て表現する様な演技や、ふと出る仕草も「人からあんな風に見えていたらいいな」と思わされるほどナチュラルなカッコ良さがあります。例えるなら、人気が出始めた頃の木村拓哉さんに通じるものがあると感じました。

ストーリーの柱は、有望な若手ピッチャーであるエビーをクラッシュが育成する過程なのですが、そこにチームを追いかける女性アニーとクラッシュ、エビーの奇妙な三角関係が交差し、時におかしく、時に悲しく物語が展開していきます。何かを手にするために何かを失いつつも、3人それぞれの未来に光が見える結末は、作品を観る人にも明日を生きていく希望を感じさせるものだと思います。

おすすめです。

 

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