南米W予選高地での試合は..

  • viva
    2008年04月24日 06:28 visibility248
[二宮清純]高地でW杯予選もいいんじゃないか..

高地での有利さはありますがボリビアの選手もすべて高地ばかりで試合をしているわけではない..特にブラジルがこの条件に文句を言うのは興ざめでもある..何処でもどんな条件でも勝つのが真のチャンピオンだろう..毎度ブラジル人のいい訳にはうんざりするものがある..

BOLIVIA 2 BRASIL 0

BOLIVIA 5 - BRASIL 4 (1963)

確かに医学的な見地に立てば、そういう判断になるのかもしれない。しかし危険だからという理由で規制を設けるのは、むしろサッカーの未来を考える上でマイナスになるのではないか。ボールひとつあれば、地球上のどこでも誰とでも楽しめるのが、このスポーツの最大の魅力ではなかったのか。

先頃、CBF(ブラジルサッカー連盟)は来年10月に行われるアウェーでの南アW杯南米予選・ボリビア戦を拒否する意思を表明した。開催地に予定されているラパスは海抜3600メートルの高地にあり、選手の健康面を考えた場合、試合を行うには不適切と判断したのだ。

 その背景にはFIFA(国際サッカー連盟)の高地での試合開催規制がある。FIFAは昨年12月、原則として海抜2750メートルを超える高地での試合を禁じることを決定した。特例として許可する場合、海抜2750メートルを超える高地ではアウェーチームに対して1週間、3000メートルを超える高地では最低2週間の適応期間を設けることをこの3月に義務付けた。

 当然、アンデス諸国を含む南米各国はこの決定に猛反発したが、ブラジルだけはFIFAの決定を受け入れた。選手の健康面への配慮という表向きの理由の他に、高地での試合は不利だとの判断が働いたからだろう。

 昨年10月の南米予選初戦、ブラジルはアウェーでコロンビアとスコアレスドローに終わった。試合地のボゴタは海抜2640メートルの高地。空気が薄く、ロナウジーニョ、カカー、ロビーニョらの動きは一様に鈍かった。前回のW杯予選(04年)ではエクアドルが海抜2850メートルのキトでブラジルを撃破した。前々回の予選(01年)でもボリビアがラパスでブラジル相手に3対1と完勝している。平地では世界最高峰のテクニックを誇るスターたちも、高地では羽をもがれた鳥のように無力だった。

 それもまたサッカーの一部ではないか。黄金の足を持つ億万長者たちも、足元のボールのように大自然をコントロールすることはできない。自らの存在が無力であると知ることは傲慢(ごうまん)を退け、頽廃(たいはい)を遠ざける。FIFAは意のままにならない大自然を拒絶するのではなく受け入れ、サッカーとの共生の道を探るべきである。
【ニッポン原論】2008年04月23日

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