それでも闘莉王を私は応援する
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ブダペスト二郎
2010年06月05日 23:03 visibility243
引き続きジェフの坂本はグレ続けているけれど、
若干上向いてきたので観戦記をば。
イングラントとのゲームで手ごたえを感じたか同じメンツ、ただしフォーメイションは変えた形で臨んだ日本。
GK川島
DF今野 中澤 闘莉王 長友
MF遠藤 阿部 本田 長谷部 大久保
FW岡崎
いろんなメディアなどを見ていると
前半は腰が引けていて、後半ボールが回るようになったが攻撃に怖さがない
という岡田のコメントをなぞるようなものが多く、もちろんそれは間違っていないけれど、
大久保のコメントは最近参考になるものが多いように思う。
・落ち着いてやれば回せるのに縦に放り込むのは勿体無い
・サイド(自分のサイドが特に)空いているのに回ってこない。中にいってボールを取られている。
・フィジカル、1対1で負けてちゃダメ。
というようなコメントをイングランド戦と今回のゲームを終わって読んだけれど、確かにうなずける。
詳細ははしょるけれど、全体を見た印象として
・良い形でボールを奪えなかった。その為ボールを奪った後、素早い攻撃をしかけられず。また、相手の圧力に押されてか、ボールを奪った後の出足も遅かった。
・ボールを奪った後、チャレンジのパス、ないしチャレンジのドリブルでは無いシーンでボールをロストするシーンが頻出。結果、ボールを奪った後の出足はさらに鈍ってゆく・・・。
・ミスパスがなくともボールの収まりどころがなかった。前線の岡崎も本田も、中盤のもっとも重要な役どころである遠藤に到っても。
・セットプレイの、特に2点目は頂けない。
・俊輔は今のコンディションならやはり使いどころが難しいか。といって本田もメディアが書き立てるほどの存在感を出してはいない。可能性のあるキックをもってはいるけれど、私見では日本代表でよいゲームを作ったことは、いまだに一度もない。
・というわけで、今までの日本のボール回しを担ってきた、俊輔、憲剛、遠藤、という中心人物(ケンゴはしょうもない監督の判断で、大事なオーストラリア戦で外されたこともあったけれど)とその潤滑油であった長谷部、という4人のうち俊輔と遠藤はちょっとトップフォームから遠いというのが今年の日本代表の躓きの原因だろう。心臓の半分が調子悪いということでもあるし、素人から見た部分はともかく、チーム内でも最も技術的に頼られている二人、精神的ではなくとも技術的には柱の二人なのだから影響は大きい。少しずつ二人ともコンディションをあげているようではあるけれども。。。
以下個人採点
GK川島5.5 イングランド戦の出来を見る限りでは、今年の岡田の唯一のヒットひらめきかもしれない。このゲームでも悪くはなかった。
今野5.5 押し込まれる時間も多かったが要所を押さえるのはさすが。今野がこんな抜かれ方をするのかというシーンもあったけれど。怪我は非常に残念。
中澤5,5 1対1では不利になるシーンもあったが、ドログバがいなくなってからはヘッドでは勝ち続け、その他のシーンでもしっかりと体を張る。
闘莉王5.5 オウンゴールは痛かった。高地から降りてきた影響かボールの影響かパスミスもあった。
長友5.5 彼にとってはややオフェンス時の思い切り、迫力にかけるゲームであった。
遠藤5 彼がしてはいけないというミスが何度もあった。
阿部5.5 イングランド戦ほどの効果的な働きは見られず。部分部分でよい守備は見せたが。
長谷部5 競り合いでも負けるシーンもあったけれど、攻撃時、ボールを受けてからの展開の遅さが気になった。ボランチに下がってからのプレイのほうが良かった。
本田5 彼が今ヨーロッパでつんでいる実績はすごいと思うけれど、代表ではいまだに、
大した働きはしていない。岡崎の落としにボレーで合わせたシーンや、左サイドからの展開で長谷部が中央で受け、長谷部が振り返って右サイドにサイドチェンジ、右サイドの今野からクロスするも相手に阻まれ、というシーンで最後にあわせられそうだった飛び込みと、今野がボールを受けられるスペースを作った動きとでよい流れだったが。
大久保6 しっかりと味方のボールが足元に来れば落ち着いてコントロールし、守備では激しくチェイスし、アタックした。ただ、味方のボールが乱れるシーンが多かったけれど。
岡崎5 本田に落としたシーンとあと・・・思い出せない。シュートを打てていないのは彼自身もそれから彼を孤立させたチームとしてもいただけない。
交代選手
ケンゴ6 ボールを奪われるシーンもあったが、間で受けてテンポ良くボールを出してというらしさは見せた。
俊輔5.5 FKは悪くなかった。ボールをつなぐという部分では及第点の出来かもしれないが、彼がその仕事だけというのではちょっとまずい。勿論彼自身コンディションとともに、派手なプレイではなくチームのためにという意識があるようだけれど、持ち味まで失っているように見える。
稲本6 局面できっちりボールを奪えるし、ミスが少ない。シビアなゲームで頼りになる。
森本5.5 相手を背負っても落ち着いてプレイできることと、隙あらば振り向いてという、感覚はある。ヘッドで簡単に落としたシーンは実況解説も言っていたけれど、自分でいっても良かった。
玉田5.5 何度かつっかけていく場面もあったが、惜しいチャンスにまでは到らず。
駒野5.5 特に攻守に目立ったところはなかったが無難な出来。展開を考えればそれでは困るが。
我ながら採点のバランスは変だけれど。
オーロラさんの日記のコメント欄にも書いたけれど
岡田の発言
「こういう相手とのゲームで、戦える選手と戦えない選手が分かった」というのは
有り得ない。
監督として有り得る発言としては(同じ意見を持っているとして)
・「選手は良く戦った」と言ってロッカーではお前ら戦えてないじゃないかと叱咤する
・「本来もっと戦えるはずだが、これからコンディションが上がってゆけば、全く問題ない。今日のはただのテスト」
・「本田(例として出した)はもっと出来るはずだ。惜しいボレーシュートが1本あったからといって、満足はしていない」
などなど考えられるけれども、あのコメントはあってはならない。
進退伺いどころではない、問題ではないだろうか。
1、そもそも選手を選考したのは全面的に彼の責任である。
2、暗にほのめかすような表現で見切りをつけたような言い方は
疑心暗鬼を生むだけで、例えばカメルーン戦で本田がスタメンからはずれたら、本田自身は見切りをつけられたと思ってもおかしくないだろう。
ドイツのワールドカップの敗因が全面的にそうであるとは思わないが、
いろんな選手や元選手のコメント、報道なども見るとチームの一体感に問題があったことが伺えるけれど、今回の岡田の発言のあとで、チームの一体感をどうやって生むのか、疑問である。
あり得る方法としては
1.岡田自身が「戦えてないのは〇〇、△△、××だ」とそれぞれ個人に対して面と向かって告げ、具体的なプレイをあげて論証し、なおかつ戦えない選手と言われたことに対して反骨心をあおる
2、選手が一丸となってフォローし、「岡田はああいったけれど、あいつメガネ曇ってるから」と岡田の発言に対して選手が団結する
というシナリオくらいだろうか。
上から目線だったり選手をリスペクトする目線だったり監督にはいろいろなタイプがあると思うけれど、
共に戦う
という姿勢がない監督にチームを率いることは本当に出来るのだろうか。
また別件だけれど、これもあえて記すが、
闘莉王がドログバを怪我させてしまったことについて、
ネットで他の場所で見た限りでは卑屈な意見が多すぎる。
勿論闘莉王のあのプレイは醜いし、意図的ではなくとも、批判されてもしょうがないプレイだと思うし、ドログバを怪我させてしまったことに対して申し訳ないという気持ちも分かる。
だけれども、日本のような弱小国がというようなスタンスで書かれた意見が多いことについては明らかにおかしい。私自身はオーロラ@エアウイングスさんが以前書かれたような
健全な愛国心から程遠い人間ではあるけれども、
自分が応援するチームの選手をまず守りたいし、守らなければならないだろうと思う。
世界中のサッカーニュースがドログバの怪我を報じた、というのがネットのニュースであったし、実際に世界のサッカーファンはドログバのケガを嘆いているだろうし、私も残念だったけれども、非難に対しては闘莉王を、断然守りたい。
日本を応援する人が闘莉王を支えずして誰がそれをやるというのか。
ドログバに申し訳ないとばかり言いつつ、日本の戦いにケチ「だけ」つけるような日本人は
単に甘ちゃんのお人好しで、「代表に戦う気持ちが見えない」なんていう発言や
コメントは読むに耐えない。これはサッカーなのである。
闘莉王が相手を大怪我させてでも、というようなプレイをする選手ではないことは
闘莉王のことを好きかどうかはともかく、日本代表のゲームを何度か観ているだけでも
分かるはずではないか。
いつも長い観戦記や日記で申し訳ないです。
私と運悪くサッカーフレンズになってしまった方や、
運悪くたまたま私の日記や観戦記を開いてしまった方、
遠慮なく、「読まなかったり」「飛ばし読みしたり」「評価入れなかったり」してくださいませ。
きっと私自身、他人だったらこんなに冗長なものは読まないでしょうからねえ・・・。
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- 事務局に通報しました。
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