日本vs北朝鮮

北朝鮮が先制してからは、確かに北朝鮮のイレブンは全体に引き気味に構えてカウンター狙いという、先取点を奪ったチームならではの戦術を取ってきてはいたが、ゲームが始まってから先制点を取るまで、アグレッシヴに行っていたのは北朝鮮だったと言って良いだろう。
別にいわなくとも良いことをわざわざ「言って良い」などと書くのは、
おそらく先入観からか、相手は引いてカウンターが怖い北朝鮮、そして4チームの中で唯一「格下」と思われる北朝鮮、というニュアンスのことをTVの実況が連呼していたからだ。
その実況に加えて解説の金田、及びピッチリポート(?)の相馬、加えておおよそセルジオ越後と原博美以外の、元選手の解説は自分が現役時代に携わったポジションに囚われすぎではないか?無論、それは解説者だけの責任というよりはメディア側の責任のほうがずっと大きいように思うけれども。
相馬が見る、というよりコメントするのはまず第一にサイドについてであるし、
金田はチャンスメイク〜得点にファーストプライオリティを置く。
自分が知っているポジションについて語ることは一見、よく知っていることを語ることのようでもあるけれども、それと解説とは一線を画すものだし、一線を画さなければならない。

ゲームからは大幅に離れてしまったが、日本のチームは様子を見ているうちに先制され、少しずつ少しずつ押し返してようやく同点に追いつき、何とか敗戦をまぬかれるという、なんとも不甲斐ない結果に終わった。
チョン・テセの迫力は大変なものであったが、一人一人を見れば明白に日本の選手のほうが技術は上であり、それが勝敗と直結しないのが難しいところでもあり、面白いところでもある。1トップのチョン・テセが楔のボールを受けて反転、水本が足を滑らせ、いったん中澤がそちらをカバーしようとしたところへテセが切り返し、左足で放ったシュートが決まって北朝鮮が先制!
後半、交代で入った安田が仕掛けて、左足であげたクロスをキーパーが弾くが、こぼれ球をこれまた変わってはいった前田がヘッドで決めて追いついた。ゲームはその後得点なしで閉じることになった。

以下個人採点
GK川島6 初キャップを刻み、時間を経るごとに落ち着いていった。
DF内田6 だんだんと持ち味を出せるようになってきたか。シュートの意識をもっとほしいところ。
中澤6 前半終了間際、CKからのヘディングは決まらなかったがよいプレイだった。
水本5 アタックするのか遅らせるのかの判断に戸惑いが見られた。
加地5.5 血が出た。
MF啓太6 守備が良いのは、彼の場合「前提」。ミドルの可能性のなさはちょっと。シュートがアリバイにしか見えない。
山岸5.5 ミスが多い。らしいダイナミックなプレイもなかった。
遠藤5.5 相手に引っかかるパスミスが多かった。
羽生6 後半に入ってから良くなった。まだチームにフィットしていないか。
FW田代5.5 がんばっていたが、他に言うこともない。
幡戸5.5 良い動き出しがあったが味方にあわせてもらえず。
交代選手
安田6 点に絡み、才能の片鱗見せた。
前田6 点を決めたが、ごっつぁん。
駒野5.5 まあこんなものか。

憲剛がいないと、遠藤に物足りなさを感じてしまう。今の日本で遠藤にミスが多いとチームの根幹が揺らいでしまう。彼のポジション、地位、スタイルを鑑みると今日最も気になったところであった。

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。