大阪近鉄バファローズがなくなった理由

大阪近鉄バファローズがまだあった頃に、私が指導している少年野球チームの監督さんがノリシート（中村紀洋選手が少年野球チームに用意した招待用シート）を抽選で見事当選させて、子供たちと一緒に大阪ドーム（今の京セラドーム大阪）へ試合時間よりもかなり前に出かけたときのことです。子供たちはノリシート当選とのことでドームに行く前から興奮状態で、当時大阪ではプロ最高年俸で５億も稼ぐ選手で超人気物であった…。ノリシートだから会えるかもしれないとか、サインがもらえるかもしれないとか、握手ができるかも知れないとか、トレーニング方法教えてもらうとか…。いろんな想像に胸を膨らませてドームに向ったことを覚えている…。

ドームに入った瞬間、キレイな風景に子供たちは大喜びしてネット際まで駆け寄り、アップをしている選手にキタ○ワ選手〜とかヨシ○カ選手〜とかって手を振って声援を送っていた。
サインがして欲しかった子供たちは、各々色紙を出したりサインボールを出したりして必死に呼びかけていた。
アップ中だったので、そんなに邪魔にもならないだろうと思って放っておいたが、そのときの大阪近鉄バファローズの選手は、完全に無視していた…。これもまた信じられない光景だったが、人気商売でしかも子供たちのヒーローが、子供たちを無視するわけがないと思っていた…。
すると、完全に聞こえているのに、聞こえていないふり…。キタ○ワ選手〜！キタ○ワ選手〜！って子供たちは叫び続けていた…。

子供のひとりに

「コーチ！聞こえないんですかね？」

って聞かれたので、「おーい、キタ○ワさーん！子供たちに答えてやってくれ〜！」

って言ったら…。


警備員が寄ってきて、後ろに行ってください！しゃべりかけないでください！


と言われた。


「俺はかまへんから、子供たちに答えてやってくれへんの？」


と警備員にきくと、大阪近鉄の選手はそういったことはしません！ときっぱり言われた…。


近くにいたおばはんは、「あなたみたいな野蛮な人には、ジェントルな近鉄の選手は振り向かないのよ！」って言われた…。


子供たちには、「近鉄の選手は耳聞こえへんねんて〜」

って言い聞かせてノリシートに戻った…。


こんなクソチームなくなったらええねん！


って思ったら翌年になくなりました。


ノリシートなのに、中村紀洋選手は現れずで、子供たちはしょんぼりして帰りました。


あれから４年でしょうか…。近鉄の血をひくオリックスは一向に光を放たず、来年我等が阪神タイガースの岡田監督が指揮をとることになった。


あの遺恨から監督交代により、ようやく応援できそうです。