41枚目
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虎男
2017年05月06日 13:00 visibility165
41枚目を作ることになった。何が41枚かというと、13年間で私がオーダーした自軍のメンバーのユニフォームだ。この13年で41人が私のチームのユニフォームを着た。草野球チームを自分が作ることになった時にユニフォームとチームの名前は私が自分で決めることにしていた。そこには「監督としての思い入れ」が無いチーム名とユニフォームではモチベーションの継続にかかわると考えたからだ。わざわざ民主主義を敷いて、監督がメンバーに遠慮して、メンバーのユニフォームのデザインの希望を取り入れたら、5年でも10年でも結論が出るわけがない。私が監督で私がユニフォームもチーム名も決めるってことは、チームの仕事をしていく上での覚悟を示していると言えるわけで、私はさらに、ユニフォームの左袖につけるチームペットマークのワッペンも自分でデザインして作った。ここまで、思い入れがあるチームにしたからには、チーム愛を注がないわけにはいかない。
新入部員が昨年の5人、今年の2人で合計5人が自軍の扉を叩いて入って来てくれた。一気に新しいチームになった。そして、彼らが試合に練習に出席をしてくれるので、ものすごく活気づいている。色々な個性がまじりあってはいるが、彼らのプレーを見るだけでも楽しいのに、その彼らが私のチームのユニフォームに身をまとい、プレーをする姿を見るのは身震いするほど嬉しい。私は、規約の中にもユニフォームを変更しないことを謳っている。理由は、経済的な部分を考えると、ユニフォームなんかコロコロ変えたところで、チームが変わるわけでもない。そして「普遍性」と言う「変わらないから伝統が作り上げられる」と言う言葉を私は信じているので、創部からずーっと同じユニフォームで新入部員にも、うちのチームの「伝統」を身にまとってもらい、そのスピリットを感じてもらいたいと思っている。ユニフォームは絶対に変えない。これがうちの野球の精神の一つだと思っている。
さらにセカンドユニフォームは絶対に作らないとしている。そんなところに金をかける必要は無い。そんなところに金を掛けるくらいだったら、バーベキュー大会でもやって楽しんだ方が良い。ユニフォームは1着、着せ替え人形じゃあるまいし、何枚もあったところで野球がうまくなるわけでもない。それに後から入って来る新入部員に「ユニフォームを2枚買ってください」とは私の口からは絶対に言えない。もし、そのコストがかかることで、新入部員が入ってこられないとなったら、ユニフォームの代金が高すぎて入部してもらえなかったとなって、他のチームで活躍してしまったら誰のせいになるのだろう。監督に決まっている。ユニフォームなんか、1枚ありゃ、それで十分。見てくればかり気にするような選手に上手な奴なんてほとんどいない。
うちのチームは新入部員の人にユニフォーム代金を監督の講座へ先に振り込んでもらって、その後メールを監督へ送ってもらい、監督はそれを銀行へ通帳を持って確認しにいく。それが確認できたら、銀行通帳に記帳された送金者本人の名前と入金金額が表示された部分をiphoneで写真をとって、写メールで入金したメンバーに即送信をして「入金確認済み」と連絡をいれる。その時にはいつも前もってユニフォームサイズと背番号、背ネームを苗字または名前のいずれかにするか、帽子のサイズ、ソックス、ベルト、アンダーシャツの別アイテムの注文の有無を必ず聞いておき、作成仕様書を作っておく。それと一緒に前述したチームのペットマークのワッペンを一緒に提出をしておけばユニフォームの刺繍屋さんが左袖の部分に黒糸で縁刺繍付けをしてくれるのだ。約三週間の時間を経過して出来上がって来る。私は、このユニフォームオーダーをしに、うちのチームユニフォームをお願いしているスポーツ用品店さんへ伺うのがすごく幸せを感じる。この瞬間に、自分のチームに正規メンバーが増えたことになり、メンバーが今後、このユニフォームを着て多くの試合や練習で躍動してくれることを想像することが本当に夢を見ているような気持ちになる。そして、昨日がそんな夢のような時間を持てた日だった。
- 事務局に通報しました。
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