野球技術書を仕入れて来た。野球の栄養を注入し、かみ砕いてわかりやすく自軍の選手に伝えていく。
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虎男
2017年06月28日 23:50 visibility1270
仕事の帰り道、BOOKOFFへ寄った。私は、この店に来ると野球の本しか興味を示さない。結構野球の本は高くて、発売当初で買うような本はあまりない。もちろん1000円以下の新書版などであれば購入する場合もある。しかし、久しぶりに来たBOOKOFFの野球の棚には信じられないほどの良い本が陳列されているではないか。しかも、野球の技術本でありながらも、内容の濃い本がいっぱいだ。私が即買いしてしまったのも無理もない。良く野球の技術本は古い本は古い技術だと「ど勘違い」している人たちがいる。30年以上前の書物であれば、古すぎるのであろうが、ここ10年以内に出た本であれば、今出ているほんと大差はない。むしろ、読みやすさ重視して買うのが技術本の選び方だ。
まずびっくりしたのは1400円の低下がついている「マダックススタイル」が360円だ。グレッグマダックスと言うメジャーのアトランタ・ブレーブスのエースだった男。彼のピッチングフォームを見ていて「これこそ故障をしないためのピッチングフォーム」だとほれぼれと見たものだ。そのマダックスの本が、4分の1の値段で売られていた。即買いだ。
つぎに手にとったのが、「ピッチングメカニクス」と言う伊良部秀樹と吉井理人の監修した本だ。定価1300円の本が510円である。なぜ、この本を買ったかと言うと、昔「NANDA]というウッチャンナンチャンの南原が司会で現在の日本ハムファイターズの監督の栗山氏がアシスタントで野球を科学する番組があった。その番組の中で伊良部がゲストで来て、非常に興味深い話をしたのを見ていて、彼がこれほど細かい投手のピッチングメカニズムを語るのは、ものすごく驚いたことがこの本を買う動機になった。それは「ロケット」と言う異名をとったロジャー・クレメンスがニューヨーク・ヤンキースにいて彼の同僚であった伊良部が彼と「ピッチングフォーム」のことで話をしたときのことで、「伊良部、君はすごい良い投手だが、一つだけフォームで難点がある。」と言われたそうだ。伊良部は不思議そうに「その難点はどこですか?」と聞くと、クレメンスは「君のフォームだと投球時に足をあげて、その足をマウンドに着地させるときに足が打者方向へ向いてないだろ?それは股関節をつかえてないから、そういう着地になるだよ。股関節をうまく使えるようになると、君のボールはもっと伸びる。」と言われたそうだ。私は、この時の伊良部の話す投手のフォームに置いてのメカニズムの話が非常に興味深く、今日まで頭の中に残っていた。だから、この監修名を見た時に即買うことにしたのだ。
もう一つは「変化球習得メソッド」と言う本だ。私は投手ではない。しかし、幾度か若い頃に投手を経験したことはある。うちの草野球チームに投手ができるものが少ない。今現在3人しかいないのだ。そこで現有勢力の底上げをするために、買ったのがこの本。私の持論は2種類の変化球と直球のコントロールがあれば草野球ではそう簡単に点をとられない。私の持論は縦の変化球と横へ流れる変化球の二つがあれば、かなりの星を稼げるようになると思っている。相手にまとを絞らせない。そして変化球のどちらが来るのかを迷えば、まっすぐでドーンとど真ん中高めで空振りを誘う配球でもいける。とにかく、3人いる投手と一緒に変化球のことで話をするときのため用に買った本である。
最後に自分の大好きな野村克也氏の本である。「野村の遺言」これにはペラペラめくって「読みやすい」と思ったのがまず気に入った理由なのだが、おそろしく内容が濃い。打者との駆け引き、配球の作り方。捕手の駆け引きなど私が「こういった捕手目線で打者を見て、配球を作るためのヒント」の本ってなかなか無いのだが、この本はどんぴしゃりなのだ。しかも、多くをごちゃごちゃ語っていない。私が野村氏を評価しているのは、この部分だ。脚色が少なく核心をついたものの書き方をしているところ。スポーツを志す上でこれは私の理想なのだ。色々な野球書を読んできたが、ピンとこないような技術書の多いこと。「これこれはこうである。理由はこうだからだ」と言い切る野村氏の考え方には嘘が無い。私は、この4冊をこれからじっくりと読んで行こうと考えている。読むだけではなく、これらの本で自分にかかわってくる「投手作り」と「捕手作り」の2本だてで基礎としていきたい。もちろん、本だけに頼るわけでなく、選手の適性と良い部分を客観的に見ながらポテンシャルを探し出して、もし、これをすればどうなるだろうと言う疑問を持ちながら「変化」を試しながら前に進んでいきたいと考えている。野球は単純ではない。それを私がいかに知識を入れてかみ砕いてチームのメンバーに伝えて行かれるか。これもまた、立派なチャレンジである。
- 事務局に通報しました。
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