試合の中で学ぶこと

  • 虎男
    2017年06月29日 22:14 visibility392

草野球の試合をやりたいチームがあるのは確かだろう。毎度毎度練習だけやっていても自分たちの実力を知ることができない。さらに言うと、試合でなければ学べないものが多くあると言う事だ。試合だからこそ学べるものを先日の試合から気が付いたのを書き記しておく。

 

①走者は全員同じ走塁能力をもっているわけじゃあない。

 

ランナーコーチは非常に大切な攻撃側のポジションであると思っている。しかし、これもまた「個人主義」の人間と「組織主義の人間」の違いが出やすい。草野球でランナーコーチを軽視している人たちがごまんといる。だが、ランナーコーチの指示が的確であれば、点が入った場合と、入らなかった場合が出てしまい1点差での接戦を「ランナーコーチの判断と指示」のタイミングと決断が間違っていたら試合はそれだけでチームの足を引っ張る場合がある。

 

先日、一塁ランナーに出た時に、私のチームのあるメンバーがランナーコーチに出ていた。私は1塁ランナーで、私の気持ちの中では5歩くらいのリードが「自分の安全なリード」であると考えているのに、ランナーコーチからこう声がかかった。「もう1歩リードいけますよ。」私は、カチンと来た。自分はランナーに出ていることの意味は終盤のイニングで冒険はしたくない。もちろん、自分の年齢と体力を考慮したら二盗など頭の中にすらなかった。しかし、リードをもう1歩行けるなどとは、それは主観だけのことであり、こんな終盤に来て牽制球で私が刺されてしまったら四球で出た意味など全くなくなるではないか。私は彼の言う「もう1歩リードができますよ。」を無視した。しかし、さらに驚いたのは、ランナーコーチが大きな声で「リーリーリー、GO!]と叫んでくるのだ。これには、私は黙っていられなかった。「◎◎君、悪いけど、それで走ってしまって牽制球で挟まれてしまったらランナーを殺したのはファーストランナーコーチだとベンチから言われるぞ。」終盤に来て、この掛け声をかけるチームがあるとしたら「野球を知らない選手がいるチーム」と笑われてしまう。そして、Go!と言う掛け声の大きかったこと。これには、さすがにランナーコーチに温厚な私も激怒に近い表情になった。ランナーを大事にしない野球を自らがやることはない。これも長い間試合に出なかったツケがさせているのかもしれない。しかし、昨日や今日野球の試合を見ているわけじゃあないのだから、このくらいのことがわからないのはおかしい。

 

②フィールディングの中身で個々の選手の判断能力の良さがはっきりわかる。

 

先日の試合で、私が打った打球が低い投手へのハーフライナーで投手の足元へ飛んだ打球になった。それをノーバウンドで投手は捕ろうとしたのだが、ランナーが一塁にいたので、即座にその打球をグラブに当てて地面に落とした。私は、直接捕球するものと思って一塁と本塁の真ん中で走るのをあきらめていた。投手はボールを即座に拾って一塁手へ送球し、私はアウトになった。ここで、試合慣れしていない一塁ランナーが取った行動が、そのまま一塁へ帰塁してしまったのだ。ここは投手の術中にはまってしまった形になった。なぜなら、直接ハーフライナーの打球を捕球していたら、一塁ランナーは一塁を動かないままだったかもしれない。しかし、投手が落としてグラウンドにボールをバウンドさせたことで、一塁ランナーは二塁へ行かなければならなくなった。この時点で二塁へ投げずに一塁へ投げたのは、トリックプレーだ。理由は、ランナーがきちんと試合慣れしているかしていないかを測る意味もあっただろう。二塁へ行けば一塁手が二塁に遊撃手が待ち構えていてタッチプレーでアウトにする。もしくは挟殺で内野手のいずれかが追いかけてタッチアウトを狙ったであろう。しかし、ここでうちのチームのプレイヤーが試合慣れしていないのがバレバレになってしまった。一二塁間まで走って投手がボールをグラブに当てて落としたのを知るやいなや、一塁へ帰塁してしまったことのだ。これでは相手の一塁手に「ただもらい同前のタッチアウト」を進呈してした形になってしまった。これは、練習で指摘して指導しないと、修正が効かない。この辺のプレーで「選手の経験の無さ」が出てしまった。

 

野球はおそろしい。本のほころびから点を取られてしまう。だからこそ、チームの中で気を付けなければならない場面を覚えておき、それを確実にミスしないようにしないとならない。この恐ろしさを学んだのだから、次回からはこちらがやり返す番にしないとならない。いつまでも勉強である。

 

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