満身創痍

  • 虎男
    2017年08月06日 11:26 visibility238

ここ2週間、ストレッチもできないほど仕事の事ばかり考えていた。疲労の蓄積もあったし、野球のスケジュールを作るのも尋常ではないほど、忙しかった。さらにはブログ書き、他のSNSの交流、プロ野球観戦、都市対抗野球決勝戦観戦、高校野球での母校の予選観戦、本当に1か月が新幹線の走るがごとく流れて行ってしまったように感じる。そして昨日の今年第15戦目の試合に11番打者で出場。昨日は、本当に試合前に入念にストレッチをしておくべきだった。柔軟体操も、キャッチボールもしないで試合に入って、何もかも試合前のルーティーンを忘れてしまっていた。それが悪夢の始まりだった。

 

三回の裏、一死一二塁のチャンスに私の打順が来た。日頃から投手にボールを投げさせろと言っている自分が相手のスローボールにつられてしまい初球からひっかけてサードゴロ。「しまった」と思っても、もはや後の祭り。バットを話して走り出そうとした第一歩目に右足太ももの裏側に激痛が走った!「あ!やばい!」と思いきや、時すでに遅し。一生懸命走らなければならない状況は変わらず、一塁まで走り抜けたが無常にもサードからの送球はファーストのミットへ吸い込まれていくように、きれいな球筋を描いて私の必死の全速力をあざ笑うかのようにダブルプレーを成立させていた。私は痛みに右足を引きずった。一塁側のネットのところで、しばらくたち尽くした。「やばい。肉離れかもしれない。私は自軍のダッグアウトへ戻った。

 

一緒にDHだったK君が傍に来て「監督、足伸ばしてみてください」と言ったので、べんちにすわったまま足を延ばしてみると、彼は私の患部に手を置き、ぎゅっとその部分をつかみ上げた。痛みは無い。「痛くないみたいですね。これは肉離れじゃあないです。筋が伸びちゃったんじゃあないでしょうかね。」「え?肉離れじゃあないの?」「肉離れだと、もう自力で歩けません。監督は自力で立てますよね?」「うん。立てるよ。」「それが証拠です。ただ、明日になるとやたら痛みがきつくなってくるかもしれません。今夜帰宅したら暖かお風呂につかってください。温めないとダメです。冷やしちゃうと逆効果ですから。」「わかった。」

 

数日前は朝起きるのが早く、ご飯を食べると食道のあたりが痛くなるような感じで、気分がすごくわるかった。そして、ここ半月位左肩の痛みが尋常じゃあない。グラブをつけてボールを捕球すると激痛が襲ってくる。今もそれは変わっていない。だが、それを理由に野球の活動を休むのは自分の中で許される話じゃあない。私には野球をやって良い笑顔で帰ってもらわねばならないチームメンバーがいるのに、私がこの程度の痛みで死ぬわけでもないからだなのに「チームの仕事ができません」なんて情けないことが言えるわけがない。男が一度口に出して志を持ってやっているライフワークを止めることなどできない。野球が好きなら少々の怪我で休むなんてことはするわけがない。しかし、今の私は満身創痍である。だから、なんだ?野球の仕事はきちんとやらなければ、メンバーに迷惑をかけるわけにはいかないのだ。

 

野球をメンバーに楽しんでもらうのは、私の最大の喜びであるから。

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