浦島太郎
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虎男
2020年08月22日 20:32 visibility607
新型コロナウイルスって文字を見て、皆さんはどう感じるのだろう?私は憎しみだけしか感じない。実際に私が感染したわけじゃあ無い。私は、このコロナの報道などで自分の神経が過敏になり、それまでに蓄積されていたストレスが、本来自分自身を守らなければならない「免疫」が、自分自身に攻撃してくるようになって「浦島太郎」になってしまった。
私の言う浦島太郎は、私の今の風貌だ。59歳。この年齢で髪の毛が真っ白になったのだ。もう、誰が見ても「浦島太郎」が玉手箱を開けてしまった後の姿の「お爺さん」の姿だ。4月の中旬から下旬にかけて私は、こうなってしまった。
昨年、齢84の母親が認知症で入院、仕事で忙しく訪問していなかったが、そのうちコロナの蔓延で病院への訪問はご法度となった。理由は高齢者ばかりの病院だから、外来患者やつきそい、見舞いの人間にたいして敏感すぎるくらい敏感になっている。
昨年11月の終わりに妻が黒色腫という皮膚癌になった。ステージ1と言う状態で、医師から0.5ミリを2度に
わたって1センチの深さで切除すると言われた。身近な人間が癌になったというショック。そして、ガンだけではなく、入院、手術、その間の妻の世話、自分の仕事、そして莫大な請求額に対する支払い。
さらにコロナが蔓延して、感染するわけにはいかない状況が職場にあった。理由は職員が4人中、2人が産休で長期間の休みを取っている。私がもし感染してしまったら、職場で残りの1人が仕事に就く以外ないのだが、そうなったら職場は閉鎖に追い込まれる。もう、毎日が必死だ。逃げられない状況の中、多くの業務が中止になり、そのことのフラストレーションもたまりにたまり、私のストレスは人様にわからないほどのピークに達していたのだろう。4月の中旬から下旬にかけて、髪がぱらぱら止めどなく抜け落ちていく。もう止まらないのだ。歩くだけで、髪が抜け落ちるのがわかる。特に新しい根付いてもいない新しい黒い髪だ。朝起きると枕の上に尋常ではないほどの大量の抜け落ちた髪が山のようになっている。最初の頃は、「もう年なんだよな。だから、毛も抜けるんだろう。」とそのくらいにしか思っていなかった。しかし、毎日、毎日、理由も無く抜け落ちていく髪を見て「おかしいな」と思った。そして妻がこういった。
「眉毛が全部無いよ。」
驚いた。この時「もしかしたら、病気じゃあないか。」という懸念がよぎった。すぐに近所にある「内科クリニック」へ走った。ネットでも下調べしてみた。「自己免疫疾患」ではないか。そう内科医に告げると、血液検査をして調べてみようと言われ、血液検査をした。内科医に相談して「メンタルクリニック」へも行ってみたらどうかということで、行ってみたが「うちでは脱毛の件は肉体的疾患なので、治せません。」と言われて時間の無駄であった。
大学病院の皮膚科を訪ねた。妻の手術を行った皮膚科である。そこで「自己免疫疾患」であることを告げられた。とにかく、信じ難いほどのストレスの蓄積により、自分を守ってくれる免疫が、自分を攻撃してしまうのがこの「自己免疫疾患」だと言う。このコロナ禍の中で、自己免疫疾患にやられている人たちは少なくないらしい。私の場合「円形脱毛症が広範囲に出てしまっている状態で、新しい毛根の柔らかい黒い毛がすべて、この自己免疫の攻撃により、抜け落ちてしまった」のだと言う。若い女医さんだが「適格な診断」である。
いろいろな人がいるが、コロナウイルスに感染しなくても、こうした症状にやられている人たちもいることを伝えておきたい。私のブログなど、沢山の人たちが見ないであろうが、もし、これを読んで、そういう症状になる人もいるのかと知ってくれると嬉しいし、もし、同じ症状がある人にはすぐに皮膚科へ行くように勧めたい。
私のケースは治療を毎日やっているが、治るかどうかわからない。まあ、命まで取られたわけじゃあ無いので、良しとしておこうと思う。悲しい病気ではあるが、体が動いているだけありがたい。
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