高校選手権香川大会２回戦

金曜日まで四国で仕事をしていたついでにこの３連休の初日、香川県大会を見に行ってきました。

会場は善通寺市の鉢伏ふれあい公園グランドです。

９月のシルバーウィークでは各県の強豪校が集まって練習試合をするなど、芝・クレー両面のコートがある環境の整ったグラウンドです。

本日は第２試合からの観戦。２回戦坂出高校（紺）ＶＳ土庄高校（赤）の対戦。

両チームとも総体予選で３年生が引退し、１・２年中心メンバーで試合に挑みます。

過去の成績を見る限り、両チームにそう大きな差はなく、接戦が予想されましたが、サッカーというスポーツの怖さを思い知らされる試合となってしまいました。

試合は前半から両チームともディフェンスラインが非常に高く中盤をコンパクトに保ち、中盤のうちにボールを奪い取ることが目的の布陣。オフサイドにかかることも多い中で、どのように崩して得点を奪くかがポイントとなりました。

土庄はサイドをドリブルで切り込む、坂出はディフェンスラインの裏のオープンスペースにパスを出し、そこにトップやトップ下の選手が走り込む作戦が見られます。

ところが前半１０分、坂出高校の１０番の選手が相手のディフェンスラインの裏に走り込みパスをもらうとそのまま持ち込んで右からシュートを決め１点を先制します。

この１点が試合の大きなポイントになったかも・・・。

この坂出の１０番の選手は右足負傷中の身だったため、彼のゴールに坂出イレブンに活気が出ます。

さらに前半２８分にはまたもや坂出１０番がシュート、ゴール内で土庄１９番がヘッドでクリアするもこぼれ球を坂出の１１番がシュートし２点目をあげます。そして、前半３２分…。

２点をリードされる展開で土庄イレブンはもう失点するわけにはいかないと考えていたのでしょう。

坂出１１番がドリブルで持ち込んだボールを土庄ＤＦがペナルティエリア内で後ろからスライディング（上の写真）で倒しＰＫを与えます。さらに、その選手はレッドカードで退場することに。

ＰＫを坂出の６番の選手が決めて３−０。

さらに１人少なくなった上に土庄に負傷選手が出てピッチ上に９人しかいないときに坂出は肝心な時に仕事をする１０番が決めて前半を４−０とリードします。

後半に入ると、リードしている坂出はあらゆるプレーを余裕を持ってできるようになります。

１０番のループシュート（上の写真）に１１番のボレーシュート、入ったであろうシュートを味方の選手が止めてしまっても笑いとジョークですんでしまう、のびのびとした試合展開でさらに点数を加えていきました。

また、１年生のＧＫは常に大きな声で周りの選手にコーチングを行い、途中からは小柄な２番の１年生選手も体を張って守るなど、坂出高校のいい面ばかりが出て試合は坂出の大勝で終了しました。

土庄高校は部員が１４人で、そのうち前半で３人が退場と負傷で入れ替わり、後半開始時にはバックアップメンバーがいない状態になってしまい、不本意な試合展開になってしまったことでしょう。

特に退場処分になってしまった選手、このような結果になった責任を感じているようでした。しかし、レッドカードが出た時にチームメートが彼に「気にするな」と声をかけていました。サッカーをしていれば退場処分になることもあります。自分が一生懸命やってもたらした結果なので、これは受け入れなければなりません。ただ、「気にするな」と声をかけてくれるかけがえのないチームメートを大事にしてこれからの高校でのサッカー生活をあとは悔いることなくこの経験を糧にして欲しいと思います。

土庄高校イレブンは試合開始前のアップの様子や挨拶・円陣の声だしなどを見る限り、しっかりしたチームの印象を受けました。学校規模が小さいので部員確保も大変だと思いますが、来春には１年生部員が入りある程度の人数が揃うことでしょう。その時に今回の悔しさを晴らせるよう頑張って下さい。

一方、坂出高校は３回戦は１０月２４日、高松南ー丸亀城西の勝者と対戦します。今日の勢いを持続してベスト８進出を目指して頑張って下さい。

※学校紹介（ＨＰより抜粋）

坂出高校

坂出市にある普通科と音楽科を持つ進学校。前身は大正６年創立の女子師範学校。音楽科は岡山県からも入学可能。

カヌー部・ボート部が全国レベル。女子のセーラー服の制服は県内唯一。

土庄高校

小豆郡土庄町（小豆島）にある県立高校。学校とグラウンドの間に世界でもっとも狭い海峡である土渕海峡がある。普通科の総合選択制高校で野球部が今年四国地区の２１世紀枠候補校になったことは記憶に新しい。