俺から見たパリ・サンジェルマン対バイエルン・ミュンヘン

チャンピオンズリーグ、決勝パリ・サンジェルマン対バイエルン・ミュンヘンです。

 

前半

開始直後から両チームとも前からプレス。攻守の入れ替わりの激しい序盤になります。

 

時間の経過と共に徐々に前からプレスをかけ慣れているバイエルンが押し気味に試合を進めます。

 

13分、DFからのフィードを受けたムバッペがカットインして大外を上がってきたベルナトにヒールパス。ベルナトはクロスを入れるもDFにブロックされます。こぼれ球をムバッペがシュート。こちらもDFがブロック。

 

17分、パリの速攻。中盤でボールを拾い、マルキーニョスが左のムバッペに展開。ムバッペはニアへスルーパス。ネイマールが走り込みシュート。ノイアーがファインセーブ。こぼれ球をネイマールがゴールライン際からマイナスクロス。これもノイアーが足でブロックします。

 

21分、左のからデイビスがアーリークロス。ファーサイドでレヴァンドフスキが受けて反転シュート。左ポストに嫌われます。

 

23分、パリの速攻。左でネイマールが受けてゴールへ向けてドリブルし右のディ・マリアへパス。ディ・マリアはタメてからエレーラとのパス交換で抜け出し右足シュートも枠の上に外します。

 

28分、パリの右からのフリーキック。DFがクリアしたボールをエレーラがミドルシュート。ゴレツカがブロックします。

 

30分、右からのアーリークロスにニアでゴレツカが飛びますが合わず、キンペンベがヘッドも後ろにそらしてしまいます。そのボールにレヴァンドフスキがヘディングシュート。ナバスがファインセーブ。

 

44分、アラバが自陣ペナルティエリアでパスミス。ムバッペがボールを受けて右中央に走り込んだエレーラにパス。DFが寄せてきたのを確認したエレーラはダイレクトでリターン。フリーのムバッペがシュート。ノイアーが正面でキャッチします。

 

パリは絶好機を逃します。

 

45分、右からニャブリがサイドをえぐりシュート性のクロス。ナバスがキャッチします。

 

同じく45分、左からコマンがサイドをえぐります。抜かれたケーラーがペナルティエリアで後ろから手を変えて倒しますがノーファール。

 

P.K.になってもおかしくないシーンでした。

 

前半は0-0で折り返します。

 

後半

中盤での潰し合いが始まりますが、前半同様バイエルンがボールを保持する時間が増えてきます。

 

55分ごろ、ネイマールにファールをもらうプレーが出始めます。体力的につらくなってきたかな。

 

58分、左中央のチアゴが右のハーフスペースにいたキミッヒにパス。キミッヒは右のニャブリへ。ニャブリはマイナスのクロス。ミュラーが走り込みますがDFが寄せてきたのでダイレクトでキミッヒに落とします。キミッヒはトラップからファーサイドへクロス。フリーで走り込んだコマンがヘッドで押し込みます。

 

ついにバイエルンが先制します。

 

60分、左サイドでコマンが縦に仕掛けてDFとGKの間にクロス。レヴァンドフスキの手前でキンペンベがダイビングヘッドで何とかクリア。

 

61分、右サイドからキミッヒがニアサイドへパス。レヴァンドフスキが右のミュラーに落とします。ミュラーはファーサイドへクロス。コマンがシュートもチアゴ・シウバがゴール前でクリア。

 

先制点と同じパターンでした。

 

パリはパレデスに代えてヴェッラッティを投入。流れがパリに傾きます。すかさずバイエルンも両SHを交代して流れを戻そうとします。

 

66分、右のディ・マリアがニアへ鋭いクロス。ムバッペが走り込みますが届かず、ノイアーがキャッチ。

 

69分、ヴェッラッティがフリーキックをクイックリスタートで右のスペースへフィード。デイビスが触りますが裏に抜けてディ・マリアがキープしてニアへクロス。マルキーニョスが走り込みシュートもノイアーが右足でファインセーブ。

 

72分、パリのカウンター。左のムバッペが受けてドリブル。キミッヒ、ズーレを引き連れてペナルティエリアに進入し、最後はキミッヒともつれあいながら足を蹴られて転倒。しかし、P.K.ならず。

 

80分、パリはディ・マリアが交代。せっかくいい流れをつかんでいたのに手放してしまいます。

 

91分、パリのカウンター。左からムバッペがカットインしてタメてから、ニアに走り込んだネイマールにパス。ネイマールは反転してクロス。シュポ・モティングが触れば1点という場面でしたが触れず。

 

1-0でバイエルンが勝利し、チャンピオンズリーグを制覇しました。

 

気になったプレーヤー

パリ・サンジェルマン

#11ディ・マリア

中盤とムバッペ、ネイマールをつなげ、違いを作り出せる選手。ブラジルワールドカップの準決勝で怪我して、決勝に出場できず、アルゼンチンがドイツに敗れた試合でも、メッシと周囲の選手をつなぐことができるディ・マリアがいればと思いましたが、6年後も交代で退いた際に同じことを感じました。ディ・マリアのような選手はもっと評価されてしかるべき選手なのではないと思います。

 

#5マルキーニョス

守備での貢献が素晴らしかった。バイエルンの攻撃を未然に防いだシーンは数知れず。もともとCBなので、守備力が高いのは当たり前ですが、DHでもできるのはすごい。

 

#7ムバッペ

前半終了間際の絶好機を決めておきたかった。

 

#10ネイマール

後半、疲れが見え始めるとファールをもらいに行き、そこから存在感が消えていってしまった。ドリブル主体のプレーだと体力がなくなるとつらいところ。

 

バイエルン・ミュンヘン

#25ミュラー

攻守にわたり無尽蔵ともいえるスタミナで走り回る。圧巻は78分。最前線近くにいたミュラーが右SBのキミッヒの位置までプレスバックしてボールを奪ったところ。苦しい時間帯にここまで献身的に動いてくれれば、周りもさぼれない。私の中ではミュラーがこの試合のMVPです。

 

#9レヴァンドフスキ

プレスにしろ、ポストプレーにしろ、チームのために動いて勝利に貢献。

 

#6チアゴ・アルカンタラ

左中央でもって、右のキミッヒに高精度のパスを通す。このパターンで結構パリのファーストディフェンスは無効化できた。

 

#32キミッヒ

右サイド、ハーフスペースと巧いポジショニングでボールを引き出しビルドアップに貢献。

 

総括

パリ・サンジェルマン

ネイマール、ムバッペ、ディ・マリアの3人に頼った攻撃は実を結ばなかった。パリは個を活かしたサッカーだが、やはり周囲の選手も含めてベストメンバーで臨めば高確率で結果は期待できるけど、今回のようにヴェッラッティを欠いた状態だと戦力ダウンが大きくなる。チーム作りって難しい。

 

バイエルン・ミュンヘン

パリとは対照的に、チームの戦術(主に守備)が浸透していて個人能力はプラスαで加味されるチーム。サイドアタッカーの人選でちょこちょことテイストを変えられる強みがあった。個人的には優勝にふさわしいチームだと思う。

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