俺から見たバルセロナ対レアル・マドリード

第7節、バルセロナ対レアル・マドリードのクラシコです。

 

バルサはペドリを右、コウチーニョを左、メッシをトップ下、ファティをCFに置き、右SBにデストを起用しました。

 

レアルはベンゼマを頂点に置き、4-1-4-1で臨みました。

 

前半

4分、レアルはパスを回して右中央でベンゼマが受けてタメを作り、その間にバルベルデが内側から縦に走り込みます。ベンゼマはその動きに合わせてスルーパス。バルベルデはネトと1対1になり、右上に蹴り込みます。

 

レアルがいきなり先制します。

 

7分、左でデ・ヨングが受けて寄ってきたメッシにパス。その間にアルバがナチョの裏へ走り出します。メッシはその動きに合わせてループパス。アルバが抜け出しニアへクロス。走り込んだファティがダイレクトでファーサイドへ流し込みます。

 

バルサがすぐさま同点に追いつきます。

 

両チームともに高い位置でボールを奪う戦術やカウンター戦術は確立されておらず、パスを回して攻撃の糸口を探すもシュートチャンスまで持ち込めない互角の展開が続きます。

 

17分、中盤でメッシがパスカットしてそのまま1人で持ち上がりミドルシュート。クルトワがキャッチします。

 

23分、レアルのコーナーキックをネトがキャッチしてバルサのカウンター。左サイドでネトからのパスを受けたファティがドリブルで持ち上がり左のコウチーニョへパス。コウチーニョは一度タメてからファティへパス。ファティはファーサイドへクロス。メッシが受けてキックフェイントでラモスをかわして縦に持ち出しニアへシュート。クルトワがファインセーブ。

 

同じく23分、左サイドでヴィニシウスが受けてニアサイドへフィード。走り込んだクロースがDFの裏へクロス。ベンゼマがフリーで走り込んでシュートもネトがファインセーブ。

 

バルサは左サイドのアルバが攻撃に絡むとチャンスになりかけます。一方、レアルは左サイドのヴィニシウスとメンディが高い位置をキープし、ロドリとデストを完全に押し込みますが、上手くシュートチャンスまで持っていけません。

 

前半は膠着状態が長く続いて1-1の同点で折り返します。

 

後半

前半同様の展開。

 

51分、バルサの速攻。メッシが右中央でボールを受けてドリブルで持ち上がり右のファティへスルーパス。ファティはラモスと1対1になり、角度のないところからシュート。ファーサイドへボール1つ分外れます。

 

53分、バルサの速攻。中盤左サイドでメッシがボールキープし、DFを引き付けてから右中央のペドリへパス。ペドリは右のデストへ展開。デストは前方のファティへパス。ファティはファーサイドへクロス。フリーのコウチーニョがヘディングシュートもニアに外します。

 

63分、レアルが左サイドからフリーキック。ゴール前に入れたボールに対し、逆モーションになったラモスが反応しますが転倒します。VARの結果、ラングレがユニフォームを引っ張りP.K.獲得。

 

ラモスが決めてレアルが勝ち越しに成功します。動きとしてはとても不自然な感じがしましたが、ユニフォームを引っ張ってしまっているので妥当な判定かと思います。

 

69分、バルサの左コーナーキック。ショートコーナーで初めてメッシはタメを作り、縦に抜けたアルバにパス。アルバは鋭いクロス。クルトワがはじき、こぼれ球をコウチーニョがボレーシュート。ラモスがブロックします。

 

バルサは攻勢に出て、レアルはカウンター狙いにシフトします。

 

85分、モドリッチが右のハーフスペースで受けて右のバスケスに展開。バスケスはマイナスのクロス。クロースが走り込んでシュートもネトがファインセーブ。こぼれ球をクロースがつめますが再びネトがファインセーブ。

 

直後のコーナーキック。一度はね返されるもデンベレがボール処理にもたつく間にバスケスが奪い、右からクロス。ネトがはじき、ヴァランがヘッドでつめますが枠の右に外します。

 

89分、ゴールキックのこぼれ球をモドリッチが拾いスルーパス。ロドリゴが抜け出しますが、ネトが飛び出してはじき出します。こぼれ球をヴィニシウスが拾って中央にいたモドリッチにパス。モドリッチはつめてきたネトをステップを踏んでかわしてアウトサイドで蹴り込みます。

 

モドリッチが試合を決定づける3点目を奪い、レアルが3-1で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#22ファティ

試合を重ねるごとにチーム内での存在感は増しているように思える。プレーに波があるのはしょうがないが、得点ランキングでも4得点でトップタイ。スタメンは確保したといっていいでしょう。

 

#13ネト

3失点はしたもののファインセーブも多々あり、高水準のプレーを見せている。テア・シュテーゲンがいたらという感じにはならなかった。

 

#2デスト&#16ペドリ

サイドの主導権争いでヴィニシウス&メンディに完敗。ただ、崩されることはなく守備は頑張った。

 

#10メッシ

守備のタスクを与えるのは難しいか。トップ下で先発も守備の意識は低い。守備を意識しなくてはならない拮抗した試合では、偽9番として起用するしかなさそうです。

 

レアル・マドリード

#4ラモス

試合巧者。抑えるべきところをしっかり押さえた感じです。

 

#20ヴィニシウス&#23メンディ

サイドを完全に押し込むことができたが崩すところまでいけなかった。2人の連携が取れると良い。

 

総括

バルセロナ

2点目を奪われるまでは拮抗した試合に持ち込めたが、負けているとFWを大量投入し始めて崩壊。前節のフェ戦でも同様のことをしたが、前線が混雑する(スペースがなくなる)だけなので、もう少し整理して交代選手を使いたい。SBにセルジ・ロベルトを起用してビルドアップ能力を高めるとか、右サイドにデンベレを起用してサイドアタックを仕掛ける(中央にヘディングの強い選手がいないけど・・・ピケを置く?)とか、工夫がほしい。2試合連続で同じ采配なので、クーマン監督にそれを期待するのは難しいのかもしれない。選手の規律面は良くなった気がするが、試合での手腕は昔ながらの前を増やせば点が取れるでは、バルサの監督としては寂しい限りである。バルサのアイデンティティを取り戻すにはまだまだ時間がかかりそうです。

 

レアル・マドリード

勝ったけど、試合内容はいまいち。カウンター主体とか、ポゼッションを重視するチームとか、前からプレスを変えてショートカウンターのチームとか、戦術がしっかりしているチームには苦戦しそうな現状に見える。まだまだ取りこぼしが出てきそうな気がします。

 

おまけ

試合内容は近年のクラシコの中でもレベルが低い。バルサはアイデンティティを失い、特に対策を立てる必要のないレアルも、同じようなサッカーを展開。今シーズンはアトレティコ・マドリードやほかのチームの優勝する可能性がありそうな気がします。

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