俺から見たバルセロナ対レアル・ソシエダ

第1節、バルセロナ対レアル・ソシエダです。

 

バルサは4-3-3、GKにネト、CBにエリック・ガルシアとピケ、右SBにデスト、左SBにアルバ、アンカーにブスケツ、CHはデ・ヨングとペドリ、3トップは右グリーズマン、中央メンフィス、左ブレイスウェイトを配置しました。

 

※デパイは、本人の意向でメンフィスと呼んでほしという記事を読んだことがあったので、メンフィスと記載します。

 

ソシエダは4-5-1で入りました。

 

前半

0分、ネトのフィードをブレイスウェイトがヘッドで右のメンフィスに落とし、ダイアゴナルにDFの裏へ走り出します。メンフィスはタメてブレイスウェイトにスルーパス。ブレイスウェイトは角度のないところからシュート。レミロがキャッチ。

 

1分、バルサの速攻。デ・ヨングが右のグリーズマンに展開。グリーズマンはカットインからシュートも枠の上に外します。

 

9分、バルサの左ショートコーナー。アルバがクロスを入れて、グリーズマンがオーバーヘッド気味のボレーシュート。枠の左へ外れます。

 

11分、バルサの右コーナーキック。ニアでグリーズマンがヘッド。バーに嫌われます。

 

バルサがソシエダのプレスをかわして完全にソシエダ陣内に押し込み、ボールを奪われても素早くプレスをかけてクリアボールを回収し、主導権を握ります。

 

18分、メンフィスが右からフリーキック。ＤＦラインの裏へ鋭いクロス。走り込んだピケがヘッドで叩き込みます。

 

バルサが先制します。

 

24分、バルサの速攻。ハーフウェーラインを超えた辺りでメンフィスが縦パスを右のデ・ヨングにはたきゴール前へ。デ・ヨングはタメてからファーサイドのブレイスウェイトにフィード。ブレイスウェイトは中央へ折り返し、走り込んだメンフィスがスライディングシュート。タイミングよく飛び出したレミロがシュートコースを完全にふさぎセーブ。

 

27分、メンフィスがくさびを受けてすぐさまロングループシュート。レミロがゴールに戻りキャッチ。

 

メンフィス、周りが良く見えています。

 

35分過ぎ、ソシエダが少し押し返しますが、バルサは4－5－1のしっかり守備ブロックを作って縦パスをつぶしにかかります。ソシエダはなかなか前に進めません。

 

46分、バルサは右サイドの高い位置でプレスをかけて縦パスをつぶしてデ・ヨングがボールカット。そのままドリブルで持ち上がりファーサイドへピンポイントクロス。走り込んだブレイスウェイトがヘッドで叩き込みます。

 

バルサが2－0として前半を折り返します。

 

後半

1分、中央でデ・ヨングが前線に走り出します。その動きに合わせてアルバがフィード。デ・ヨングが抜け出してＤＦを引きつけて右のブレイスウェイトにパス。ブレイスウェイトは落ち着いてファーサイドにシュートを決めますが、デ・ヨングがオフサイドでした。

 

4分、アルバが左からハーフスペースにドリブルで持ち上がり、中央のメンフィスにパスし前線に走り出します。メンフィスは流れるようなトラップから前線のデ・ヨングにパス。デ・ヨングはダイレクトでアルバにスルーパス。アルバが完全に抜け出しレミロと1対1になり、ゴール左へシュート。わずかに枠を外しました。

 

8分、ソシエダの速攻。中央から左のムニョスに展開し、ムニョスはアーリークロス。中央でバウティスタがボレーで合わせますが枠の左に外れます。

 

13分、バルサは左サイドでタメて、アルバが大外に開いたメンフィスにパス。アルバは一呼吸おいてからインナーラップ。メンフィスは引き技でＤＦの足を止めてからスルーパス。アルバがサイドをえぐってクロス。レミロがはじきますが、ブレイスウェイトがこぼれ球を蹴り込み、バルサが3－0とします。

 

20分、メリーノが中央から地を這うミドルシュート。ゴール右下隅に飛びますがネトがセーブ。

 

27分、バルサは左を崩しに行きますがＤＦがクリア。しかしクリアは小さくセルジ・ロベルトが拾ってペナルティエリア内でペドリとワン・ツーを仕掛けます。ペドリはリターンパスはせずに意表をついた反転シュート。レミロがファインセーブ。

 

36分、バレネチェアが右サイドの高い位置でボールを奪い、そのままドリブルでするすると抜けていき、左のロベーテにスルーパス。ロベーテはダイレクトでファーサイドへシュートを蹴り込みます。

 

ソシエダが1点を返します。

 

39分、バルサ陣内中央ペナルティエリアの外でニコがスライディングクリア。遅れて入ってきたソシエダの選手にぶつかり、なぜかファールをとられイエローカード。そのフリーキックをオヤルサバルがゴール右上隅に叩き込みます。

 

ソシエダが3－2と1点差まで迫ります。

 

44分、焦ったクーマンはメンフィスに代えて、ラングレを投入し5バックで逃げ切りを図ります。

 

45分、バルサのカウンター。グリーズマンが中央をドリブルで持ち上がりDFを引き付けて右のブレイスウェイトにパス。ブレイスウェイトはスピードを落としてから急加速でDFを振り切りシュート性のクロス。ボールはレミロの指をかすめ、ファーサイドに走り込んだセルジ・ロベルトが押し込ます。

 

ダメ押しの4点目を奪ったバルサが4－2でソシエダに完勝しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

＃9メンフィス

EUROで見た時よりも数段上のパフォーマンスを魅せる。くさびを受けてすぐに展開したり、スペースに走り込んだりする攻撃面以外にも守備もしっかりする。メッシ後のエース候補に名乗りを上げました。

 

＃24エリック・ガルシア

ソシエダの縦パスをことごとく潰す。前からプレスを仕掛けるチームにはうってつけのＣＢです。

 

＃18アルバ

メンフィスとの連携もよく、何度もサイドアタックを仕掛けチャンスを作る。

 

＃5ブスケツ

前からしっかり守備をしてくれるのでのびのびプレーを楽しんでいる印象でした。

 

＃16ペドリ

オリンピックから休暇なしで先発フル出場。攻守にわたり存在感を見せる。

 

＃21デ・ヨング

メンフィスとの連携はとてもいい。ブスケツ同様、のびのびとプレーをしていた。

 

＃12ブレイスウェイト

バルサで初めての公式戦2ゴール。ＥＵＲＯのデンマーク代表でプレーを継続。絶好調といっていい。

 

＃7グリーズマン

攻守にわたって貢献をするも、ゴールが遠い。メッシがいなくても相変わらずといった感じを受けた。

 

＃28ニコ・ゴンザレス

リーガデビューがほろ苦いものにならなくてよかった。ミスター・デポルティボのフランの息子。ブスケツの後継者になれるか、たくさんの経験を積んでなってほしい。

 

レアル・ソシエダ

＃22バレネチェア

アシストは見事。終了間際にもルーレットからシュートを放つ等、ゴール前での落ち着きも見える。今後に期待できそうな若手です。

 

＃10オヤルサバル

フリーキックは素晴らしかったが、それ以外はパッとしなかった。ＥＵＲＯ，オリンピックの影響が出ている気がします。

 

総括

バルセロナ

“メッシ後”の初戦でしたが、バルサらしいテンポの良いパス回しと前からのプレスでボールを回収して押し込む姿が久しぶりに見られました。メッシに頼れなくなったので、チーム全体でやろうという意図が見えました。前半はパーフェクト。後半はアンラッキーな形で1点差に追い詰められてクーマンが浮足立っていたのが気になりますが、ピッチ内での混乱はそれほど見られなかったので大丈夫だと思います。今後に大きな期待を抱かせる試合になりました。

 

レアル・ソシエダ

2点は取れたものの何もできずに完敗。ソシエダが悪かったというより、バルサが強すぎました。

 

おまけ

メッシがいると、メッシの個の力でゴールをこじ開けることができますが、チーム全体で守備をすることができなくなる弊害をペップ・バルサ以降のバルセロナは抱えていました。今、メッシがいなくなったことで“普通に”守備の組織が組めるようになったバルサは、持ち味である相手陣内に敵を押し込んでパスサッカーを展開することが可能になりました。財政難もありますが、下部組織から人材を引き上げてクライフが基礎を作ったバルサイズムに原点回帰するチャンスです。

 

今シーズンのバルサ、とても面白そうです！！