俺から見たビジャレアル対バルセロナ

第15節、ビジャレアル対バルセロナです。

 

バルサは、右SBにエリック・ガルシア、右WGにアブデを起用。フォーメーションはベンフィカ戦と同じ変則的な4-3-3で臨みました。

 

一方、ビジャレアルは4-4-2で臨みました。

 

前半

両チームともに前からプレスをかけていきます。バルサのパス回しが上回り、序盤はバルサペース。

 

3分、バルサの右コーナー。中央に走り込んだアブデがヘディングシュート。ルジが上にはじき出すファインセーブ。

 

5分、エリック・ガルシアがバックパスをミス。ダンジェマが拾って中に持ち出しシュート。ピケがスライディングブロック。リプレイを見たら、体の上にある腕に当たっていましたが、VARも介入せず。ピケの腕は体に寄せていましたが、審判によってP.K.をとる場合もありそうなシーンでした。

 

7分、ハーフウェーライン付近でビルドアップしていたビジャレアルに対し、バルサがプレスをかけます。カプエに対してニコがプレスをかけてこぼれたボールをフレンキー・デ・ヨングがダイレクトでスルーパス。メンフィスが受けてカバーに入ったアルビオルを左にかわしてシュート。ゴール左へ外します。

 

8分、右ハーフスペースのフレンキー・デ・ヨングが右ハーフスペースのDFラインの裏へループパス。メンフィスが受けますがアルビオルに阻まれます。こぼれ球をガビが拾って縦に持ち出しシュート。右ポストに嫌われます。

 

18分、左ハーフスペースでフレンキー・デ・ヨングがニコとのパス交換でDFの足を止め、ドリブルで前に持ち出します。その間に前線のメンフィスが左ハーフスペースからウェーブの動きで中央に走り込ます。フレンキー・デ・ヨングはその動きに合わせてスルーパス。メンフィスが抜け出して右足アウトサイドシュートも枠の右に外します。

 

20分過ぎ、バルサがペースダウン。前からのプレスをやめて守備ブロックを作って守り始めます。ビジャレアルはここぞとばかりに押し返し始めます。

 

32分、ビジャレアルの右コーナーキック。ファーサイドのパウ・トーレスがヘディングで折り返し、ニアに走り込んだピノがヘディングシュート。枠の上に外します。

 

38分、前線のダンジェマが左ハーフスペースから中央に走り出します。その動きに合わせてパウ・トーレスが前線にフィード。ダンジェマが抜け出し、左45度からシュート。テア・シュテーゲンがファインセーブ。

 

42分、ビジャレアルはバルサ陣内右サイドからフリーキック。サインプレーでファーサイドへ展開し、ペドラサが走り込んでダイレクトシュート。枠の左に外れます。

 

前半は、序盤はバルサ、20分過ぎからはビジャレアルが主導権を握る展開でしたが、スコアは動かず、0-0で折り返します。

 

後半

バルサが少し息を吹き返します。

 

47分、右サイドをアブデが縦に突破しクロス。ファーへ抜け、アルバがダイレクトでシュート性のクロス。ルジの前でメンフィスが触りますがルジがブロック。ゴール前にこぼれたボールをフレンキー・デ・ヨングが押し込みます。一度はオフサイドの判定でしたが、VARの結果オフサイドはなし。バルサが先制します。

 

55分、中央をフレンキー・デ・ヨングが持ち上がり、右ハーフスペースのメンフィスへスルーパス。メンフィスはタイミングをずらしたシュート。ルジが足でブロックします。

 

疲れの見えるバルサに対し、ビジャレアルが攻勢をかけ、主導権を握ります。

 

63分、ビジャレアルの左コーナーキック。ファーに抜けてきたボールに対し、アルビオルとエリック・ガルシアがつかみ合いをしながら倒れます。主審は笛を吹きません。リプレイを見るとエリック・ガルシアがファールをとられても文句の言えないシーンでした。

 

前半のピケのスライディング、このもみ合い、ビジャレアルに運がありません。

 

73分、ルジのフィードに対し、チュクウェゼと競り合いながらヘディングを試みたミンゲサが後ろにそらしてしまいます。チュクウェゼが拾って中へパス。走り込んだトリゲロスがミドルシュート。枠の上に外れます。

 

75分、左サイドでバルサのスローイン。エストゥピニャンがヘッドで跳ね返し、トリゲロスがダイレクトで縦にキック。ダンジェマが同じくダイレクトで中へ送ります。走り込んだチュクウェゼがダイレクトシュート。ゴール左に決めます。

 

ビジャレアルが同点に追いつき、さらに勢いづきます。

 

79分、チュクウェゼが右からドリブルで仕掛けニアへパス。トリゲロスが走り込みテア・シュテーゲンの前で触りますがコントロールミス。ゴールキックになってしまいます。

 

83分、ビジャレアルのカウンター。中盤でフレンキー・デ・ヨングからボールを奪い、左のスペースへスルーパス。ダンジェマが受けてカットインからアラウホをかわしてシュート。枠の右へ外します。

 

87分、テア・シュテーゲンのロングフィード。エストゥピニャンが目測を誤りヘディングはDFラインの裏へ。メンフィスがボールを収めてルジを左にかわします。その間にエストゥピニャンがゴールに戻りますが、メンフィスはエストゥピニャンの股を抜くシュート。

 

劣勢だったバルサが土壇場で勝ち越します。

 

92分、ペナルティエリア内左からコウチーニョがドリブルで仕掛け、フォイトに足を引っかけられてP.K.獲得。コウチーニョが左に決めて3-1とします。

 

95分、デンベレが右サイドからクロス。ファーのメンフィスが中央に折り返し、走り込んだコウチーニョが体をひねりながらオーバーヘッド。枠の上に外れます。

 

苦しみながらもバルサが3-1で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

ビジャレアル

#5パレホ

ビジャレアルの攻撃の中心。上手くサイドにボールを散らしていた。

 

#6カプエ

中盤中央でしっかりと守りを固める。

 

#11チュクウェゼ

昨シーズン、久保とポジションを争っていた時はスピードに頼った粗削りな選手だったが、大きく成長して見せた。得意のドリブルだけでなく、フリーランニング、クロスとプレーの質が大きく向上。まだ22歳と若いので、このまま成長すればビッグクラブで活躍しても驚きません。

 

#1ルジ

3失点するも、暗手下パフォーマンスを魅せた。

 

#4パウ・トーレス

前半38分のフィードは一見の価値あり。あの精度のフィードはなかなかお目にかかれない。

 

バルセロナ

#21フレンキー・デ・ヨング

シャビが監督になって一番の出来。攻撃面で活き活きとプレーしていた。

 

#18ジョルディ・アルバ

怪我が心配。代わりがいないので、アルバがいないとシステム変更を余儀なくされそうです。

 

#33アブデ

この試合で大きく覚醒。ドリブルの仕掛けからクロスを上げるのがスムーズになった。周囲との連携も取れるのでしばらくは右WGのファーストチョイスになりそう。

 

#11デンベレ

ベンフィカ戦を見た時も思ったのだが、良くも悪くも一人だけリズムが違う。ボールを持つとまずはドリブル。ダメだったらパス、もしくは中は確認せず精度が低いクロス。ドリブルが成功すれば良質のクロスを入れられるが、それ以外はチャンスにならない。フリーランニングを増やすなど、プレーの幅を広げないと厳しい。

 

#14コウチーニョ

クーマン政権下の勝手なプレーは息をひそめ、チームとしてのプレーができるようになってきた。個人的にはデンベレよりもコウチーニョのほうが戦力になると思う。

 

#4アラウホ

ベンフィカ戦に続き退陣プレーでは無類の強さを見せる。このまま成長を続け、ピケの後継者になってほしい。

 

#22ミンゲサ

アルバに代わって急遽出場。やれることはやった。メディアが言うほど悪いプレーをしているようには思えない。まずは自信を取り戻してプレーをしてほしい。ネガティブモードに入っている気がします。

 

総括

ビジャレアル

審判に泣かされた試合と言えそう。P.K.をもらえそうなプレーが2回あったが、1回でももらえていれば試合結果は違ったものになったと思う。それとは別にジェラール・モレーノが怪我で不在なので、得点力が低下しているのがチームの問題点かな。チュクウェゼのようにチャンスメイクができそうな選手もいるので、シュートチャンスをもっと作れるようにしたい。

 

バルセロナ

連戦の疲れが出て前半20分で息切れ。クーマン政権下でプレシーズンに体力をつけていなかったことが大きく響いている。エスパニョール戦は足をつる選手が出て、ベンフィカ戦も同様。この試合では足をつる選手はいなかったものの、後半の運動量が明らかに落ちた。一方で、プレーの質は向上が見られる。この試合ではフレンキー・デ・ヨングが攻守にわたり存在感を見せ、アブデがサイドアタッカーとして使える目途がたった。

 

チームとして、

①前からプレスをかけて相手を押し込むサッカー

②リトリートして主部ブロックを作って待ち構えるサッカー

が浸透していることが大きい。

 

ただ、②は押し込まれて危ない場面を作られているので機能しているとは言い難いので改善の余地はある。毎週のように試合が組まれているので、チーム戦術を落とし込み、コンディションを上げていくのは相当大変だと思うが、シャビの手腕に今後も期待したい。

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