俺から見たクラシコ(22’3’21)

第29節、レアルホームのクラシコです。

 

バルサはヴィニシウス対策で右SBにアラウホを起用。

 

一方、レアルはベンゼマの代わりは置かず、バルベルデを中盤で起用しました。

 

序盤はレアルペース。バルサがレアルの布陣を把握できず、手間取ります。

 

4分、バルベルデがドリブルで持ち上がり、ブスケツを抜き、バイタルエリアに進入し右のロドリゴにパス。ロドリゴはアルバを縦にかわしてシュート。枠の右に外します。

 

6分、ミリトンが最終ライン右ハーフスペースから左サイドに超ロングスルーパス。ヴィニシウスが受けて、アラウホと1対1になり、ゴールに向かってドリブルから中央に戻します。バルベルデが走り込みシュート。テア・シュテーゲンが左手でファインセーブ。

 

10分過ぎ、バルサがレアルの奇策に対応し始めます。レアルは守備がギクシャクしてますけど特にクロースがピケにプレスに行ってパスコースを限定しているのに、周囲が反応していないことに怒っているのが印象的です。

 

11分、フェラン・トーレスが左サイドを駆け上がり、ブスケツがスルーパス。フェラン・トーレスはサイドをえぐり、マイナスのクロス。オーバメヤンが合わせますが、クルトワがファインセーブ。こぼれ球をフレンキー・デ・ヨングが拾ってデンベレに戻します。デンベレは中に持ち出しシュート。これまたクルトワがファインセーブ。

 

13分、レアルは自陣からのフリーキックをクイックで始めて左のヴィニシウスに展開。ヴィニシウスはカットインからシュート。テア・シュテーゲンが正面でキャッチ。

 

17分、右サイドからデンベレが中央にパス。オーバメヤン、ペドリには合いませんでしたが、抜けたボールをフェラン・トーレスが受けてミドルシュート。わずかに枠の右。

 

23分、左サイドからフェラン・トーレスが左ハーフスペースのオーバメヤンです楔を入れてゴールに向かって走り出します。オーバメヤンはペドリに落とし、ペドリはフェラン・トーレスの前のスペースに絶妙なループパス。フェラン・トーレスはトラップからシュートもカゼミロがスライディングブロック。

 

28分、ピケが右のデンベレに展開。デンベレはナチョを縦に抜き去り、GKとDF間に絶妙なクロス。アラバの足は届かず、ミリトンの前に入ったオーバメヤンがヘディングで押し込みます。

 

バルサが先制!!

 

34分、バルサが自陣でパス回し。レアルは前からプレスに行きます。バイタルエリアにいたペドリに対しミリトンポジションを上げます。すかさずオーバメヤンがミリトンの空けたスペースへ動き出します。アラバが離れずついて行き、アラバのいたスペースが空きます。そこにフレンキー・デ・ヨングが走り出します。エリック・ガルシアがその動きを逃さずフィード。フレンキー・デ・ヨングが受け、一気に中央で2対1を作ります。フレンキー・デ・ヨングはオーバメヤンにパス。オーバメヤンはトラップからシュートもクルトワがファインセーブ。

 

35分、バルサのショートコーナーを防ぎ、レアルのカウンター。モドリッチが持ち上がります。ペドリが掴み遅らせますが、フォローに入ったバルベルデがスルーパス。ヴィニシウスが抜け出し、テア・シュテーゲンと1対1になります。ヴィニシウスは左に抜けようとしますが、テア・シュテーゲンが右足を出して対応。ヴィニシウスは足テア・シュテーゲンの手前でダイブ。それに気がついたテア・シュテーゲンは足を引きかわします。ファールはなし。リプレイを見てやっと分かるぐらいの際どい攻防でした。

 

37分、バルサの右コーナー。デンベレがピンポイントクロス。中央でアラウホがヘッドで叩き込みます。

 

バルサが追加点を奪い、2-0とします。

 

43分、フェラン・トーレスが左から中に入り、カルバハルが付いていきます。空けたスペースにペドリが入り込み、右からのクロスを受けます。ペドリはタメてブスケツに戻します。その間にアルバが左サイドを駆け上がり、ブスケツはループパス。アルバはヘッドで中に折り返しますがオーバメヤンにはわずかに合いません。

 

前半は2-0でバルサがリードして折り返します。

 

後半

レアルはクロース、カルバハルに代えて、マリアーノ、カマヴィンガを投入。フォーメーションを3-4-3に変更します。

 

45分、バルサはレアルのフィードをはね返し、自陣左サイドでパス回し。レアルは全体を押し上げプレスに行きます。バルサはオーバメヤン。最前線から下がってボールを受けて前線にスルーパス。左からフェラン・トーレスが走り込み完全に抜け出し、クルトワと1対1。クルトワが飛び出し、シュートコースを狭め、フェラン・トーレスはゴール右にシュート。わずかに枠の右に外します。

 

46分、右サイドからアラウホが前線にフィード。アラバがはね返しますが、カマヴィンガの前でフレンキー・デ・ヨングがカット。こぼれ球をデンベレがアラバの前でフレンキー・デ・ヨングにパス。パスを受けたフレンキー・デ・ヨングはミリトンの裏へループパス。オーバメヤンが走り込み、ナチョがカバーに入ります。オーバメヤンは落ち着いてバックヒールで左ハーフスペースのフェラン・トーレスにラストパス。フェラン・トーレスはダイレクトシュート。ゴール右に決めます。

 

バルサが3-0とリードを広げます。

 

50分、ピケが左ハーフスペースへフィード。左から入り込んだフェラン・トーレスがナチョの前でボールを収めキープし、中央のオーバメヤンにパス。オーバメヤンはクルトワと1対1になり、落ち着いてループシュートを決めます。副審が旗を上げてオフサイド。しかしVARの確認が入り、ゴールが認められます。

 

バルサが4-0とさらにリードを広げます。

 

レアルはカゼミロがCB、アラバが左SBに入り、4-3-3にチェンジ。

 

バルサはゲームをコントロールし始め、レアルは左から状況を打開しようと試みます。

 

57分、バルサは左でパスを回し、アルバがインナーラップで抜け出し、GKとDFの間にクロス。ファーサイドでオーバメヤンが足を伸ばして合わせますが、ジャスミートできず、枠の右に外します。

 

60分、左サイドへのフィードをヴィニシウスが収め、サイドをえぐってマイナスクロス。ニアに走り込んだロドリゴがファーストタッチでピケをかわしシュート。テア・シュテーゲンが正面でキャッチ。

 

同じく60分、バルサは左サイドでパスを回し、右ハーフスペースのペドリに展開。ペドリは左ハーフスペースDFラインの裏へループパス。フレンキー・デ・ヨングが走り込み右ハーフスペースへヘッドでパス。オーバメヤンがカゼミロに寄せられながらもシュート。力なくクルトワが正面でキャッチ。

 

63分、バルサ陣内でオーバメヤンがポストプレーでブスケツに落とします。ブスケツはダイレクトで前方左ハーフスペースへ走り込んだフェラン・トーレスにスルーパス。フェラン・トーレスは中に持ち出しシュート。クルトワがファインセーブ。

 

73分、メンフィスが中央にスルーパス。ミリトンがボールコントロールを手間取っている間にデンベレが寄せてボールを奪い、崩れた体勢のままシュート。枠の左に外します。

 

76分、アラバが左サイドをえぐりマイナスクロス。アセンシオが走り込んでシュート。アルバがスライディングでコースを限定し、シュートは枠の上に外れます。

 

77分、エリック・ガルシアのクリアに近いロングフィードをメンフィスがレアルのペナルティエリア手前右ハーフスペースで拾います。メンフィスは左ハーフスペースに向けてループパス。カゼミロがヘッドで阻止するもボールはメンフィスのもとへ。メンフィスはダイレクトボレー。クルトワがファインセーブ。

 

78分、ヴィニシウスが左サイドからカットインしてDFを引き付けてアラバに落とします。アラバは左45度からシュート。テア・シュテーゲンがセーブ。

 

84分、左からアラバがクロス。ニアに走り込んだマリアーノがキープしクロス。中央でブスケツが頭で触り、ファーに抜けたボールにバスケスが走り込みシュート。ミートし損ね、枠の右上に外します。

 

4-0でバルサが完勝しました。

 

気になったプレーヤー

レアル・マドリッド

#8クロース

試合開始直後のプレスのかけ方がとても印象に残った。クロースは前からパスコースを限定してボールを奪いたい。しかし、カゼミロ、バルベルデはスペースを空けたくない。ここまで噛み合わないと上手くいかない。

 

#1クルトワ

ファインセーブ連発。それがなければもっと大量失点をしていた。

 

#20ヴィニシウス

単独で得点を決めるだけの力はまだなかった。ベンゼマがいて活きる。

 

#3ミリトン

楔のパスが上手い。前線までよく見えてます。

 

バルセロナ

#4アラウホ

序盤はヴィニシウスにやられたが、徐々に持ち直す。与えられたタスクをしっかりこなした。

 

#3ピケ&#24エリック・ガルシア

ブスケツのパスコースを消されたが、持ち前のパス能力遺憾なく発揮。守備でも危ない場面は作らせなかった。

 

#16ペドリ

攻撃時はあまり下がらず高い位置をキープ。いつもより目立たなかったが、ポジショニングでレアル守備陣を翻弄。

 

#7デンベレ

最近好不調の波が少ない。先制点のアシストは見事。また、守備もサボらず、アラウホと連携しヴィニシウスを抑えにいく。この試合のキーマンでMOMです。

 

#25オーバメヤン

守備では前線からプレスをかけ、攻撃では2ゴール1アシスト。最近ポストプレーが少々雑なのが気になるが、対戦相手がガラタサライとレアルだからしょうがないかな。それにしても決定力が高いな。

 

#19フェラン・トーレス

得点が奪えるようになってきた。チャンスに沢山顔を出せるのだから、外してもめげずにシュートを打っていきたい。

 

総括

レアル・マドリッド

アンチェロッティらしからぬスタメン采配。全てが裏目に出てしまった。

 

①ベンゼマ不在で、モドリッチを前線中央で使うもモドリッチには最前線で受けるのは苦手で下がりすぎてしまったり、全くボールが入らなかった。

②守備では、前からパスコースを限定するのか、入ってきたボールを潰すのかクロース、モドリッチ、カゼミロ、バルベルデ共通認識がなかった。

③後半の3-4-3はぶっつけ本番のように見えた。その結果がDFの間を突かれて2失点。

 

ベンゼマ不在の影響が大きく、チームをいじりすぎて自滅しました。今後に大きな不安を残す試合になってしまった。

 

バルセロナ

まずヴィニシウス対策でレアルの攻撃力を大きく削り、さらにヴィニシウスが

戻らないうちにデンベレがサイドでの主導権を奪う。さらにレアルの奇策は10分で解決。その後は試合の主導権を完全に奪って完勝。レアルの出来の悪さもあったが、バルサの試合内容は良かった。前半はブスケツを封じられても、中盤中央での数的優位(ブスケツ、ペドリ、フレンキー・デ・ヨング対カゼミロ、バルベルデ)を活かして相手を押し込み、サイドに上手く展開し先制点を奪う。後半はレアルの隙を見逃さず追加点を奪って上手くゲームコントロール。チャビの采配が際立ちました。

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