俺から見たバルセロナ対フランクフルト
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ゆーすけ
2022年04月15日 23:37 visibility238
ヨーロッパリーグ準々決勝バルセロナ対フランクフルトです。
バルサは右WGにデンベレ、CHはペドリとガビのコンビ、右SBにミンゲサを起用。ピケは負傷で招集外でした。
前半
2分、フランクフルトは右からクロス。アルバに当たりゴール前にふわりと浮いたボールの落下点でリンドストロームとエリック・ガルシアがポジション取りをし、エリック・ガルシアが手をかけてリンドストロームを倒して、フランクフルトがP.K.獲得。コスティッチがゴール右下に決めて、フランクフルトが開始早々に先制します。
フランクフルトは前回の対戦同様、5-3-2-1で守備ブロックを組みカウンター狙い。前回よりサイドの守備がシステマティックになっており、デンベレがボールを持つとコスティッチがデンベレの前方を塞ぎスピードダウンさせ、左CBのヌディカはコスティッチが抜かれたり、かわされたりした瞬間にボールにアプローチできるようにかなり近いところでカバー。時間を稼いでいる間に鎌田が中からデンベレを挟み込んで奪うのがスムーズにできるようになっています。また、ダブルボランチがペドリ、ガビを捕まえ、ブスケツのパスコースは最前線のボレが切ります。
バルサはいつも通りパスを回し、崩せるところを探りますがなかなか上手くいきません。ただ、フランクフルトのカウンターに行かせないようにボールを回収できるように修正してきています。
ほぼ互角の状況です。
8分、バルサのカウンター。自陣ペナルティエリアの外でフェラン・トーレスがボールを奪いブスケツにパスして前方へ。ブスケツはキープしてからフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスは前を向き、前方のオーバメヤンにパス。オーバメヤンは右ハーフスペースのペドリに落とします。ペドリはダイレクトで右のデンベレに展開。デンベレはヌディカと1対1になり、中に切り返してクロス。ファーサイドに走り込んだオーバメヤンがヘッドも枠の上に外します。
17分、バルサが左からフリーキック。アルバがニアへクロスを入れ、ボレが触り、ボールは中央へ。アラウホがインサイドボレーでシュートもトラップがはじき出します。
25分、フランクフルトは中盤右サイドでエリック・ガルシアからボールを奪い中央の鎌田に素早くボールを預けます。鎌田は左ハーフスペースを駆け上がるコスティッチにパス。コスティッチは縦に持ち上がりミドルシュート。テア・シュテーゲンがキャッチします。
34分、フランクフルトは中盤でボールを奪い、右のクナウフに展開。クナウフは縦にドリブルで持ち上がり、カットイン。アルバをかわし、カバーに入ったフェラン・トーレスを抜き、あきらめずに追いかけてきたアルバが再び抜いてミドルシュート。テア・シュテーゲンがキャッチします。
フランクフルトが中盤でボールを奪いショートカウンターを仕掛け始め、主導権を握ります。
36分、フランクフルトは中盤左でプレスをかけて、ブスケツからボールを奪い、左ハーフスペースのボレにパス。ボレはドリブルで持ち上がり強烈なミドルシュート。ニアの上に突き刺します。
フランクフルトがボレのゴラッソで2-0とします。
38分、フランクフルトは中盤左でプレスをかけてブスケツからボールを奪いショートカウンター。中央の鎌田がボールを受けてドリブルで持ち上がってタメを作り、左を駆け上がったコスティッチにスルーパス。少し長くなりましたがコスティッチはクロス。ファーサイドでクナウフがヘッドで折り返し走り込んだヤキッチがダイレクトミドルシュート。テア・シュテーゲンがキャッチします。
43分、フランクフルトは左から右に素早く展開。クナウフがボールを受けてバランスを崩したアルバを抜き去りミドルシュート。枠の上に外します。
前半は2-0とフランクフルトがリードして折り返します。
後半
開始からペドリに代えてフレンキー・デ・ヨングを投入します。
47分、バルサの速攻。フレンキー・デ・ヨングが右ハーフスペースでボールを受けて右のデンベレにボールを預けます。デンベレは縦にドリブルを仕掛けてDFとGKの間に絶妙なクロス。しかし、ファーサイドのオーバメヤンは合わせられず。目の前にいたヒンタエッガーが気になったのかもしれません。
51分、ペナルティエリア右サイドからフランクフルトのフリーキック。コスティッチがシュート性のクロスを入れますが誰も合わせられず、ファーに抜けます。触れればチャンスでした。
54分、右サイドでボールを受けたフレンキー・デ・ヨングがゴールに向けてドリブル。右ハーフスペースにいたデンベレがワイドに開き、フレンキー・デ・ヨングはデンベレにパスし、前線へ。デンベレは右ハーフスペースにスルーパス。フレンキー・デ・ヨングが抜け出しクロス。カバーに入った鎌田が触ったのか、ふわりとしたボールがファーサイドに上がりオーバメヤンが苦しい体勢のヘッドで落とします。ルーズボールになり、アルバが先に触って横にいたガビへパス。ガビは前方にトラップし、オーバメヤンがボールを受けてゴールエリア手前左45度でトラップと1対1になります。トラップは巧みにシュートコースを塞ぎ、オーバメヤンのシュートをファインセーブ。
57分、アラウホがバランスを崩して右サイドへパス。コスティッチはその隙を逃さずデンベレの手前でカットし、フランクフルトのカウンター。コスティッチはそのまま持ち上がり最前線中央のボレにパス。ボレはエリック・ガルシアに潰されながらも左ハーフスペースを駆け上がる鎌田にパス。その間に右サイドではリンドストロームがガビを完全に振り切り長い距離をスプリント。鎌田はその動きを逃さず、ダイレクトで右ハーフスペースにパス。リンデストロームはトラップからシュート。テア・シュテーゲンが右足で何とかブロックします。
66分、フランクフルトは右から左にボールを回し、左ハーフスペースでボールを受けた鎌田が右のクナウフにサイドチェンジのパス。クナウフは縦に持ち出しクロス。ファーサイドでボレが合わせますが、タイミングが合わずに枠の上に外れます。
75分、フランクフルトは右から左のコスティッチに展開。コスティッチはタメてから中にクロス。2列目からℬ入り込んだボレがフリーでシュートもミートしきれず枠の右へ和ずれます。
77分、フランクフルトは右サイドの高い位置からスローイン。ボレがヘッドでそらし、鎌田がボールを受けて素早く左ハーフスペースのコスティッチに展開。コスティッチはトラップからシュート。デストの股下を抜けてファーサイドに決まります。
フランクフルトが3-0とします。
77分、フランクフルトのカウンター。鎌田が左ハーフスペースでボールを受けて持ち上がりカットイン。ブスケツを抜きミドルシュートもわずかに枠の右に外れます。
バルサが徐々に押し込み始めます。
83分、左からメンフィスのフリーキック。ニアに入れたボールはアラウホには合いませんでしたがフランクフルトDFに連続して当たりこぼれます。こぼれ球に反応したフレンキー・デ・ヨングが体勢を崩しながらシュート。ファーサイドに跳んだボールをブスケツが押し込みます。しかし、VARの結果、ブスケツはオフサイドでノーゴール。
87分、バルサは左からのフリーキックをショートで始め、メンフィスが左ハーフスペースのガビにパスし、ニアへ走り出します。ガビはメンフィスをおとりに使いファーへクロス。ブスケツが中央に折り返し、アラウホがつめようとしますが、ヒンタエッガーがアラウホの手前でクリア。
90分、右サイドでトラオレが3人に囲まれながらもクロス。中央のルーク・デ・ヨングボレーで合わせますが、ヒンタエッガーが体を寄せてブロック。中央右に跳ね返ったボールをブスケツがダイレクトボレー。ゴール左に突き刺します。
バルサが1点を返し、3-1とします。
91分、左からデンベレがアーリークロス。ファーサイドでアラウホがヘッドで触りますが枠の右にそれていきます。
92分、左ハーフスペースのフレンキー・デ・ヨングが前方のガビに鋭い縦パス。ガビは内側にいたアルバにダイレクトでバックヒールパス。アルバは抜け出しマイナスのクロス。アラウホがフリーでニアにシュートもヒンタエッガーがブロック。ファーサイドにこぼれたボールをルーク・デ・ヨングがヘッドでつめようとしますがトラップがシュートコースを塞ぎ、ゴール右に外します。ただ、ルーク・デ・ヨングはオフサイドでした。
99分、最後方のブスケツがペナルティエリアに向けてフィード。ルーク・デ・ヨングがヘディングに行きますが、一瞬遅れて入ったヌディカがルーク・デ・ヨングの首の辺りに手をかけバルサはP.K.獲得。ヌディカは2枚目のイエローカードで退場。メンフィスがゴール右を狙いますがトラップがセーブ。はねたボールはバーに当たり落下します。ボールはゴールラインを超えておりバルサが1点差に詰め寄ります。
直後にタイムアップ。3-2でフランクフルトが勝利。勝ち抜けを決めました。
気になったプレーヤー
バルセロナ
#21フレンキー・デ・ヨング
後半から出場で存在感を発揮。早めにボールを受けて持ち上がり、右のデンベレを使ってチャンスを演出。
#5ブスケツ
ゴールはゴラッソ。しかしフランクフルトの策略にはまってしまった。ボールロストをしたり、いつものようにボールをさばけなかったり散々な内容になってしまった。
#16ペドリ
前半での交代は怪我だったそうで、残りのシーズンは絶望らしい。しっかり治して来シーズンの活躍を期待したい。
#25オーバメヤン
いくつかあった決定機を決めたかった。そうすれば結果が違うものになっていたかもしれない。
フランクフルト
#15鎌田
前回の対戦に続いて大活躍。カウンターの起点としてチャンスを演出。
#10コスティッチ
豊富な運動量でサイドを駆け上がる。鎌田との連携もとてもいい。
#13ヒンタエッガー
CBとして要所を抑える。
#19ボレ
体を張りポストプレーを行い味方の上がる時間を稼ぐ。得点を奪ったミドルシュートは本当に強烈だった。
#36クナウフ
右サイドからチャンスを作る。アルバ相手に優勢に試合を進めた。
総括
バルセロナ
前半はカウンターを食らわないプランだったが、途中から中盤でボールを奪われ出して劣勢になる。後半はいつもより速攻傾向にして、フランクフルトの守備ブロックが整う前に攻めてチャンスを作ったが決めきれなかった。シャビが試合後に行っていたが、チームの方向性は間違っていない。フランクフルトの戦術が素晴らしく、相性が悪い相手を崩しきれなかったと言える。このようなチームを崩せるようになることが今後の目標になってくる。あとはリーガ・エスパニョーラのみに集中して2位以上を目指したい。
フランクフルト
第1戦同様、完勝と言っていい内容。試合終盤に2失点はあったものの守備からの高速カウンターはすさまじい切れ味。ポゼッション型のチームはどこが相手でも優勢に試合を運べそう。他のチームを見ていないので何とも言えませんが、戦術の浸透度を考えればヨーロッパリーグ制覇の可能性は高い気がします。
おまけ1
前回も書きましたが、フランクフルトの戦い方を日本代表に導入してほしいな。長谷部と鎌田を代表メンバーに呼び、チーム戦術をレクチャーしてもらう。それぐらいしてもいい価値のある戦い方だと思います。
おまけ2
バルサがボール保持していると時にカンプ・ノウで大きなブーイングが聞こえると不思議に思ったら、フランクフルトのサポーターが大量に試合観戦。ホームの試合なのに・・・。クレ(バルサ・サポーター)は抗議運動をしていましたが、それどころではないと思います。シャビが帰ってきてバルサらしいサッカーを見せているのだから、サポーターにはチームを支えてもらいたいです。
アトレティコ・マドリッドのワンダ・メトロポリターノでは、シメオネの先導によって、アトレティコ・サポーターが常にチームの応援・後押しをし、チームを鼓舞しています。それぐらいの一体感がほしい。
シャビの嘆きに共感してしまいました。
※チケット問題は情報が少なすぎるので何とも言えません。
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- 事務局に通報しました。
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