俺から見たバルセロナ対セルタ

第36節、バルセロナ対セルタです。

 

バルサはブスケツが出場停止。フレンキー・デ・ヨングとガビをボランチに起用し、トップ下にメンフィスを置き、4-2-3-1で臨みました。

 

前半

開始からブスケツのいない影響が感嘆に見てとれます。プレスはかからない、パスは回らない状況です。

 

一方、セルタは4-3-1-2でボールをつないでいきます。

 

序盤はセルタペースです。

 

10分、セルタの最終ラインからアイドゥーが右サイドへフィード。アスパスがアルバの裏をとり抜け出してファーサイドへクロス。ガジャルドが飛び込みますが合わせきれず、枠の左へ外します。ただ、アスパスはオフサイドでした。

 

13分、セルタは、アウベスにプレスをかけて、アウベスがアラウホにパス。アスパスがアラウホにプレスをかけ、アラウホはテア・シュテーゲンに戻そうとしますがパスが短く、アスパスがかっさらいます。アスパスはテア・シュテーゲンと1対1になりますが、テア・シュテーゲンが絶妙な飛び出しでシュートコースを塞ぎ、アスパスがストップ。あきらめずに追いかけたアラウホがスライディングでシュートブロック。こぼれたボールをテア・シュテーゲンが止めます。テア・シュテーゲンの好プレー。

 

29分、ハーフウェーラインを超えた辺りでデンベレがアウベスとパス交換をし、対面のハビ・ガランの股を抜き、スライディングを仕掛けたセルビをかわして縦にドリブル突破。デンベレはDFを引き付けてから中央にマイナスクロス。走り込んだメンフィスがダイレクトシュート。コースは甘く、ディトゥーロに触られますがゴール。

 

劣勢のバルサがデンベレの個人技から先制します。

 

35分、デニス・スアレスが右サイドでのボールキープから中央にドリブルし、スルーパス。左サイドから中に走り込んだガジャルドがシュート。テア・シュテーゲンが左手1本ではじき出す、ファインセーブ。

 

36分、セルタは右からのクロスが抜け、左のアイドゥーがボールを拾ってタメてからクロス。中央に走り込んだガジャルドがヘッドで合わせますがテア・シュテーゲンがキャッチします。

 

40分、左ハーフスペースでメンフィスが下がってボールを受けようとしてDFをつり出して、DFラインの裏へ走り出します。その動きに合わせてアルバがフィード。メンフィスがボールを受けてキープし、アイドゥーの股抜きクロス。ゴール前でネストル・アラウホがクリアミス。こぼれ球をオーバメヤンがハーフボレーシュート。ゴール右に決めます。

 

バルサが2-0とし、前半を折り返します。

 

後半

開始からフェラン・トーレスに代えてリキ・プッチを投入。ポゼッションで相手に負けていましたので、試合の主導権を奪い返しに行きます。

 

48分、バルサの速攻。オーバメヤンが自陣から右サイドへパス。デンベレが受けてDFを引き付けながら持ち上がり、中央へパス。オーバメヤンが走り込みダイレクトシュート。アイドゥーの股を抜き、ゴール。

 

バルサが3-0とします。

 

49分、テア・シュテーゲンの右サイドへのパスがずれ、ガジャルドがダイレクトでニアのアスパスにパス。アスパスはトラップから落ち着いてニアへシュートを決めます。

 

セルタが1点を返します。

 

50分、セルタが高い位置でボールを奪い左からクロス。ファーのブライス・メンデスがヘッドで折り返し、ガジャルドがトラップからボレーシュート。枠の上に外します。

 

51分、左ハーフスペースでガビが前線のメンフィスにスルーパス。メンフィスが抜け出し、ムリージョがカバーに入ります。メンフィスはカットインを狙いますが、ムリージョがファールで止めます。主審の判定はレッドカード。ムリージョは退場になります。

 

直後のフリーキック。メンフィスが右上を狙いますがわずかに外れます。

 

60分、浮き球をガビとアラウホが競ってしまい、頭同士がぶつかります。ガビはその場で倒れましたが、アラウホは最終ラインに戻ろうとしますが途中で意識を失い転倒。近くにいたアスパスがすぐにメディカルスタッフを呼び、救急車も入り、アラウホは退場、搬送されます。アラウホに代わりラングレが投入されます。

 

68分、左サイドでセルビがエリック・ガルシアにプレスをかけます。エリック・ガルシアはたまらずバックパス。しかし、明らかなパスミスでテア・シュテーゲンへのパスコースを切っていたアスパスがカット。そのままゴールに向かいます。ラングレが慌ててカバーに入り時間を稼ぎますが、アスパスはラングレを引きつけて、右のブライス・メンデスにパス。ラングレの稼いだ時間を使って戻ってきたエリック・ガルシアはブライス・メンデスの目の前に立てはだかります。ブライス・メンデスはアスパスにリターンパス。アスパスは目の前を塞がれていたので再びブライス・メンデスにパス。ブライス・メンデスは2列目から走り込んだベルトランにパス。ベルトランはダイレクトシュートも戻っていたアルバがブロックします。

 

76分、左ハーフスペースのフレンキー・デ・ヨングが中央のオーバメヤンに楔を入れます。オーバメヤンはダイレクトでリキ・プッチに落とします。リキ・プッチは右のデンベレに展開。デンベレはゴール前に走り込んだリキ・プッチにダイレクトでリターンパス。リキ・プッチはミートできず、前にこぼれたボールをエリック・ガルシアがキープ。その間に体勢を立て直したリキ・プッチがボールを蹴り込みゴール。しかし、エリック・ガルシアが戻りオフサイドでノーゴール。

 

84分、右からのクロスにルーク・デ・ヨングがヘッド。枠の左に外します。

 

87分、バルサの速攻。右のデンベレがドリブルで持ち上がりマイナスのクロス。ファティが合わせますが上手く当たらず、枠の右に外します。

 

91分、セルタは自陣でのフリーキックをクイックで初めて左のハビ・ガランに展開。ハビ・ガランはDFとGKの間にアーリークロス。ニアに走り込んだアスパスがヘッドも体を寄せていたラングレがブロック。

 

その後バルサがチャンスを迎えますが、得点は奪えず、3-1で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#6リキ・プッチ

守備でもボールを奪いに行く姿勢が以前より見られた気がする。攻撃面では物足りない部分もあったが、試合の流れをバルサに引き寄せるのに貢献した。先発で使ったほうが良かった。次の試合に期待したいと思います。

 

#4アラウホ

怪我が心配だが意識はあるので入院1日で済みそう。無事で何よりです。

 

#17ルーク・デ・ヨング

短時間でもシュートを放つのは流石。

 

#1テア・シュテーゲン

この試合のMOM。前半のビッグセーブがなければ試合展開は変わっていたと思う。

 

#30ガビ

メンフィスへのスルーパスは見事。こういうプレーが増えることを期待しています。

 

#7デンベレ

チャンスメーカーとして2アシスト。オーバメヤン以外とも連携を深めたい。

 

セルタ

#10アスパス

得点シーンのあの落ち着きは経験のなせる業。FWにはぜひとも見て勉強にしてほしいシーン。また、脳震盪を起こしたアラウホへの対応も素晴らしかった。

 

#6デニス・スアレス

セルタのチャンスメーカー。キープ力があり、積極的にスルーパスを狙う姿は好感が持てる。バルサ時代は自信を喪失していたんだろうな。

 

総括

バルセロナ

ブスケツがいなかったとはいえ、4-2-3-1は大失敗。ポゼッションを譲り渡し試合の主導権を渡してしまった。後半、リキ・プッチを入れていつも通りの4-3-3で対処できたのは良かった。一方で、ブスケツの後継者探しは急務。フレンキー・デ・ヨングだとスペースへの持ち出しが主体になってくるので、バルサイズムを継承するにはニコのほうが適任に思える。(※持ち味の違いだけで、フレンキー・デ・ヨングのプレーが悪いわけではない)怪我をしているニコを起用できないので何とも言えないが、来シーズン以降の課題が見えた試合でした。

 

セルタ

前半のうちにゴールを奪いたかった。機能不全のバルサ相手に主導権を握れたが、得点の匂いが感じられたのがアスパスのみ。チーム内の得点を見てもアスパスが断トツの16ゴール。2位で7ゴールを奪っているサンティ・ミナはプライベートに問題を抱え練習にも参加できていないという記事を読みました。次が4ゴールのブライス・メンデス。アスパス以外の得点源が現れないと順位を上げていくのは難しそうです。

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