俺から見たバルセロナ対ラージョ・バジェカーノ

リーガ・エスパニョーラ開幕戦、バルセロナ対ラージョ・バジェカーノです。

 

バルサは、4-3-3でGKテア・シュテーゲン、右CBクリステンセン、左CBエリック・ガルシア、右SBアラウホ、左SBジョルディ・アルバ、アンカーにブスケツ、右CHガビ、左CHペドリ、右WGハフィーニャ、左WGデンベレ、CFレワンドフスキで臨みました。

 

前半

開始からラージョが激しい前からプレス。4-4-2で入りました。バルサは早いパス回しで対抗。攻守が逆になるとバルサも前からプレスをかけますが、ラージョほどの激しさはなく、少しラージョペースです。

 

9分、ハフィーニャが右の高い位置でスローインアラウホからリターンを受けてサイドをえぐります。フラン・ガルシアが後ろから足を引っかけて倒しますがノーファール。リプレイを見ると明らかですが、主審は取りませんでした。アラウホのリターンパスがオフサイドだったのでそれを優先したのかもしれません。

 

11分、デンベレが左からドリブルで仕掛け、ニアへスルーパス。レワンドフスキが抜け出し、飛び出してきたディミトリエフスキをチップキックで抜きゴール。しかし、オフサイドでした。

 

ラージョの運動量が落ち、バルサが押し込み始めます。

 

19分、ブスケツが右ハーフスペースから左のデンベレにフィード。デンベレはドリブルで仕掛け、ラージョDFが下がったところで中央へマイナスのパス。ハフィーニャがフリーでダイレクトミドルシュート。わずかに枠の左上に外れます。

 

クーリングブレイク後、ラージョが修正をし、4-4-2の守備ブロックを作り、プレスを控え、押し返します。ただ、長くは続きません。

 

34分、左からペドリがドリブルで仕掛け、DFを引き付け中央のガビにパス。ガビは右のデンベレに展開。デンベレはシュートフェイントでDFをかわして右足シュート。ディミトリエフスキが正面でキャッチ。

 

35分、デンベレが右でガビとパス交換から中央のペドリにパス。ペドリはダイレクトシュートもわずかに枠の右に外れます。

 

36分、左からハフィーニャがドリブルで仕掛け、戻りながらクロス。中央でレバンドフスキが戻りながらヘッド。枠の上に外れます。

 

46分、ブスケツ、クリステンセンがボールを奪いに寄せますが、浮き球に対して立て続けに自身の裏をとられラージョの選手と入れ替わられます。カメージョがボールを受けてトレホに落とし、トレホは左にスペースにフィード。アルバロ・ガルシアが抜け出し、サイドをえぐり、追いかけてきたアラウホをシュートフェイントでスライディングさせて抜き去り、ゴールエリア左45度からシュート。テア・シュテーゲンがアラウホがかわされている間に距離をつめてシュートコースを塞いでおり、右手でファインセーブ。

 

バルサが攻勢でしたが、0－0で折り返します。

 

後半

前半よりスペースが空き、少しオープンな展開で始まります。

 

51分、バルサ陣内でビルドアップのボールがガビに入りますが、ラージョが素早い出足でカットしショートカウンター。がすかさずスルーパス。カメージョが受けてゴール前に新ニュしますが、エリック・ガルシア、クリステンセン、テア・シュテーゲンが立て続けにシュートコースを塞ぎ、カメージョは左に追いやられてループシュート。枠の右に外れます。

 

カメージョは決定機をモノにできません。

 

53分、右からデンベレがドリブルで仕掛け、中央のペドリにパス。ペドリは左のハフィーニャにパス。ハフィーニャはトラップからシュート。中央のカテナに当たりゴール前にこぼれ、レバンドフスキが詰めますがディミトリエフスキが抑え込みます。

 

64分、右からデンベレがドリブルで仕掛け、中央にパス。走り込んだファティがダイレクトシュートもコースが甘く、ディミトリエフスキがセーブ。

 

68分、左からファティがドリブルでカットインし、強引なシュート。ＤＦがブロックしてこぼれたボールをレバンドフスキが拾って強引にシュート。これもＤＦがブロック。こぼれ球をブスケツがシュートもディミトリエフスキがファインセーブ。

 

74分、レバンドフスキがペナルティエリア内で倒されますがノーファール。ラージョがカウンターを仕掛けますがバルサが潰してカウンター返し。アルバが右へフィードし、デンベレが受けてク中央にクロス。ケシエがダイレクトシュートも枠の上。

 

81分、デ・ヨングがラージョのペナルティエリア内右サイドでボールを奪い、レバンドフスキがシュートフェイントを入れてからファーサイドへシュート。わずかに枠の左に外れます。

 

決まったかと思ったのに・・・

 

83分、レバンドフスキが右に流れてボールを受けてキックフェイントでＤＦをかわしクロス。左ハーフスペースに入り込んだファティの頭上を抜け、大外のオーバメヤンが受けてシュート。カテナがゴール前でブロック。こぼれ球をレバンドフスキが詰めますが枠の右。

 

94分、ブスケツがボールキープをしようとした際の腕がファルカオの顔に当たり2枚目のイエローカードで退場。ファルカオが当たりに来ているから厳しい判定でした。

 

直後のラージョのフリーキック。右サイドからゴール前に入れたボールがファーサイドにクリアされますが、ラージョが再び拾い左サイドを崩してクロス。中央のシスがシュートも当たらず、ファーサイドのサルビ・サンチェスがシュート。テア・シュテーゲンが右手でファインセーブ。こぼれ球をファルカオがつめてゴール。しかし、サルビ・サンチェスのシュートを打った時にファルカオはオフサイドポジションにいたのでノーゴールになりました。

 

※ラージョの背番号が見えづらかったので、選手の名前が違う可能性があります。メディアではサルビ・サンチェスが最後に詰めていると書いてあるのを目にしましたが、ファーサイドでシュートを打った選手は背番号の一桁が4番だったので、サルビ・サンチェスの可能性が高そうで、ゴール前で押し込んだのがファルカオに見えました。

 

最後までスコアは動かず、0－0の引き分けに終わりました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

＃15クリステンセン

ビルドアップの応力がとても高く、楔のパス、サイドチェンジのパスが絶品。交代で退いてから、バルサのビルドアップが少し停滞したように見えるぐらい素晴らしい出来だった。今シーズンのバルサＣＢのファーストチョイスになりそう。

 

＃22ハフィーニャ

攻守にわたり運動量豊富で守備意識も高い。ドリブルのキレもあるのでこちらも期待できる。

 

＃7デンベレ

一生懸命守備をしていること、パス交換がスムーズにできていることにびっくり。

 

＃9レバンドフスキ

ゴール前でいい形でボールをもらえなかったが、前線からの守備と存在感はラージョＤＦにプレッシャーを与えた。

 

＃8ペドリ

体が大きくなり、フィジカルコンタクトに強くなったがプレーのキレは失われておらずまずは一安心。

 

＃30ガビ

前線への飛び出しでチャンスを作る。ハフィーニャとの連携が面白い。

 

＃4アラウホ

対人プレーは相変わらず強いが、ビルドアップ能力の面でクリステンセンに後れを取る。一昔前のプジョルのように徐々に改善していきたい。

 

＃1テア・シュテーゲン

機会は少なかったがファインセーブで勝ち点1に貢献。

 

ラージョ・バジェカーノ

＃1ディミトリエフスキ

安定したセーブで勝ち点1に貢献。

 

総括

バルセロナ

戦術面の決まりごとがしっかり浸透し、選手のプレーに迷いがない。その分、ボールがスムーズに回る。サイドを崩せる場面までは作れたがゴール前のレバンドフスキにいいボールを供給できていないことが課題。一方、レバンドフスキを囮にして2列目に入り込んだ逆サイドのＷＧへパスを出してシュートはできている。ただ、明らかにパターンが決まっているので他のチームが研究を始めると潰されそうな気もする。試合内容（ビルドアップのボールを奪われて危うい場面を作られる、プレスがハマらずカウンターを食らうことはある程度織り込み積みと考えて）が良かっただけに勝ち点3を取れなかったのは残念だが、いいスタートを切れたのではないかと思う。

 

 

ラージョ・バジェカーノ

ビエルサ仕込みのイラオラ監督の戦い方が継続している。本来は前からプレスをかけて押し込む予定だったと思うが上手くいかなければ守備ブロックを作ってチャンスを待てる。チームとしての成長を感じました。今シーズンも台風の目になるかもしれません。

 

おまけ

バルサの積極補強について

財政の専門家ではないので、素人意見として読んでいただければと思います。

財政状況が非常に悪いのに、将来手に入れるであろう収入を前借して大量補強しました。借金だらけのチームのやることではなく、どう考えても正気の沙汰には思えません。お金を得たのなら、所属選手の年俸をしっかり払うのが筋だと思います。

開幕戦を見る限りバルサらしい良いサッカーはしていますが、カンテラの選手を使ってそのサッカーを目指してほしかった。カンテラ出身の選手がいろいろなチームで活躍して、グアルディオラのマンチェスター・シティを始めビッグクラブにステップアップしようとしているのを見ると余計に想いが募ります。

今シーズン、全てのタイトルを獲得して、賞金をもらえるだけもらわないと近い将来破産することもあり得るのではと危惧しております。