俺から見たレアル・ソシエダ対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第2節、レアル・ソシエダ対バルセロナです。

 

バルサは前節から3人スタメンを入れ代え、ハフィーニャ、ブスケツ、アルバを外し、フェラン・トーレス、デ・ヨング、バルデを起用しました。

 

前半

0分、開始直後のソシエダの激しい攻撃をしのいだバルサ、自陣中央でペドリが4人に囲まれながらも左のバルデに展開。バルデはドリブルで長い距離を持ち上がりソシエダ陣内のペナルティエリアに進入してシュートの当たりそこないに見えるクロス。ファーからニアへ走り込んだレバンドフスキが左足で合わせてゴール左に流し込みます。

 

バルサがいきなり先制します。

 

開始直後に失点したソシエダでしたが、4-1-3-2で前から激しくプレスをかけます。バルサは3-4-3で前からプレスをかけます。

 

5分、バルサ陣内ハーフウェーライン手前で最終ラインに近い位置でボールを受けたデ・ヨングに対し、久保が激しくプレス。こぼれたところをシルバがかっさらい、右前方のイサクへスルーパス。クリステンセンに当たりますが、イサクの前にこぼれます。イサクは縦に持ち出しシュート。エリック・ガルシアがスライディングで追いつきブロックするも、リフレクトしたボールは飛び出してきたテア・シュテーゲンの頭上を越えてゴール。

 

ソシエダがすぐさま同点に追いつきます。

 

両チームとも高い位置でのプレスの掛け合いを繰り返します。

 

8分、ソシエダ陣内左サイドでシルバがボールを受けたところをデ・ヨングがプレスをかけてボールをつつき、レバンドフスキが回収し、ゴールに向かってドリブル。レバンドフスキはDFを引き付けて右ハーフスペースのフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスは中にトラップしてシュート。DFがブロックします。

 

12分、デンベレがスローインを受ける前にムニョスに肘打ち。ムニョスが転倒しプレーが止まります。主審は試合を止めましたが、デンベレにイエローカードすら出しませんでした。リプレイを見ると明らかに意図的に肘を振っているのが分かります。レッドカードが妥当なシーンだと思います。

 

23分、ペドリが左ハーフスペースから右のデンベレにロングフィード。デンベレはドリブルから中にパス。フェラン・トーレスが受けてシュートも枠の左。

 

26分、右サイドでイサクがドリブルでボールキープから左のメリノにスルーパス。メリノはトラップからシュート。テア・シュテーゲンがセーブし、こぼれ球を久保が詰めますが枠の右に外します。目の前にDFがいて、テア・シュテーゲンがニアサイドのシュートコースに入ってきていたから難しい場面でしたがビッグチャンスでした。

 

43分、ソシエダが右サイドを押し込み、エルストンドがサイドをえぐってマイナスのクロス。ニアのシルバがダイレクトシュート。テア・シュテーゲンは逆を突かれますが、驚異的な反応を見せてファインセーブ。

 

45分、中盤でペドリがボールを受けてターン。その間にガビが右ハーフスペースをするすると駆け上がります。ペドリはその動きを逃さずループパス。ガビは抜け出しますが、ボールのバウンドが合わず、レミロにはじき出されます。

 

46分、バルサはショートコーナーからボールをつなぎ、右からデ・ヨングがクロス。中央でレバンドフスキがヘッドもレミロが正面でキャッチ。

 

前半は互角の展開、1-1で折り返します。

 

後半

ソシエダが守備ブロックを作り、守備の仕方を変えます。ソシエダはシュートまでいける攻撃を繰り出せるようになりましたが、バルサはソシエダの守備ブロックを崩せず、ソシエダが試合の主導権を握り始めます。

 

52分、ソシエダは右サイドからフリーキック。2人のキッカーが4回ぐらいキックフェイントを入れて、バルサのDFラインをかく乱してからメンデスがクロス。ゴール前に走り込んだノルマンには合いませんでしたが、ファーサイドネットに吸い込まれます。しかし、ノルマンがオフサイドでノーゴール。面白いフリーキックでした。

 

54分、ソシエダ陣内ペナルティエリア脇左サイドからエルストンドのスローインが中途半端にゴール前に流れ、ガビが拾ってシュートもあわてて戻ったDFがブロック。

 

57分、シルバがボールを受けて左ハーフスペースにフィード。メリノが受けてトラップからシュートもテア・シュテーゲンがセーブ。

 

63分、右サイドにガビが流れてボールを受けて2列目にパス。レバンドフスキが走り込みトラップからシュートもレミロが正面でキャッチ。

 

64分、バルサはバルデとフェラン・トーレスに代えて、ハフィーニャとファティを投入します。

 

65分、右サイドへのフィードをガビが体を張って競り、こぼれ球をハフィーニャが拾いドリブル。ハフィーニャは中央に走り込んだファティに楔を入れます。右SBのエルストンドが慌ててファティへ寄せますが、ファティはトラップからヒールキックでエルストンドいたスペースにパス。フリーで走り込んだデンベレがトラップからシュート。ファーサイドに突き刺します。

 

バルサが2-1と勝ち越します。

 

66分、バルサが高い位置でプレスをかけてレバンドフスキがボールを回収し左のファティにパス。ファティはトラップからシュートもレミロが正面でキャッチ。

 

67分、ソシエダを押し込み、左からハフィーニャがサイドをえぐってクロス。DFにはね返されますが、左ハーフスペースでファティが拾い、ヘッドで後方のペドリに落とします。ファティはそのまま右前方の狭いスペースへ。ペドリはその動きに合わせて鋭い楔を入れます。ファティはダイレクトで右にいたレバンドフスキに落とします。レバンドフスキは冷静にゴール右に流し込みます。

 

バルサがあっという間に3-1とします。

 

69分、ソシエダはイサク、久保、シルバの前線3人を総入れ替え。攻撃でのコンビネーションがなくなり、手詰まり感がします。

 

72分、ショが右のスペースで受けてカットインからシュート。テア・シュテーゲンが正面でキャッチ。

 

78分、右サイドでハフィーニャがドリブルで仕掛け、中央2列目のレバンドフスキにパス。レバンドフスキはずれたボールを後ろ向きにトラップするも浮いてしまい、そのままDFラインの裏へパス。DFに触られますが、ファティの前にボールがこぼれ、ファティはレミロの動きを完全に見極めてゴール右に流し込みます。

 

4-1とし、そのまま試合終了。バルサが交代選手の活躍で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

レアル・ソシエダ

#21シルバ

ソシエダの攻撃の核。シルバが持つと、攻撃のリズムが変わりチャンスが生まれる。久保だけでなく、あらゆる中盤の選手の見本と言えます。

 

#14久保

前からのプレスで同点ゴールの起点になる。前節同様アグレッシブなプレーを魅せる。フリーランニングも身に付けて更なる成長を果たしたい。

 

#8メリノ

フリーランニングを増やし、前線のイサク、シルバ、久保にもっと関わっていくと得点が増えそう。どんどん連携を深めたい。

 

#11ショ

スピード豊かなアタッカー。独力で突破できるポテンシャルを備えるが、シュートに難がある。※前節は2度の決定機を逃す。

 

バルセロナ

#8ペドリ

先制点の起点となったボールキープからのパスは一見の価値あり。ボールを止めてキープするのはとても効果的です。その他の場面でもバルサの攻撃の中心でした。

 

#10ファティ

独特の嗅覚で小さなスペースを見つけ飛び込める。アシスト、ゴール共に素晴らしかった。チームメイトを使ったり、使われたりと連携もいい。

 

#9レバンドフスキ

先制点、ダメ押し点を奪う。前線で起点になれるし、守備でも頑張れるのはチームとして大きい。

 

#22ハフィーニャ

ファティと同じタイミングで投入され存在感を見せる。デンベレに比べて周囲と連携できる部分がプラスに作用している。

 

#30ガビ

運動量は多いが、効果的に周囲と連携が取れていない。ブスケツ、ペドリ、ハフィーニャ、ファティ、レバンドフスキあたりと連携を深めたい。

 

#21デ・ヨング

得意の持ち上がりは鳴りを潜め、攻撃面での貢献は少なかった。ただ、普段はブスケツが不動の存在でいるので仕方がないとも思う。

 

#1テア・シュテーゲン

この試合の陰のMVP。ファティ、ハフィーニャ投入まで同点でこられたのもテア・シュテーゲンのおかげ。

 

#7デンベレ

肘打ちは意図的で許されるものではない。

 

総括

レアル・ソシエダ

前半はバルサと互角に戦い、後半も15分ぐらいまでは試合の主導権を握ることができた。第1節も見たけど、ハイプレスを仕掛け、ボールポゼッションを上げつつ攻撃を仕掛ける好チーム。今シーズンチャンピオンズリーグ圏内に食い込んできても不思議ではない。不安があるとすれば、シルバをはじめとした主力の怪我ぐらいか。前線3人が退いてから攻撃の形が見えなかった。ベンチメンバーの成長が待たれる。

 

バルセロナ

スコアは快勝に見えるが、試合内容は紙一重。いい試合をしていたが、デンベレが退場していたら、テア・シュテーゲンのファインセーブがなかったらどうなっていたかわからない。ただ、試合内容は悪くなかったと思うし、前線の形が見えてきた。前線はレバンドフスキ、ハフィーニャ、ファティの組み合わせが良さそう。特にファティのスペースで受けるプレーは秀逸。ペドリとの相性もいい。ソシエダ同様、主力の怪我だけは気を付けたい。

 

おまけ

主審の判定がひどかった。デンベレの肘打ちに始まり、気になるジャッジが結構あった。カードの出し方も不透明、ファールの基準もあいまい。細かいところが積み重なっていったら、試合展開も結果も変わっていたと思う。ただ、両チームのサッカーは見ていて面白かった。

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