俺から見たインテル対バルセロナ

チャンピオンズリーググループリーグ第3戦、インテル対バルセロナです。

 

バルサは右SBにセルジ・ロベルト、CBにクリステンセンとエリック・ガルシア、左SBにマルコス・アロンソを起用。中盤より前はベストメンバーを起用しました。

 

前半

序盤からバルサがボールを保持。インテルは5-3-2で守備を固め、ロングカウンター狙い。

 

6分、インテルのショートカウンター。バルサのペナルティエリア手前でエリック・ガルシアのボールをラウタロ・マルティネスがつつき、こぼれ球をチャルハノールが強烈なミドルシュート。テア・シュテーゲンが何とかはじき出します。

 

13分、バルサの左コーナーキック。中央でクリステンセンがヘッドもオナナが正面でキャッチ。

 

20分、インテルの右コーナーキック。レバンドフスキのクリアしたボールにディマルコがダイレクトボレー。マルコス・アロンソがブロック。

 

23分、インテルが後方からロングフィード。ラウタロ・マルティネスが走り込みますが、クリステンセンがカット。こぼれ球をコレアが拾いに行き、カバーに入ったエリック・ガルシアの手にボールが当たります。ハンドでP.K.かと思いましたが、ラウタロ・マルティネスの飛び出しがオフサイド。

 

インテルがロングカウンターでチャンスを作っていきます。少しインテルペースです。

 

46分、中盤左サイドでディマルコが右サイドへ鋭いフィード、ダルミアンが受けます。ダルミアンがキープしている間にバレッラが右ハーフスペースを駆け上がり、バルサのDFラインを押し下げます。ダルミアンは2列目に入ってきたコレアにクロス。クリステンセンが触り、こぼれたボールをラウタロ・マルティネスが拾いボレーシュート。クリステンセンがブロックし、左にこぼれたボールをディマルコが拾って中央のチャルハノールにパス。チャルハノールは右足に持ち出しゴール左下にミドルシュートを決めます。

 

インテルが待望の先制点を奪い、前半を1-0で折り返します。

 

後半

インテルは極端にDFラインを下げてゴール前を固めます。バルサが攻め込む位置が高くなります。時間の経過と共にインテルの2トップも自陣ペナルティエリアの手前までじりじりとポジションを下げていくことになります。

 

60分、バルサの速攻。ブスケツが右のハフィーニャにパス。ハフィーニャはすぐさまディマルコとバストーニに囲まれますが強引に突破し、中央ペナルティエリアの手前バイタルエリアのガビへパス。パスが少し後方にずれ、ガビは後ろ向きにトラップ。その間にシュクリニアルがデンベレのほうへわずかにポジションをずらします。ガビは反転しながら左にデンベレにパス。シュクリニアルはハンドを警戒し後ろ手でファーサイドのシュートコースを塞ぎます。デンベレは縦に持ち出しニアへ強烈なシュート。ニアサイドをカバーしたオナナが右手一本でスーパーセーブ。

 

「たら・れば」ですが、ガビへのパスがずれなければ、ガビがボディシェイプで前を向けていれば、シュクリニアルの微妙なポジショニング修正はなくなり、デンベレのシュートコースも広がり、得点が奪えていたかもしれませんが、シュクリニアルの絶妙な守備がオナナのスーパーセーブを呼び込んだと言ってもいい最高の守備プレーでした。

 

66分、左ハーフスペースのペドリが右サイドから右ハーフスペースのセルジ・ロベルトにロビングのパス。セルジ・ロベルトは右のデンベレにパス。デンベレは縦に突破しクロス。ニアでデ・フライがヘッドでクリアを試みますが届かず。デ・フライのブラインドになりながら飛び出したオナナがボールに触り、さらに走り込んだファティに当たり、ボールはファーサイドへこぼれます。そのボールに反応したペドリが蹴り込みます。最初はゴールが認められましたが、VARが介入。主審がオン・フィールド・レビューで確認をし、「オナナとの衝突を避けようと手を出したファティの手がボールに触っており、ファティのハンド。ノーゴールとなります。

 

ファティの手にボールが当たった後、ファティはオナナに衝突。手を出していなければ両者ともに衝突のダメージは大きかったと思われます。

 

85分、バルサの左コーナー。両チームの選手がニアへなだれ込む中、ウェーブの動きでファーサイドに走り込んだセルジ・ロベルトでしたが、足を滑らせ転倒。抜けてきたボールはシュクリニアルに当たり外へ。転倒せずにボールを押し込めればというシーンでした。

 

87分、右45度からデンベレのフリーキック。ニアに蹴り込んだボールをブスケツがヘッドで合わせますが枠をとらえられません。

 

89分、バルサはインテルをペナルティエリアに押し込み右、左のパスを回し、左ハーフスペースからペドリがファーサイドにクロス。右の大外からフリーで走り込んだセルジ・ロベルトがダイレクトボレーで折り返します。ファティが飛び込みますがその手前でダンフリースがクリアに行きます。ボールはダンフリースに当たり、ファティは押し込めず。ファティはハンドを主張。VARが介入。リプレイを見ると、ヘッドにいったダンフリースでしたが、頭では触れず、右手にボールが当たり、ファティがヘッドでつめられなかった映像が流れましたが、主審はオン・フィールド・レビューを活用せず、ダンフリースのハンドはとりませんでした。

 

試合はそのまま終了。インテルが1-0で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

#24オナナ

デンベレのシュートストップは見事。勝利に大きく貢献。

 

#37シュクリニアル

熟練の業でオナナのスーパーセーブを引き出す。半分はシュクリニアルの功績。

 

#20チャルハノール

ミドルシュートは強烈で巧い。

 

#10ラウタロ・マルティネス

インテルのカウンターを機能させるスピードとキープ力。見るたびにレベルアップしています。

 

バルセロナ

#20セルジ・ロベルト

いい動きをしているけど、アーリークロスばかりなのでアイディアがほしい。サイドにデンベレがいるからドリブルのスペースを空けているのかもしれないが、デンベレを追い越してインナーラップしてみたり、外を回ってみたりしてもいいと思う。また、アラウホ、クンデの怪我で、右SBをできる選手がいないので怪我だけはしないでほしい。

 

#15クリステンセン

要所を締めていたので、怪我の程度が心配。

 

#10ファティ

ゴールへの嗅覚をさらに磨いてゴールを量産してほしい。

 

#9レバンドフスキ

インテルの3バックに沈黙。あれだけ動くスペースが消されてしまうとレバンドフスキでなくとも攻略は困難だが。

 

#7デンベレ

縦に突破しクロスを増やしたい。ただ、インテルの守備も素晴らしく、66分に縦を突破された後はディフェンスを縦切りに変更し、デンベレのドリブルのコースを制限していた。

 

総括

インテル

国内リーグ戦は苦戦しているようだが、バルサ対策はばっちりして試合の主導権を奪いに来た。前半は失点しないことを優先しつつ、ロングカウンター狙い。得点を奪った後半は11人全員で守り切ろうとし、崩されたところはすぐさま手を打って解決。バルサの攻撃による被害を最小限に抑えた。主審の判定で勝ちを拾った部分はあるが、それはインテルの試合展開、戦術とは関係ない。とてもハイレベルな守備を見せてもらい勉強になりました。

 

バルセロナ

やれることはやっての敗戦。ただ、主審の判定によっては引き分けや価値の可能性もあった。(それについては後述)バルサの試合内容が悪かったわけでないし、インテルの強固な守備を崩せそうな場面も見られた。悲観する試合内容ではない。ただ、怪我人は多すぎる。試合前には、デ・ヨング、アラウホ、クンデ、メンフィスだったのが、試合中にクリステンセン、次の日にケシエと離脱者が続出。バルサのメディカルスタッフが原因ではないので運が悪いとしか言いようがないのだが、これ以上けが人が出ないことを祈りたい。10月は過密日程の上、クラシコも控えている。次のセルタ戦に勝って、インテルとのリターンマッチ、クラシコへとつなげたい。

 

おまけ

審判のダブルスタンダードは許せない。

 

ペドリのゴールが決まった瞬間、インテルの選手は誰もハンドを主張しませんでした。近くにいた選手でも見極めができないシーン。多分手に当たったファティ以外は気が付かなかったと思います。VARで始めてハンドかどうかを確認できるシーンです。そこで主審はハンドの判定を下しました。腕が自然だろうが不自然だろうが胴体から離れていてボールが当たったらハンドという基準。

 

この基準でダンフリースの場合を見ると、腕は胴体から離れています。百歩譲ってバランスをとるための手に当たった場合でも、ファティの基準と同じでハンドを取ってしかるべき。

 

ダンフリースのハンドは明らかで、バルサにP.K.が与えられていたら引き分けという結果になっていた可能性が高いと思います。

 

面白い試合だったので審判のダブルスタンダードのジャッジに水を差されてバルサの結果と共に残念でした。

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