俺から見たバルセロナ対バイエルン・ミュンヘン

チャンピオンズリーググループリーグ第5戦、バルセロナ対バイエルンです。

 

試合前にインテルの勝利でチャンピオンズリーグ敗退が決まったバルサ。右SBにベジェリン、CBはクンデとマルコス・アロンソ、左SBにバルデ、中盤をケシエ、ブスケツ、デ・ヨング、左WGにペドリ、右WGにデンベレ、CFはレバンドフスキをスタメンで送り出しました。

 

※私はインテル戦の結果を知らずにバルサ戦を見ていたため、そのつもりでお読みください。

 

前半

バルサ、バイエルン共に前からのプレスとリトリートの使い分けで試合に入ります。守備戦術の練度の差かが出ているのか、バイエルンが少し優勢に見えます。

 

9分、ウルライヒが前線にフィード。チュポ・モティングが右のマズラウィに落とし、マズラウィは前方のニャブリにパス。ニャブリは中央へロングスルーパス。逆サイドから走り込んだマネがベジェリンを振り切りテア・シュテーゲンと1対1になります。マネは飛び出してきたテア・シュテーゲンの逆をとるシュートでゴール。

 

マネが最初のチャンスを決め、バイエルンが先制します。

 

バイエルンの前からプレスをかけてパスコースを切っていく守備がハマり出します。バルサはデンベレの個人技で打開しようとします。

 

18分、ペナルティエリアの手前右ハーフスペースでチュポ・モティングボールを受けて右サイドに走り込んだゴレツカにパス。ゴレツカはDFを引き付けてチュポ・モティングに戻します。チュポ・モティングはトラップからシュートも枠の左に外れます。

 

30分、バイエルンの速攻。自陣右サイドで浮き球の奪い合いを制し、ムシアラがボールを受けます。マルコス・アロンソが最終ラインから慌てて詰めますが、明らかに遅れ、ムシアラは右ハーフスペースのニャブリへパス。ニャブリは中央にドリブル。バイエルンは両サイドで駆け上がり3人、バルサはクンデとベジェリンの2人。バイエルンがあっという間に数的優位を作ります。ニャブリはDF2人を引き付けて右のチュポ・モティングにパス。チュポ・モティングはトラップからシュート。テア・シュテーゲンの股を抜きゴール。

 

バイエルンが2-0とリードします。

 

42分、バルサ陣内左サイドのスローインからバルデが大きく蹴り出そうとしますが、マズラウィにカットされてバイエルンのショートカウンター。マズラウィそのままドリブルし、中央のマネにパス。マネのファーストタッチが大きくなり、ブスケツが足を出しカットもボールはゴール前へ。ワン・ツーの要領でマネが飛び出し、テア・シュテーゲンと1対1になります。マネはチップキックシュート。テア・シュテーゲンが触りボールはゴール雨にこぼれます。ムシアラが押し込みにいきますがベジェリンがブロック。ポストの左側にこぼれたボールを再びムシアラが拾って中に持ち出しシュート。テア・シュテーゲンがファインセーブ。中央にこぼれたボールをマルコス・アロンソがクリアします。

 

右サイドにクリアされたボールをデンベレが拾い、バルサのロングカウンター。デンベレは右ハーフスペースを駆け上がったケシエにパスし、中央へポジションを移します。ケシエは右に流れてDFを引き付けて中央のペドリにパス。ペドリは後ろを回って上がってきたデンベレにパス。バイタルエリアに進入したデンベレは左前方のレバンドフスキにパス。レバンドフスキは縦に持ち出しシュートに行こうとしますが、デ・リフトのスライディングに遭い転倒。主審が笛を吹きます。バルサがP.K.獲得かと思われましたがVARが介入し、デ・リフトの足が先にボールをとらえたことが確認されノーファールになります。

 

前半は2-0とバイエルンがリードして折り返します。

 

後半

少しバルサが攻勢に出ますが、バイエルンはカウンターで対抗。流れはバイエルンで変わりません。

 

52分、ケシエがバイエルン陣内左ハーフスペースでボールをカットし、左のバルデにパス。バルデは向かってきたムシアラと入れ替わるように抜き去りサイドをドリブル。ドリブルが少し大きくなったところをマズラウィが寄せますが、バルデがいち早く追いつきマズラウィも抜き去りサイドをえぐります。しかし、中央にバルサの選手がおらず、バルデはマイナスのパス。ペドリが受けて中央のブスケツにパス。ブスケツはダイレクトシュートも枠を大きく上に外します。

 

54分、バイエルンはカウンターを潰されますが二次攻撃を仕掛けます。左ハーフスペースでキミッヒがボールを受けます。バルサの守備陣は誰も寄せず、キミッヒはファーサイドへループパス。走り込んだニャブリがファーストタッチで追いかけてきたバルデの逆をとるトラップでかわしてファーサイドへシュート。ゴールネットを揺らしますが、ニャブリはわずかにオフサイドでノーゴール。

 

56分、左ハーフスペースのマルコス・アロンソが前方のデ・ヨングにパスし、前線に駆け上がります。デ・ヨングは後方のブスケツに落とし、ブスケツはダイレクトで前方のペドリにパス。ペドリはフリックし、マルコス・アロンソがウパメカノに体を入れてキープし、マイナスのクロス。ペドリがいいタイミングで走り込みますが手前のレバンドフスキがトラップからシュート。DFがブロックします。

 

ペドリがシュートを打てていれば大きなチャンスでした。

 

その後、中盤は空き始め、バルサがシュートを放つシーンが増えますが、バイエルンDFが立ちはだかりことごとくブロック。

 

93分、バイエルンは右サイドの高い位置でボールを回し、グラフェンベルグがするすると縦に突破しクロス。中央に走り込んだマネがダイレクトシュート。テア・シュテーゲンが何とか触り上にはじき出します。

 

直後のコーナーキック。ファーサイドにいたニャブリへのサインプレー。ニャブリはダイレクトボレーでボールをたたきつけ、ファーサイドへ抜けたボールをパヴぁーるがつめてゴール。

 

バイエルンがダメ押し点を奪い、3-0で勝利しました。

 

気になったプレーヤー

バルセロナ

#7デンベレ

好調を維持。一人で局面を打開できるのはすごい。

 

#8ペドリ

ビルバオ戦の再現を狙い左WGに起用されるもバイエルンDFのほうが一枚上手。なかなかボールを受けられず。

 

#2ベジェリン

最初の2失点共にオフサイドラインぎりぎり。ベジェリンが少しでも前に出ていればオフサイドになった。ただ、プレー自体はそこまで悪くない。相手がバイエルンでワンランク上のプレーにやられた印象です。

 

#28バルデ

経験をたくさん積んで成長していけばいい。

 

バイエルン・ミュンヘン

#17マネ

逆サイドでパスを回している間にDFの裏を狙い、得点を奪う。連携は深まっていて素晴らしいタイミングで飛び出した。

 

#7ニャブリ

マネと同じタスクを追いながら、絶妙なトラップを武器にチャンスメイクもこなす。最近風間八宏氏の本を読んだが、トラップがピタッと止まると次のプレーが素早く正確に移行できる。そのお手本になりそうなプレーを見せました。

 

#13チュポ・モティング

前線でカウンターの起点となる活躍。

 

総括

バルセロナ

後でインテル戦の結果を聞いてからの試合だったことを知ったが、精神的なダメージが大きい状態での試合にしては、頑張っていたほうだと思う。バルサのグループリーグ敗退は失敗だという声も聞こえてくるが、バイエルン戦ではスタメン5人が今シーズン加入したことを考えれば、シャビ監督は良くやっていると思う。私には今のバルサはバイエルンよりワンランク下、インテルとは互角ぐらいの実力に見える。この試合もバルサが悪かったというよりはバイエルンがバルサの良さを消して試合をうまく運んだと思う。最初の2失点は数センチ単位のオフサイドラインの攻防だし、その差を作るのはチームの成熟度、選手間の連携がなせる技術です。チャンピオンズリーグ敗退の現実を受け止めて気持ちを切り替えてバレンシア戦に臨みたい。シーズン後半にはバルサがもっと良くなるのは確実だと思います。

 

バイエルン・ミュンヘン

貫録勝ち。守備戦術がしっかりしているので大崩れはしない。シュートは打たれてもDFを崩されているわけではないので怖くない。空いたスペースを鋭く突くカウンターで仕留める。完勝と言っていい内容です。バルサみたいなポゼッション重視のチームとの対戦はすごく得意なチームだと思います。

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