俺から見たバレンシア対バルセロナ
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ゆーすけ
2022年10月30日 07:33 visibility332
リーガ・エスパニョーラ第12節、バレンシア対バルセロナです。
バルサは右SBにバルデ、CBにエリック・ガルシア、左WGにファティを起用します。
前半
0分、最初の攻撃で左サイドを攻めたバレンシアはボールを奪われますがそのままプレスをかけます。ペナルティエリア内でクンデがロングフィードを試みますが、目の前のクライファートに当たり、カバーニがボールを拾い、後方のリーノにパス。リーノはトラップからニアへシュート。テア・シュテーゲンがキャッチします。
序盤から両チームともに前からプレスをかけ、ダメならリトリートして縦パスを警戒するスタイル。互角の立ち上がりを見せます。
3分、ママルダシュビリがゴール前から縦パス。ペドリが右ハーフスペース、ペナルティエリアの外でカットし、素早く左ハーフスペースのデ・ヨングにパス。デ・ヨングはボールが足元に入ってしまい、すぐにシュートは打てず、バックヒールで左のファティにパス。ファティはDFに寄せられてシュートは打てず。
バルサはビッグチャンスを逃します。
12分、ペドリがハーフウェーライン付近右ハーフスペースでボールを受けてバイタルエリアに進入しスルーパス。コレイアとパウリスタの間にポジションを取っていたファティがするするとパウリスタの背後に近づき、さっとパウリスタとキュマルトの間に割って入ります。ファティは完全に抜け出し、トラップからチップキックシュート。飛び出したママルダシュビリが顔面でブロック。
これまたバルサが決定機を逃します。バレンシアは徐々に運動量が減り、バルサがボールを保持する時間が延び、プレスを回避できるようになってきます。
22分、左サイドのアルバが中央へ鋭い楔の横パスを入れます。レバンドフスキが受けますがボールコントロールが大きくなり、パウリスタがカットに入ります。ボールはレバンドフスキに当たりゴール前へ。ファティが走り込みシュートを決めますが、ファティはオフサイドでした。
28分、デンベレが右サイドでガヤを抜き去りマイナス気味のクロス。ファティが伸び切った体勢でヘッドも枠の上。後方にいたレバンドフスキへのパスでした。
37分、バルサのショートコーナーが3度続き、3回目はショートコーナーからデ・ヨングがアーリークロス。ファーサイドでクンデがDFに寄せられながらもヘッド。枠の左上に外れます。
42分、バレンシア陣内左ハーフスペースでペドリがボールを受けて中央を上がってきたデ・ヨングにパス。デ・ヨングの前方をガヤが塞いだので、デ・ヨングは切り返しでかわそうとしますがガヤにボールが当たりスピードダウン。デ・ヨングはそこからミドルシュートもパウリスタがブロック。
直後の左コーナーキック。ニアでレバンドフスキがつぶれ、ファーに抜けてきたボールをマルコス・アロンソがトラップから中央に落とします。クンデがダイレクトシュートを試みますがDFがブロック。大きく左サイドにこぼれたボールをファティが拾い、後方のアルバへパス。アルバはアーリークロス。ファーサイドに走り込んだレバンドフスキがヘッドも右ポストに嫌われます。
46分、バレンシアの左コーナーキック。ファーサイドのパウリスタがヘッドも枠の左上。
前半はバルサが押し気味に試合を進めましたが、中央での崩しが上手くいかず、0-0で折り返します。
後半
前半同様、バルサが押し気味に試合を進めます。両チームともに改善は見られません。
49分、バレンシアは右サイドから早めにアーリークロス。クンデのマークを振り切りニアに飛び込んだアンドレ・ソウザは届かず、ファーサイドに走り込んだリーノがマーカーのバルデを振り切りシュートを決めます。しかし、VARが介入。ニアに走り込んだアンドレ・ソウザが手を伸ばしてボールに触っており、ハンドでノーゴール。
手を伸ばさなければゴールだったのに、なぜ手を出したのか理解に苦しむところではありますが、バレンシアはビッグチャンスを逃します。
53分、バルサの速攻。デ・ヨングが自陣左ハーフスペースで前向きに走りながらボールを受けて中央にドリブルで持ち上がります。デ・ヨングは左のファティの動きに合わせてスルーパス。ファティは縦に持ち出しシュートニアへ外します。
60分過ぎ、両チームの運動量が落ち、少しずつスペースが空き始めます。
65分、バルサは速攻から左のアルバがDFとGKの間にクロス。ファーサイドからハフィーニャがつめようとしますがガヤがスライディングで体を入れてハフィーニャにボールを触らせません。
70分、バレンシアはバルサのコーナーキックをはじき返しロングカウンター。中央でボールを受けたアンドレ・ソウザが左のリーノにフィード。リーノはペナルティエリアの手前で追いつきカットインからニアへシュート。ボールに勢いがなくテア・シュテーゲンがキャッチします。
82分、バルサのカウンター。ペドリが自陣からドリブルで持ち上がり、左のフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスは中へのドリブルから右ハーフスペースのレバンドフスキにパス。レバンドフスキは中に持ち出し左足の切り返しでDFをかわしますがボールコントロールが大きくなり、苦しい体勢からシュートも力なく枠の右へ外します。
83分、右サイドでハフィーニャがボールを受けて中に持ち出し、中央のレバンドフスキに楔を入れます。レバンドフスキはダイレクトでハフィーニャにリターン。ハフィーニャは、左ハーフスペースからダイアゴナルに右ハーフスペースに走り込んだペドリにループパス。ペドリはゴールライン際で追いつき中央へクロス。フリーで走り込んだフェラン・トーレスがシュートに入るも振った足にかすり、軸足に当たってボールはその場でバウンド。慌てて走り込んだハフィーニャが詰めますが、枠の上に蹴ってしまいゴールならず。
バルサはこの試合最大のチャンスを逃します。
92分、左ハーフスペースからペドリがドリブルで仕掛けてDFを引き付けて右のハフィーニャへ展開。レバンドフスキがバスケスとパウリスタの間から前方のスペースへパスをよこせと指示。ハフィーニャはトラップからループ気味のアーリークロス。注文通りのボールに走り込んだレバンドフスキが右足ジャンピングボレーで押し込みます。
バルサが終了間際の劇的なゴール。その後、両チームの小競り合いがありましたが、バルサが勝利しました。
気になったプレーヤー
バレンシア
#16リーノ
アトレティコ・マドリードからレンタル移籍だそうですが、才能あふれる中盤のアタッカーに見えました。運動量は豊富でチャンスに顔を出します。
#5パウリスタ
ポジショニングのミスでバルサのFWに走り込まれて結構やられている印象もあるがシュートブロックでチームを救う場面も見られた。良くも悪くも目立った。
#9クライファート
序場は動きのキレが良く目立ったが、時間の経過と共に尻すぼみになった。コンスタントに力を発揮できれば、父親を超える活躍を見せる可能性もありそう。
バルセロナ
#9レバンドフスキ
疲労が見えるコンディションだったが、最後に決めきるところは流石。
#8ペドリ
高い位置でボールを受けてチャンスになるかと思われる場面が結構あったが、周囲の動き出しが少なくてパスの出しどころに困っている印象。ペドリ自身のコンディションは悪くなさそう。
#10ファティ
前半の決定機を決めておきたかった。ただコンディションはどんどん上がってきている印象です。
#22ハフィーニャ
この試合だけに限らずいい形でボールがもらえず、得意のドリブルは影をひそめる。ちょっとアダマ・トラオレを思い出してしまった。ただ、アシストはお見事。
#24エリック・ガルシア
怪我で途中交代したが、前半出場時から相手FWのスピードに手を使って止めるシーンがいくつか見られ、イエローカードも受けていたので、そのまま出場していたら退場もあり得た。怪我は心配だが、相手に寄せきれなくなっているコンディションも心配。
#28バルデ
バルデのせいでは全くないけど右SBでは機能していない。ただ、前半は右ハーフスペースを持ち上がるなど、少し試合に出場し続けてプレーに自信がついてきた様子が見られた。
#21デ・ヨング
持ち味のドリブルでの持ち上がりでチャンスを作る。ブスケツとは明らかに違うタイプのアンカー役に抜擢してもいいと思えてきた。ただ、デ・ヨングの空けたスペースを上手くカバーするメカニズムが必要になってくる。現状ではガビの運動量に頼るのが無難かな。
総括
バレンシア
前からの守備が機能すればいいが、そこで奪えないとバイタルエリアが空く。バルサが中央で巧く突破ができなかったため、失点には繋がらなかったが改善が必要。チーム全体が現役時代のガットゥーゾのプレースタイルを反映したようなチーム戦術だが、1試合を通じてその強度でやるのは難しい。ガットゥーゾにシメオネレベルのカリスマがあれば、アトレティコ・マドリードのような闘志むき出しのチームになるかもしれないが、何となく難しい気がする。
バルセロナ
チャンピオンズリーグ敗退、連戦の疲れで足取りが重い中、勝ち点3を得た。バイタルエリアでペドリが巧く受けることができたが、そこから中央に楔を入れて3人目の動き出しで崩すシーンは皆無。前半ファティが動き回って単発でチャンスを作るのが精いっぱいだった。次のチャンピオンズリーグのプルゼニ戦は消化試合なので、思い切って主力は休養させてリフレッシュを図りたい。
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